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2月23日(金)メディア日記

 共同通信によると、自民党の若林洋平参院議員(静岡選挙区)が22日までに、X(旧ツイッター)で、在日クルド人への敵意をあらわにした差別的投稿を引用し「日本人の国なので、日本の文化・しきたりを理解できない外国の方は母国にお帰りください」などと書き込んだ。ネットでは、埼玉県南部で暮らすクルド人の排除を叫ぶヘイトスピーチが急増中。若林は、こうした動きを背景に憎悪をあおった形だ。  
 特定民族であることを理由に「国へ帰りなさい」「日本から出て行って」などの言葉を浴びせるのは、典型的なヘイトスピーチと解される。こうした差別的行為に対し、岸田文雄首相も今年2月5日に「断固立ち向かう」との決意を表明している。

 23日付けの琉球新報によると、名護市辺野古新基地建設の設計変更申請を巡り、国土交通相が代執行した承認は違法だとして、辺野古周辺住民やマリンレジャー事業者ら30人が22日、国交相の承認取り消しを求める新たな抗告訴訟を那覇地裁に起こした。訴えは、沖縄防衛局の変更申請は公有水面埋立法の要件を満たさないとして、新基地建設の違法性を司法に問うもの。訴える相手は国だが、訴訟の入り口論で訴えが退けられる「門前払い」などを避けるため、承認の行為の帰属が考えられる県を被告とした訴訟も併せて提起した。弁護団は、新基地建設反対の県を支持する立場は変わらないとし、「やむなく県を提訴」したとした。
 新基地建設を巡る住民による訴訟は今回で6、7件目。国の代執行を巡る提訴は全国初。新基地建設に反対する民意が示された県民投票(2019年2月24日)から、5年目となる直前の提訴となった。

 東京都中野区の吉田康一郎区議がツイッター(現X)上で差別を扇動した結果、フォトジャーナリスト安田菜津紀に対する差別投稿が蔓延し、うち49件の削除を東京法務局が運営会社に求めたことが分かった。被害を申告していた安田らが21日、都内で記者会見して明らかにした。沖縄タイムスが23日報じた。
 吉田康一郎は2022年7月、安田を名指しして「父親は在日コリアン2世で、元韓国籍、後に日本国籍を取得」と投稿した。これに返信する形で多数が「帰化取り消しを」「汚鮮」「反日で商売している」などと差別投稿し、3日間で少なくとも92件に達した。吉田のような投稿は「犬笛」に例えられる。犬にしか聞こえない周波数の音を出す笛のように、一見差別的でない言い回しで差別の標的を指し示し、攻撃をあおる害悪がある。法務局は23年12月までに41件を安田個人に対する人権侵犯と認定。8件は外国ルーツの人々に対するヘイトスピーチだとして、合わせて49件の削除を運営会社に求めた。
 吉田康一郎は東京新聞の取材を拒否した。問題の投稿は現在も放置されている。あらためて吉田康一郎のXをみると、これがまともな区会議員かと思わせる投稿が相次いでいる。「TBSの『サンデーモーニング』は即刻放送を止めよ。というより廃局にすべきではないか」、「『朝日新聞を廃刊に』がトレンドになっている。長年主張してきた者として心強い」。

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