マッチングアプリで出会った男性のこと④

5人目の人は、同じ県の県境に住んでいた。私は県の中央に住んでいるので、70kmくらい離れている。
年は6才下だった。
足跡が何回かついていて、写真が格好良かったので、こちらから いいね をして、マッチングした。
顔写真は顔が半分のもので、口ひげが薄く生えていて、ちょっと椎名桔平に似ていた。
本当は、ヒゲを生やしている人は好きではないのだけれど、椎名桔平は嫌いではなかった。

やりとりはマメなわけではなく、
送ったものに返信が来る感じ。
でも、いつもそんなに待たずに返信は届いた。
短めの返信の言葉遣いが面白くて、とても会ってみたくなった。
他の人同様、すぐに会いたいと伝えて、日にちを決めた。
中間地点のファミレスを提案されたので、
「お昼ご飯ですか?夜ご飯ですか?」と聞き、昼に会うことになった。

私を一目見て
「お〜周りに全くいないタイプ」と言ってきた。

椎名桔平もどきは、本物もなかなか格好良かった。
でも、話しているとなんだかこだわりが強い人で、
『女ってさぁ』と、何かとすぐ言ってきた。
『ご飯っていうから合わせたけど、本当は、どんな人かも知らねーやつと飯なんか食いたくないんだよ』と。

私はいつも、《どこで》会いましょう?と聞くことにしていて、
自分からは《お店》とか《ご飯》とは言わないようにしている。

「え?私、ご飯って言いましたっけ?」と聞くと
『お昼ご飯か、夜ご飯か?って』
と言われ…
ビックリ!たしかに!
あちらからファミレスを提案されたので、無意識に「昼ご飯?夜ご飯?」と質問していた。
ファミレスを提案されても、3時頃にお茶でも良かったのか。
『女は結局タダメシ食いたいだけだろー』とまで言ってきた。
嫌だったら断ればいいじゃん…
ってか、何の為にアプリやってるの、この人?
話がみんな説教じみていた。
だいぶ年下なのに。
メッセージのやりとりは気さくで面白い人だなぁ、って、
遠いけど、自分に合いそうかもって楽しみにして来たんだけどな…

いろいろ話した後
「これからどうしたい?」と、聞いてきた。
どんな人かも知らない人と嫌々ご飯食べたのに、2件目もあるの?
お互い遠いし車だから、飲みに行くってわけにもいかないし……
「どうしたいってどういうこと?カラオケとか?」
『は?カラオケしたいの?』
したいわけじゃないけど、こんな時どこに行くのか思いつかない……


〖マガジンはこちら


ここから先は

1,637字

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?