恵方巻の話題については一言も二言も言いたい。
恵方巻の廃棄問題があちこちでニュースになって話題だ。
しかしこの話題について、今は東京での生活が長くなっしまったが、大阪に生まれ、大阪に育ったものとして大阪弁で言いたいことがある。
「なんでごちゃごちゃ言われなあかんねん。お前らが勝手に広めて廃棄物増やしてるだけやろ。そやのに食べ物を粗末にしてるやの下品やのなんやの言うなボケ!」
恵方巻、というか、関西では「まるかぶり」と言われていた一部の風習だったものを、コンビニとかが広めようとした結果こうなったわけで、昔からやってた関西人からすると報道でとやかく言われるのは気分が悪い。
発祥が花街だからとか(この花街起源説も決定的ではない)、そもそも海苔問屋とか寿司屋が集まって作ったイベントであって歴史的な伝統ではないので続ける必要ないって声もあったりする。
じゃあ、
土用の丑の日にうなぎ食うな!
バレンタインデーにチョコレート配るな!食うな!
ってことでもある。土用の丑の日にうなぎを食べるってのは平賀源内とうなぎ屋の策略だし、バレンタイデーは1936年にモロゾフが仕掛けたキャンペーンが発祥だと言われている。
あと海外に目を向けると、バリ島でガムランとかジェゴグとか民族音楽有名じゃないですか。あれってずううううっと続いてきた伝統芸能なんではなく、近年になって復活というか再発見というか、あるいは観光資産として成立してきたものなわけですよ。
その他にもいわゆる「伝統」や「慣習」というものが近年になって生まれたり、復活したりするような話は少なくないわけ。
で、恵方巻、というかなんども言いますが関西では「まるかぶり」と言われていたものは、自分たちにとっては生まれたときからあった風習なわけで、それはもう伝統に等しいものであり、そして家族行事になってたりする。
うちでは母親がわざわざ作ってくれた太巻きを、子供の頃から家族みんなでその年の方角向いて一緒に食べてた。みんな黙って。いわしの焼いたのと一緒にね。
おそらく関西に生まれ育った人々の中では、「まるかぶり」が家族の思い出の1つとして記憶にある人も多いハズ。
そんなわけで、”恵方巻”の廃棄問題うんぬんは関西人にとっては本来知ったことじゃあない。勝手に販売を広げた人々の問題なのであって。
なので、こっち(=関西人)からしたら、「まるかぶり」をずうううっと子供の頃から家族でやってきたその思い出を、下品やなんやと言われてるようで気分悪くて胸くそ悪くてほんとムカつくし気分が悪いわけですな。
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