春を訪ねる散歩道。
2015年3月
ブログ「イトシイモノ」より
家を出て最初に通る路地。
この道を通る度、煩いほど吠える犬がいなくなっていました。
いつも鎖に繋がれていて、いつもご飯はなく、水の入っていたお鍋がひっくり返っているばかり。
見るのがつらくてしばらく通らずにいた間に。
良く晴れた先週の日曜日。
月に一度、父の二泊三日のショートスティの最終日。
ゆっくり目覚めて、父がいたら絶対食べられないような朝食を済ませ、のんびり午前中を過ごしたあと、歩いて10分程の近くにある八幡山へ桜の咲き具合を見に行きました。
八幡山への坂道の途中にこんな可愛い花が。
私にとっては懐かしい愛しい花です。
大好きだった高校の先生から卒業式の翌日にいただいた葉書にこの花の事がかかれていました。
「鎌倉は少し春でした。
緩やかな崖に青い小さなオオイヌノフグリが咲いていました。
君のして来た事は決して無駄ではない。
社会に出て頑張って下さい。」
卒業前にユースホステル部で一泊で出かけた鎌倉散歩で先生はこの花がどこかに群れ咲いているのを見ていたのでしょう。
つらい時にこの葉書を何度も読み返して頑張りました。
いまでもこうしてスラスラ出て来るほどに。。
八幡山のてっぺんについたら、空は薄曇り。
桜はまだほとんど咲いておらず。
でもタワーの南の枝垂桜だけは一番のりの少し濃い目のピンク。
逆光と薄暗さで良く見えませんが。
下り坂の途中の道で可愛い猫に遭遇。
写真を撮らせてねと言ったらゴロンしてくれました。可愛い。
八幡山を下りたところにある慈光寺の桜は七分咲き。
いつもながらに美しい姿。
でも最近出来た赤門が邪魔で通りからは見えず。
石段を上がってみると、古木がやっと支えられて立っている状態。
この姿が見られるのはいつまでかな。
なかなか寄る機会がない大谷石の蔵のカフェでランチ。
気持ちの良い空間で休日を過ごしたい人がたくさんで私達が最後のひと席でした。
帰り道は田川沿いを歩いて。
こんな木蓮の並木道があるなんて初めて知りました。
美しく密やかな白。
家の方へ曲がる手前の田んぼには、ムスカリと水仙。
春の黄色と紫は殊の外可愛く美しく目に飛び込んで来ます。
あっという間に一週間。桜ももう満開でしょう。
明日辺りゆっくりとまた歩いて来ようと思います。