[医学生向け] iPadの選び方とiPadを使った勉強について

医学生とiPad

iPadは全国の医学生が必ずと言っていいほど持つことになると思います。iPadを持つことで重たい何冊もの教科書やかさばる講義のレジュメを持ち歩かなくて済みますし、CBTの問題集がデジタル版しかなくなってしまったため、CBT対策を行うときにはiPadが必要となります。
この記事では低学年である私が先輩から聞いた情報や実際にiPadを使った勉強を行って感じたメリット・デメリット、iPadを選ぶときのコツをお伝えします。

iPadの種類

現在発売されているiPadの主な種類は以下の通りです。それぞれのモデルの比較については後述します。

iPad Pro(第4世代)

12.9インチと11インチのモデルがあり、Apple Pencilの第2代が使えます。

iPad Air(第4世代)

2020年10月に発売が開始された新しいモデルです。10.9インチのサイズで、Apple Pencil第2世代が使えます。

iPad(第8世代)

2020年9月に発売されたモデルです。10.2インチのサイズで、Apple Pencil第1世代が使えます。

iPad mini医学

7.9インチとサイズが小さいことが特徴です。白衣のポケットに入ります。
Apple Pencil第1世代が使えます。

iPadはどれを買えば良いのか?

結論から言うとiPad Proを強く推奨します。iPad Proのメリット・デメリットを解説します。

iPad Proのメリット

・大きな画面
iPad Proには12.9インチと11インチのモデルがあり、iPad Air(10.9インチ)、iPad(10.2インチ)、iPad mini(7.9インチ)に比べて大きいため、勉強しやすいことが大きなメリットです。購入するのであれば、iPad Proの12.9インチを推奨します。A4サイズのコピー用紙と同じくらいのサイズ感です。このくらい大きいと、デジタル教科書とノートアプリを並べて展開してもストレスなく勉強することができます。

・スペックの高さ
iPad Proは他のモデルに比べてもスペックが段違いです。その1つにiPad ProのリフレッシュレートはiPad AirやiPadのそれと比べて2倍であることが挙げられます。
リフレッシュレートとは、液晶ディスプレイの画面全体が1秒間に何回更新されるかを示す数値であり、単位はHz(ヘルツ)で表されます。60Hzであれば1秒間に60回画面が更新されていることを示し、数値が大きいほど映像を見るときやスクロールした時に滑らかになります。たとえ静止している映像であってもリフレッシュレートに合わせて目ではわからないほどのスピードで画面は更新されています。
iPad ProはiPad AirやiPadに対して2倍のリフレッシュレートであるため、画面をスクロールした時に非常に滑らかであったり、Apple Pencilで文字を書いた時にペンの動きに合わせてしっかりとインクがついてくる感覚を味わうことができたり、複数ページを展開したときにもたつかない、などのメリットを感じることができます。

・書き心地
本物の紙に文字を書くときの感覚と全く同じとは言えませんが、紙に書いているような感覚で文字を書くことができます。前述のようにリフレッシュレートが非常に高い数値であるため、Apple Pencilの動きにピッタリ合わせて文字を書くことができます。

・Apple Pencil第2世代が使える
iPad ProはApple Pencil第2世代を使うことができます。(iPad Airの最新モデルもApple Pencil第2世代が使えますが、iPad、iPad miniはApple Pencil第1世代しか使えません)
Apple Pencil第1世代…ケーブルに繋がなければ充電できません。
Apple Pencil第2世代…iPad Proの側面にくっ付けておくだけで充電ができます。見た目もスマートです。

・Magic Keyboardが使える
別売で値段が高い(約4万円)ですが、Magic Keyboardを購入すればiPad Pro をMacBookのように使うことができます。Magic KeyboardはSmart Keyboardに比べて
・画面の角度を調整できる
・トラックパッド が使える
・充電ケーブルをiPad Pro本体に挿さなくても、iPad ProをMagic Keyboardにくっ付けた状態であれば、Magic Keyboardに充電ケーブルを挿して充電できる、そのためiPad Pro本体の充電口にUCBケーブルを挿しながらMagic Keyboardに充電ケーブルを挿して充電するといった使い方ができる
などのメリットがあります。

私はiPad ProとMagic Keyboardを大学に持っていき、講義中はiPad ProをMagic Keyboardから外してノートとして使う、レポートを書く時はMagic KeyboardをiPad Proに装着してパソコンとして使う、というようにしています。
iPad とMacBookの両方を持って通学するというのは負担だと思うので、Magic KeyboardがあればiPad Proが2役を担ってくれるというのは便利でしょう。

正直、iPad ProとMagic Keyboardの組み合わせは、MacBookでできることに劣る面はあるのですが、Wordでレポートを書く、Excelでグラフを作成する、Power Pointでスライドをつくるといったことは問題なくできます。

※Magic KeyboardはiPad Airの最新モデル(第4世代)でも使うことができます。

※Magic Keyboardのデメリットは重いことです。iPad Pro本体と同じくらいの重さがあります。Magic KeyboardとiPadをくっつけて持ち歩くと、iPad Pro2台を持っているのと同じになってしまいます。

iPad Proのデメリット

・金額が高い
なんといっても金額が高いです。iPad Proは84,800円(税別)から、iPad Airは62,800円(税別)から、iPadは34,800円(税別)から、iPad miniは45,800円(税別)からとなっています。
iPad Pro本体に加えてApple Pencilなどを購入しなければならないため、出費はもっと増えてしまいます。

・顔認証であること
iPad Proは顔認証です。マスクをしていると顔認証でロックを解除することができず、いちいちパスコードを入力しなければならないため、マスクが必須である今日では不便に感じます。
◉以上がiPad Proのメリット・デメリットです。iPad Proは金額が高いですが、1年生から買えば6年間使えるので安く感じるのではないでしょうか。

AppleCareについて

AppleCareに入るかどうかは個人の判断です。私は念のため購入時AppleCareに入りました。AppleCareに入るメリットとしては、操作上わからないことがあれば電話で質問できる、壊れたときの修理費が安い、点検してもらえるサービスを受けられるなどがあります。私は今のところ電話相談サービスしか使っていません。

iPad AirとiPadの比較

以上を読んでもやっぱりiPad Proは高いし買わなくていいかなと思った人はiPad AirとiPadのどちらを買うか悩むでしょう。
iPad Airの第4世代が出る前であれば、iPadで問題ありませんでした。性能の面でiPadはiPad Airに比べて劣るようですが医学生がノート代わりに使う分には差を感じられなかったと思います。
しかし、iPad Airの最新モデル(第4世代)はiPad Airの本体にくっ付けるだけで充電できるApple Pencilの第2世代が使えます。これは大きなメリットでしょう。
Apple Pencilを充電する時に本体に挿して充電するのはダサいな、不便だなと思う人はiPad Airを購入した方が良いでしょう。

iPad miniは?

iPad miniはiPadよりも性能が高いので、画面の大きさが小さいにもかかわらず、値段が高いです。(iPadは34,800円(税別)から、iPad miniは45,800円(税別)から)
iPad miniの便利なところは持ち運びのしやすさです。白衣のポケットに入るサイズなので病院実習の際、ちょっと調べたいことがあった時に便利なようです。
しかし、画面のサイズはかなり小さいので普段の勉強用として使うにはストレスを感じるでしょう。

iPad Proの容量

128GBモデルを選んでおけば問題ないです。ただ、128GBモデルと256GBモデルは容量が2倍違うにもかかわらず、値段が1万円ほどしか差がないので心配な人は256GBモデルを選んでも良いでしょう。

Apple Pencilについて

必ず買いましょう。Apple PencilがないとiPad製品を思う存分使うことができません。iPad Proを選んだ場合はApple Pencil第1世代ではなく、第2世代であるので間違えないように!

ペーパーライクフィルムについて

前述の通り、iPad Proはリフレッシュレートが非常に高いのでApple Pencilの動きに遅れて書いた文字が表示されることはなく、紙に書くのと同じように文字を書くことができます。しかし、液晶画面はツルツルしているので書き味という面では紙とは異なります。
そこで、ペーパーライクフィルムというザラザラしたフィルムを貼るとiPadを紙のような書き心地にすることができます。
ただし、ペーパーライクフィルムを貼ると画面がやや濁ります。私はせっかくの綺麗な画面が台無しになる気がしているので貼っていません。

ただし、ペーパーライクフィルムを貼らないと文字を書くときにツルツル滑って書きにくいのも事実です。友人がペーパーライクフィルムを貼っていたので試させてもらいましたが、本当に紙に書いている感覚で感動を覚えました。

あとは好みの問題なので上質なペーパーライクフィルムを紹介しておきます。↓


ガラスコーティング

私はiPad Proを購入して、ガラスコーティングを全面に施してもらいました。下記のリンクのように東急ハンズなどでやってもらえます。
ガラスコーティングを施すことで強度が増すようです。私はiPad Proをできるだけ裸の状態で持ち歩きたかったので、透明のコーティングをしてもらいました。見ただけではコーティングされているか全く分かりませんし、コーティングの薬剤を塗る時、スピーカーの穴や充電口には影響ないようなので安心して任せられます。

勉強に使えるアプリ

・GoodNotes5
ノートアプリはこれ一択でしょう。私の同級生のほとんどがGoodNote5を使っています。このアプリに講義のレジュメ、教科書、過去問などを読み込み、書き込んでいきます。
このアプリの素晴らしい点は
・なげなわ機能
・検索機能
の2点でしょう。

・なげなわ機能
Apple Pencilを使ってGoodNote5上に自分でかいた文字や絵、貼り付けた写真などの周りを一周囲むと、その囲んだ所だけを自由に動かすことができます。
この機能を使えば、例えば講義中メモをとっていて、「このメモはもう少し上に書けば良かったなー」なんて思った時、書き直す必要はなく、そのメモをなげなわ機能で囲み、書いた所を丸ごと任意の場所に移動させることができます。

・検索機能
読み込んだ資料中のキーワードや自分で書いた文字ですら認識してくれ、検索に引っかかります。「医者の悪筆」という言葉があるように医学生や医師は字が汚い人が多い印象です。まるで古代文字のような字を書く友人がいますが、その友人が書いた文字ですら、GoodNote5は読み取ってくれています。
過去問で勉強していてわからないキーワードがあった時、GoodNote5の検索機能を使えば素早くそのキーワードが登場した講義資料にたどり着くことができるので重宝しています。
GoodNote5は980円と有料なのが少し悪い点ですが、一度購入すれば何年も使えますし、非常に便利なアプリなので買って損はないでしょう。




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