マッチングアプリで出会った男性のこと③

4人目に会った男性とは、ちょうど七夕に会う約束をしていた。
「七夕に初めて会うなんて、なんだかロマンチック~」
と思っていたのに
「約束の日は残業が確定になってしまったので、急ですが今日は無理ですか?」というメッセージが届き、その前日に急遽会うことになった。
たまたまだけれど、またK珈琲だった。
早朝から夜遅くまでやっているから、ちょっと便利な店ではある。
その男性は、隣の隣の市に住んでいて、会社は隣の市とのことだった。
K珈琲のその店舗も、たまたま彼の会社と私の家の中間地点にあったのだ。

「車は○○です」
と、また知らせてくれたけれど、
車音痴の私は本当にわからない。
それだけで
「あぁ、あれね」
と分かる女子って、そんなにたくさんいるものなのだろうか?

K珈琲の駐車場についてみると、男性が運転席に乗った車が2台あった。
少し待っていると、車から降りて店に入った人がいて、
残ったBMWの男性が、人を待っている雰囲気だった。
車はなんとか…って、BMWとは書いてなかったけど……
「駐車場に着いています」
と送ると、そのBMWの人が車から降りてきた。
○○とは、BMWの種類だったようだ。
知らんがな!

9歳年下だったけれど、格好も服装も髪形もバックも、
そのバックの下げ方さえとても若い!とってもお洒落。
背がすらっと高くて細くて、歩き方も若く感じた。
片ピアスや指輪もしていて20代にも見えるくらい。
「私、この人と歩いていたら、親子だと思われてしまうんじゃ……」
と、思ったけれど、店内に入り着席してマスクをとると、
年相応の「顔」ではあった。
格好は一見チャラく感じたけれど、たれ目で人の良さそうな、
とても優しそうな人だった。

仕事の説明を聞いたけれど、自分とは全く縁が無さ過ぎて想像も難しく、
理解することができなかった。
何かの整備をしている人。
急にその何かが調子が悪くなると、世の中の一般の人が困ることになるらしい。それは突然やってくるので、いつ急に残業になるかわからない仕事。
とのこと。
出張も多いらしい。

プロフィールに犬2匹の写真が載っていて、猫も3匹飼っているとのことだったけれど、離婚する前に1件家を建ててしまい、
現在は一人暮らしなので、
離れた実家の父母が、頻繁に来て
動物の面倒を見てくれる。
休みの日は、犬の散歩などをしてのんびりしているとのこと。
父母とは食事は別なので、毎日コンビニで済ませてしまっているらしい。
ちょっとそこは理解し難い。
食事の時間は別でも、おかずを残しておいてもらうくらいはできるでしょうに……

猫は3匹とも保護猫らしい。
1匹は会社で保護し、もう2匹は家の近くで保護したらしい。
本当は猫アレルギーなのに。
自分が飼うことになるまでの経緯を話してくれたけれど、
どれも素晴らしくて、
本当にすごく優しい人なんだな……と、感動さえしてしまった。

ただ、引っかかってしまったことは、
学生時代からずっと今も、パニック障害である、ということ。
会社にもそれは理解してもらっていて、一度症状が出てしまうと、
しばらく会社にも行けなくなってしまうとのこと……
ちょっと重い……

今までにもけっこう会った人はいるようだったし、
私と同時にやりとりしている人も数人いるようだった。
何回も会って、LINEも交換して、仲良くなったと思っていた子がいて、
ある日彼女が
「今から○○(本屋)に行ってくる」というので、
「じゃあ、××の△巻があるか見て来て」
と言ったところ、
「なんであんたのパシリにならなきゃなんねーんだよ」と言われブロックされてしまった。と、話していた。
そりゃあ、私の3人目の人よりショックだろうなぁ……
マッチングアプリって、けっこうメンタル強くないと難しいかも……という気がしてきたけれど、パニック障害だという彼は、そんなことを繰り返していて大丈夫なんだろうか?
他には、
会う約束をしていた人が直前に
「本当は男なんだけど、会ってくれる?」と言ってきて、断ったことがある、という話もしてくれた。
どうやって女性として登録したんだろう?
どんな人がサクラや業者なのかも教えてくれた。

家に帰ってから、ありがとうございましたなどのやりとりをしたけれど、
また会いましょうとはならなかった。
会ったときに
「ブロックされるのってけっこうきついね」
という話をしたから、お互いブロックはしなかったけれど、
1週間か10日程度経った頃、
「イメージしていたのと違っていたから、無理に続けてもしかたないから、やりとりやめますね」
というメッセージが届き、結局はブロックされた。


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