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CHLが即実践で役に立っている人~?!

いや、いないでいいんです。実際にCHL-Zの受講生に聞いたことをログとして記しておきますね。CHLの学びに関心をお持ちの方はどうぞゆっくりご覧ください。またまた長文になりそうな予感!ごめんなさい(^^)/。

病いの根っこにアプローチすべくまちにでていく医療者のための研修「コミュニティ・ヘルスケア・リーダーシップ(CHL)学科」の9年目9期(通称CHL-Ⅸ)参加メンバーを現在募集中です。で、ここでは、CHL8期(通称CHL-Z)の最終日Day 7での議論をダイジェストでご紹介します。事前にアンケートをして学びを振り返る機会でした。なお、このアンケート項目は、第7期までの修了生にきいた設問と同じものを使っています。

あなたに変化は訪れたのか?

これ、主催者として高いスコアに偏ったら凹みます。今日明日役に立たない研修、を心がけている企画者としては、どうか回答が分散しますように、って願います。即実践で役立つ知識や技術は個別に学べばいい。不確実で見通しが立たない世の中でも、みんなで知恵を寄せて前に進める動けるリーダーに必要な発想と視点を獲得するために、みんなで集い学ぶのだ。と思って設計しています。

CHLを受講して、あなた自身にどのような変化がありましたか。主観的な評価で結構です。否定的な評価(-100)から肯定的な評価(+100)の間で整数でお答えください。という設問からスタート。n=回答数。

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修了生の皆さんからの声はこうでした。

Day 1がファシリテーションで、そこからここまでずっとファシリテーションが課題で、ようやくいまになって現場で形になり始めているところです。現場で人と人のチームを回すのが自分の課題だったから、ファシリテーションで苦労している感じです。学んで実践でやりつつ、Day 2以降で知識が補充されたことで、腑に落ちてきている印象を持っています。
チームのファシリテーションを常にやっている中で、それを言語化できたことは収穫でした。
オンラインは今年デビューですが、自分がホスト役になるDay 3を経験して思った、参加者が受け身的になったときにパスをまわせるのか、議論が活性化すれば司会者なくていい状態にもっていく必要も感じたこと、無言の時間をこわがらないことも気づきがありました。
この研修に参加していなかったら体系的に学ぶことはなかった点でプラスの評価をつけています。研修って単発的に行っていたので、連続してさまざまな分野の人と一緒に学ぶことはなかったので刺激的でした。
自分はかなり低い点数をつけています。自分の中で変化しきれなかったと思っているところがあるから。ずっと言われてきた批判的思考とかメタ視点、複眼的視角からは変われた実感がなくて。
参加していて苦しくなったときがありました。変わらなきゃと変わらなきゃと思っていたけど、みんながすごく議論できているのに、自分がすごくわかっていないと思って苦しかったです。けど、なぜかどこかでわりきったことで乗り越えた気がします。

3つの視点、どのくらい身についた?

これからのリーダーには、この3つが必要!と絞りこんだ学習目標があります。もちろん、今日明日に獲得は難しいかも。けど、その思考習慣の手がかりをつかめるか!に関心が集まります。

CHLを受講して、以下の視点を修得できたと思いますか。受講前と比較して現在の認識を回答ください。という設問です。これは3チームまとめての結果をご紹介します。n=回答数。

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批判的思考ですね。批判と非難が違う、とDay 1に言われたことがピンと来なかったですけど、何を発言しても大丈夫な安心感をもったいま、その違いを意識できるようになってきました。
批判的思考って、最初はよくわからなかったんです。本当にこれ言ってもいいのかな、って思っていたけど、言ってみて、そういう意見あるよね、と受け止めてもらえたことで、それを使えるようになってきた気がします。
自分が思っていた批判ってなんだろう、批判ってしなくてもいいのではないか、とか、批判ひとつに迷いがでて、答えるのが難しくなったりしている自分がいます。オンラインでなければ、人の表情や反応でくみとれるところが、全部言ってから失敗したな、と思うところもでてきた感じもします。
最近逆に悩みはじめたのは、批判的思考感が強すぎて仕事で周りの批判ばっかりしていてダメだと思うし、身についていないと思うんです。偏りを意識しすぎることでバランスを欠いていて、混沌としているところです。

録画映像みて、批判ばっかりしているな、と感じるのもメタ視点。録画映像をみてどうですか?に対しては、「自分が発言する部分だけ見れなかった」、「話しの腰を折ったな、という視点でも見ていました」とのコメントがありました。

学びの実感は何と連動している?

Day 1からDay 6まで深く学べたと実感する順にDayを選んでください。って設問があります(n=回答数)。順番そのものよりも、その順番の違いが何から生じるのか、学びの内容を振り返る機会に、と思っている質問でした。全体の傾向といくつか象徴的なコメントをご紹介しますね。その日の議論の充実度合い=多様性の豊かさ、と事前事後の個別学習の程度が影響していそうです。

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自分はDay 1で、その中でも合意形成を図る、ところでした。意見が強いものがすべてを動かす世界に自分はいた気がしますが、学んでいくうち、合意形成ってなんだろう、と興味をもてた点で深く学べました。
事前課題が、学びの深まる要素して大きかったと感じていて、一番読み込めたのがDay 1だったから学びの実感があります。ファシリテーターとしてのスキルがDay 2以降でもどんな場面でも使える点でも深く学べたといまのところ感じています。
後半になるにつれて学びが深まった気がします。Day 4の神経難病患者のケースが面白いと感じました。深く学べた、と言語化するなら、多様な価値観の人がケースに登場したのが面白かったです。最初のほうは、CHLに慣れるのに時間を要した気がします。
後ろのほうが深めな印象です。普段の仕事に関係することのほうが興味をもって取り組めたのと、SGD(スモールグループ・ディスカッション)ではいろいろ話せたんですけど、女子グループだけで話せたときが印象深く残っています。
Day 3のビジョンは衝撃でした。経営者としてそれを示せているか、を考えるインパクトが強かったです。職員がビジョンを意識しているか、を考えるようになっています。
真ん中あたり(Day 3, 4)が内容的にも、個人的になかだるみがあった気がします。組織的な話にうまく意識を合わせられなかったです。会社経営をしていますが、まだまだ組織スキルが弱いことを改めて痛感したところです。
いままでもサーバントの概念は知っていて、意識していたけど、現場で頑張っている人を支えるのではなく、ビジョンにむかう職員をささえるという意味が理解できたのは収穫でした。
Day 6は考えることが多すぎてうまくまとまらなかったな、と。ウチから始まってソトにむいて、ウチに戻るCHLの企画の中で、ソトに学びが多いのは、マイプロが外向きの人が多いからですかね。

深く学べた理由って?

「深く学べた」と感じるDayには、どのような要因が影響していると思いますか。特に影響していると思う選択肢を【3つまで】選んでください。と聞きました(n=回答数)。

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学習テーマが当時の悩みや関心に近い、とか、事前課題をこなせたことがつながっている感じですね。自分の意見が受け入れられた実感、はゼロ。それと学びの深さがつながっていない点で企画者としては安心しました(だったらよそでもできますからね!)、と企画者の土畠さんも坂本も思いました。

「他の受講生の発言に気づきが多い」とか「自分の常識や思い込みを揺さぶられたと実感した」人が多いのも、協同学習(受講者が互いの学びに責任をもつ学習形式)の反映だとすれば、これも少し安心しました。オンラインでもできるんだな、と感じます。

議論に貢献できた?

CHL受講中、あなたは「協同学習」にどの程度貢献できたと思いますか。感覚にもっとも近い選択肢を選んでください。と少しずるい質問をしています。n=回答数です。

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何かしゃべったら貢献したと思って、まあまま貢献した、って回答しています。
画面上で反応がみえるから、うなずきや視線や表情のやさしさがみえると、もうちょっと話してもいいかな、とか思えます。その点でそれぞれが貢献しあっているんじゃないか、と思っています。
いまも同じなんですけど、どのタイミングで意見をいったらいいのか難しくて、何人か前の人の発言に言いたくなったときに、そのタイミングでいいのか、人の話を聴いていく中で考えがかわったことを後から伝えられなかった点で、貢献できなかったな、と感じました。
協同学習としてどんな状態が理想なのか、どんな状態が活発といえるのか、を最後までつかみきれなかったな、と感じました。
Slackとかも利用したいと思っていたんですけど、その時思ったことを言語化するのが苦手とわかりつつやっていましたが、リアクションもつかみにくく、協同学習が足りなかったな、と。
自分が学びたいこと、自分の考えを醸成する場、という意義もあるんでしょうけど、この空間を動かすときに自分がどう発言したらいいか、チームダイナミクスとしての発言ができたはず、自分の役割を見直すのが、この場に対する自分なりの貢献かな、と思い直しました。その気づきがあってから、少しやりやすくなった感があります。
何を学んだんだろう、って考えた時、自分は偏っている(偏っていいと思っていますけど)と自覚して伝えて、いい方向に導いてくださいね、いっしょに話し合いましょう、って言えるようになってきています。
心揺さぶる、というと情緒的ですけど、え?とか、は!とか、気づきみたいなのをお互いに与えられたらいいんだろうな、と思っていて、それができたときに、お互いの役割を、出会った価値を発揮したといえるんだろうな、と。その意味では自分自身がその役割をとれたのか、とろうとしていたのか、の面で自己反省的な部分があります。

あなたにどんな変化があったのですか?

CHLを終えるにあたり、自身の考え方や行動に変化がありましたか。受講前と比較してお答えください。です(n=回答数)。どの設問もそうですが、受講が終わる瞬間に聞いているので、経年変化が楽しみです。

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「そもそも」を考えるようになった、って批判的思考なのかな、と。CHLに参加するまでは、素直で大前提を確認することが抜け落ちがちだったけど、一つ視点が増えたかな、と回答した気がします。
最後に「結局だれが困っていたんだ」とか「そもそもどうでしたっけ」と聞いてくれていたことで、立ち返るきかっけになっていました。
オンラインの良さとして、客観とか俯瞰しやすいことですかね。全員の表情が一覧できるので、対面でやるよりもより深く感じることができました。
人の話を(合わせないかもしれないけど)とりあえず最後まで聞いて、なんでそう思ったの?を3回くらい聞くようになりました。
人の意見を聞いたときに、あまり疑問を持たずにいたところが、それはどうして?と2度3度聞くようにはなました。それは大きなことだなって思いました。判断するのに時間がかかるようになったのもあります。こうだ!と思ったらやろうとしていたんですけど、実際どうなのか、こういう風にも考えられるのか、と迷うようにもなってきました。
意見をいうときになんでかな、と振り返り揃えるようになったな、と思いました。設問をみてこういう変化が狙いだったんだな、とも改めて思いました。異なる考えの人の話もひとまず聞けるようになりました。いろんな職種の人と話すことで、大きく自分が変わったな、と。近しい人と接することが多かったので。

CHL受講があなたにあたえた影響を書いてください。

ちょっと長くなってきましたね!ごめんなさい。あと少し!最後です。自由記述のいくつかを抜粋します。

自分で自分の選択ができる。いままでは、周りの事を考え、自分の気持ちと向き合うことが苦手でしたが、素直な自分の気持ちを、感情的でなく認めることができるようになったことが一番の効果です。
自分に欠けがちであった他者の視点に気づかせていただいたこと、自分を俯瞰的にみる視点を教えてくれました。
目標を実現できると感じるようになった。
いろんな得意を持った方とチームになれば、自分が弱いところがあってもいいとわかった。
行動することの理由。
構造化すること、俯瞰してみること、未来から眺めることなどの考え方を学ぶことは自分に有益でした。コロナ禍にあって、時には課題が間に合わないこともありましたが、様々な立場で同じように学んでいる人と出会う機会は大変貴重な時間でした。
物事に対して深く考えるようになった。自分を客観的に見られるようになった。グループ討議やSLACKでの投稿で今まで知らなかった事を知ることが出来視野が広がった。
オンラインでのチーム形成を、参加者視点で学ぶことができた。
自分の考えている事と異なる伝わり方をしたときなど、違うよと声を出す事の大切さ、また自分の意見に対して否定的な考えを聞いた時に自分がどのような反応をするのかがわかった。
多くの人が集まって話し合う場において、全体の話題の流れや発言してる頻度や参加者の反応をみるなど俯瞰/その場のメタ視点をもてるようになった。また他の人の発言をよくきくことも身についた。オンラインでの発言の仕方にも慣れた。
これまでは単独で信念を持って行動することに重き、というよりも呪縛に囚われていましたが、CHLを受講してからは、まだ落とし込むまでは時間がかかるものの他者の意見とすり合わせていくことができるようになったと実感しています。「一旦受け入れて考える」という作業が身についてきたように思います。
焦って解決を求めなくなった。

CHL-Zからは以上でした!CHL-Ⅸは参加メンバー募集中ですよ