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1月30日(火) メディア日記

 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人労働者追悼碑を巡り、県は29日、行政代執行による撤去を開始した。県は安全確保や警備を理由に、26.2ヘクタールある公園を全面閉鎖して、代執行の取材もご法度。県は碑を管理する市民団体「追悼碑を守る会」の立ち会いも認めなかった。

朝鮮人労働者追悼碑の撤去のため、代執行開始宣言を読み上げる群馬県職員=群馬県提供

 この慰霊碑は、第2次世界大戦時に異国の地で命をなくした朝鮮出身者を悼む碑として、2004年に全国で初めて公有地に建立されたが、県が碑の前で営まれた式典で「強制連行」という発言があったのを問題視。「政治的行事」だとして14年に設置許可の更新を認めなかった。背景に右派グループの抗議行動があったとされる。この朝鮮人慰霊碑撤去問題は東京新聞がこれまで批判的に報じてきた。朝日新聞は30日朝刊社説に「朝鮮人慰霊碑 知事は撤去を中止せよ」と書いた。

 朝日新聞朝刊オピニオン欄の「メディア空間」という囲みのコラムがある。30日はオピニオン編集部の喜園尚史記者が「同業他社のスクープに敬意を払うべきだ」と納得する一文を書いた。その最後部分の一文・・・
「沖縄返還交渉の際、日米の密約をめぐって新聞記者が逮捕された。本来、知る権利を守るために報道で足並みがそろっていいはずだったが、記者と情報を入手した外務省の女性職員の関係に社会の関心が移り、報道も下火になった。国民の知る権利に応える、そのためにジャーナリズムを担う報道機関が互いにリスペクトし、いざという時には共闘する。そんな関係でありたい」。

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