12月9日(土)メディア日記

 朝日新聞9日朝刊は1​面に黒ベタ白抜き横見出しで「安倍派6幹部 裏金か」と大きく報じた。6幹部とは塩谷立、松野博一、高木毅、世耕弘成、萩生田光一、西村康稔。各紙は松野官房長官について、読売は1面に黒白抜きベタ横見出しで「松野氏、更迭へ」ともっとも大きい。毎日は「与党から辞任論 首相、更迭を拒否」、朝日は「松野氏の交代不可避」、日経は「松野長官辞任論高まる」。NHKニュースは記事の中では更迭の可能性を匂わしているが、見出しは「更迭」などは取らなかった。
 朝日新聞が連日スクープを放つ原点はやはり東京地検特捜部からの情報量の多さだろう。地検特捜部はまだ強制捜査に入っていないが、任意で安倍派の会計責任者や議員秘書をすでに事情聴取している。朝日がこれだけ数字を的確に報道できるのは、会計責任者がすでに裏金リストを提示し、経過をかなり詳細にしゃべっている可能性がある。

 松野官房長官について、産経新聞と東京新聞が人となりを書いた。8日の産経によると、松野博一(61)は千葉県木更津市出身、早大法を卒業したあと、生活用品メーカーの「ライオン」入社後は広告制作を担当するなど、政界では異例の経歴を持つ。松下政経塾から党の公募で政界を目指した「たたきあげ」として知られ、料亭にほとんど行ったことがないことをアピールするなど、清廉な姿勢も目立っていた。2012年の衆院選で初当選。以後、8期連続で当選している。文部科学相として初入閣。令和3年から務めている官房長官では堅実な仕事ぶりが目立っていた。
 一方、東京新聞は9日朝刊の「こちら特報部」で「松野はどんな人物」を特集した。見出しだけを抽出すると、「高校時代から地味、気づいたら官房長官」「木更津育ち、衆院選に一度落選、浪人期間を糧に」「加計問題時の文科相」「常識的 口が堅い 敵作らず」「世襲議員でない金権政治の印象無い人が渦中に」・・・・。

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