見出し画像

6. インサイトって何?〜英国の Account Planning から学ぶ #1sheetMktg

 ここしばらく、「インサイト」という言葉がマーケティングや広告業界で”再び”ブームのようになっている。実際のところ、「インサイト」の調査・コンサルティングを生業としている事業者や、それを語る人たちが増えているので、まぁ、それなりにニーズがあるのだろう。

 私自身が "insight" という言葉を聞いたのは、博報堂に在籍をしていた頃だから、1990年代後半か或いは2000年代の前半のことである。幸運なことに、英国の Account Planning という広告におけるリサーチメソッドを、当時その領域でトップリーダーだった RedSpyder社の Account Planner から学ぶ機会を得たのである。その時に学んだのが、まさに「insightを発見すること」だったのだ。

 「インサイト」という言葉には、一般的な訳語以外にも、マーケティングや広告業界内でも複数の意味合いを持っている。そのためこの言葉ほど、文脈依存性が高い jargon(業界用語)はないんじゃないかと思うぐらいだ。

 このあたりに関しては、以下の記事を読んでみてほしい。

また、もしもっと Account Planning の観点からの"insight"を学びたいという人がいれば、以下の本をすすめる(ただし残念ながら入手しにくい)。

 上記の2冊を読んでもらえれば、より本質的で、"insight"をどのように活用すればいいのか?がわかると思う。

 正直、20年前に出たこれらの本のほうが、最近見かける(それ、デプスとかの話やん、結局)っていう“インサイト本”たちよりも学びは大きい。

 というのも今現在巷にあふれる「インサイト」に対する本や文章というのは、まず、そのほとんどがそれぞれの立場における「インサイト」の解釈をしているに過ぎない。(これは先にも述べたように"insight"は業界内であっても文脈ごとにどのような意を持つだが、恐らく書き手自身もそれを説明できないゆえだろう)。そして、そもそもそれらの文章の多くが「消費者を分析対象として外から観察」しているゆえに、Account Planning が提唱していたような「消費者の代弁者」としてのリサーチャー(例えば Account Planner)の役割とそれを反映した施策のあり方を重視していないことにある。

 さて、"insight"を理解する入り口として、いつもどおり一枚のスライドにその概要をまとめてみた。興味のある人は下からダウンロードをどうぞ。

上記から、「6. インサイトって何?〜英国の Account Planning から学ぶ #1sheetMktg 」のpdfファイルがダウンロードできる。

このpdfを読んで興味が出た人、より理解した人たちには、なんとしてでも上記の本を入手するか、あるいは、"Account Planning"という言葉で、GoogleやGoogle Scholarで検索をしてみてほしい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?