長いひと月でした。
2015年5月
ブログ「イトシイモノ」より
父が入院してひと月経ちました。
認知症が進行して攻撃的になり、どうにもならなくなりました。
今年に入ってからは、かなりの頻度で怒りやすくなり腫れ物に触るようにしてきましたが、私が精神的に限界が来ました。
まずはきちんと検査していただこうと思ってかかりつけではない病院を訪ねたら、うちでは無理だと言われ大きな病院を紹介状を書かれ、そこに行ってそのまま入院になりました。
頭に水が溜まって脳を圧迫し、それが人格が変わるほどの原因だとわかりました。
でも水を抜くには遅すぎる。認知症ももう軽度ではなく中度に来ていると。
原因がわかってホッとするやら、哀しいやら、複雑な想いでした。
最初はひと月の入院検査という予定でしたが、良くなる可能性はなく。
「良ければこのままここに入院していられます」と担当の婦長さん。
悩んだものの、やはりもう家での介護には無理があり父にはまだ他の病名を言っていますが、当分はこの病院にいてもらう事になりました。
ディサービスやショートスティに行かない日は花の手入れを楽しみにしていた父にとって、これからが一番楽しみの季節でした。
双葉になった朝顔があちらこちらに芽を出しています。
少しでも切ると父が怒るので、この数年はほとんど手がつけられず伸び放題で電線に触りそうで困っていた花木を、連休中に妹夫婦に手伝って貰って切り落としました。
父が見たら泣いてしまうかもしれないと思いながら、。
それでもサッパリとして空が見えるようになり父の部屋にも陽が射すようになりました。
父があの部屋に戻る事は多分もうないけれど。
部屋の中もきれいに片づけました。
今日でちょうどひと月が経ちました。長い長いひと月でした。
まだどこか肩に力が入ったままのひと月で酷く疲れを感じています。
でもまたこの家に父が戻れば父は父で無茶をし、私は無理を重ねて共倒れになってしまう。
そうなる前のつらい決断でした。
今日は母の日。
父が一日も早く病院での生活に慣れますようにと仏壇にカーネーションを供えて母に報告しました。
今日からまた心機一転、自分の目標を叶えるべく少しづつ頑張って行こうと思います。
気持ちの良いお天気なのに外に出られない父の事を思うと胸が痛み、気持ちがどんよりします。
いつか慣れる日が来るのでしょうか。