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どこかで出会った言葉や考えが腑に落ちる瞬間がすき。

小説やエッセイ、映画やドラマ、ある有名人のスピーチ、友人との会話の中で心に残った断片的な言葉や価値観たちが、あるときすべて繋がって腑に落ちる瞬間がとても好きなのですが、うまく伝わるでしょうか。

一つ一つの言葉や考えは、出会ったときは断片的なものとしてそのままの形で受け取ることで精いっぱいで、すぐに自分の中に実感として落とし込むことはできなくて。でも、何かしらの出来事や心にふと生まれた感情をきっかけに、断片的なそれらが記憶のあちこちから集結して、つながって、一つの形を作ったとき、「ああ、こういうことだったのか…」と自分の中に実感としてスッと落ちてくる瞬間があるんです。

例えば、星野道夫さんの「旅する木」に出てきた一説、夜の帰り道で見上げた星空、いつもパワーをもらっているnoterさんの言葉、久しぶりに見返した「逃げ恥」のドラマのセリフ、そして最近はまっているcoten radioのエピソード。
そういった断片がつながったとき、人間の一生ってものすごく短くて死はいつでもすぐ隣にあること、今の普通は今の普通でしかなくて、正解も今の時代の価値観でしかないこと、人間は年を取って形を変えていき、そして消えてしまったあとでも別の形で役割が与えられ、そしてどこか生き続けること。そんなことを心から実感したんですよね。

そういう、抽象的で感覚的なことが実感として自分のものになっていく瞬間を楽しみに日々好奇心の赴くままに断片を集めています。

今は断片でしかなくて、よく理解できないことだとしても、全く心に響かないとしても、それはそのままでいいのだと思います。わからないなりのその言葉や価値観や考え方は記憶のどこかにそっと置かれて、何かをきっかけにふわっと浮かび上がってピースとピースがはまるように形が浮かびあがるときがくるかもしれません。今まで何でも出会ってきたその瞬間は、とても美しいし、感動的でもあるし、達成感さえ感じます。

そんな瞬間に出会うために、これからもたくさんの言葉や考えに触れていきたいし、自分の心の動きをよく観察し、それを表現していくことも続けていきたいなと思います。