医療情報技師受験の準備~その2 「到達目標」のダウンロード~

医療情報技師の受験に向けて、前回は私が購入したテキストについて紹介しましたが、今回は勉強をはじめる(進める?)にあたってもうひとつの重要なものをご紹介します。それが、日本医療情報学会 医療情報技師育成部会が公表している「到達目標」です。

「到達目標」とは?

「到達目標」とは、医療情報技師(以降、「技師」と表現します)に求められる知識・技能・資質を具体的に示したものです。実際に公表されている到達目標の一部を以下に示しますので、御覧ください(医療情報技師育成部会 到達目標(情報処理技術系)より引用)。

医療情報技師_到達目標_情報処理技術系

これは「情報処理技術系」の到達目標ですが、「医学医療系」「医療情報システム系」と、分野ごとに到達目標が設定されています。

リスト内の「GIO」、[SBO」は日本の医学系教育のカリキュラムで多く用いられている言葉で、それぞれ「一般目標」と「行動目標」を指します。

これらの言葉についてはググってほしいところですが、簡単に紹介すると、「GIO」は"General Instructional Objective"の略語で、どのような能力(ここでは知識・技能・資質を指していると思います)を修得するか(修得しなければならないのか)を包括的に示すものと言われています。例えば、GIO1.1「情報の単位」の右側に書かれている"情報の単位を理解する”のように、GIOの内容に「を理解する」を付け加えると分かりやすいのではないでしょうか。

「SBO」は"Specific Behavioral Objectives"の略語で、GIOを達成するために、何が出来るようにならなければいけないかの”行動”を具体的に記したものと言われています。

例えば、GIO1.1「情報の単位」を考えてみると、何をもって情報の単位について理解したと言えるでしょうか?逆に考えると、アレとコレとソレが”できる”と言えれば、この人は情報の単位についてわかっているな、と多くの人が思いますよね?このような具体的な行動を列挙したものがSBOです。例としてSBO1.1.1を見てみると、見出しに「2進数と基数変換」、SBOの内容に「基数変換の概念を説明し、2進数への変換や加減算ができる。」とあります。つまり、”技師ならば2進数と基数変換の概念を説明できて、かつ実際に2進数に変換したり、足し算と引き算程度の計算ができる能力”が求められていることになります。

「到達目標」は”出題範囲”

以上のことから、「到達目標」は技師に必要な能力を示したリストであることがわかったと思います。言い換えれば、医療情報技師の試験はこれが身についているかどうかをテストするものなので、いわば”出題基準”や”出題範囲”であると言えます。

私は、この出題基準を両面印刷し、バインダーに綴じて、勉強するときはいつも側においていました。実際に私が使っていたバインダーの写真を以下に載せましたので、よかったら参考にしてください。学習の跡が残っていると思っていましたが、結構きれいで自分でもビックリしました(^^)。でも、本当に勉強には活用しましたよ。

医療情報技師_到達目標_バインダー

なお、テキストもこの「到達目標」に合わせて書かれているので、学習進度をチェックするのに有効です。また、過去問と合わせて使うと、実力チェックができるのでおすすめです。このあたりについては、別の機会に詳しくご紹介したいと思います。

今回は、勉強するときに手元においておきたい「到達目標」についてのお話でした。

では、また。


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