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4月5日(金)メディア日記

 自民党は4日、裏金問題をめぐり、安倍派と二階派の計39人の処分を決めた。5日の各紙の共通見出しは、「裏金問題の真相は明らかにされず」。岸田首相が派閥裏金事件で実態解明よりも関係議員の処分を急いだのは、政権の危機的状況を踏まえ「幕引き」を優先したためだ。ほとんどが事前にメディアで報じられていた処分内容だが、二階派の武田良太については、急に厳しい処分案が出てきた。「党員資格停止」を強硬に主張したのは麻生太郎だという。麻生と武田は、地元福岡で勢力争いを繰り広げる犬猿の仲。武田は「1年間の役職停止になった」がこれは明らかに私怨だ。また、処分した側の茂木幹事長と岸田に近い森山総務会長の主導権争いが表面化、党内に亀裂が起きた。
 今回のテレビの裏金報道は、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」とTBS「ひるおび」が積極的だった。「裏金」のきっかけは新聞だったが、時間の経過とともにテレビ報道が視聴者に深く入り込み、世論調査などで自民党にとって不利な数字が作られた。岸田首相は4日夜の記者会見で「最終的には国民の判断だ」と述べた。この論理は「自分の責任は国民に問えば良くて、他の人は党内で処分」ということなのか。岸田首相の発言は、「総裁選前に衆院解散を決断したのか」と与野党で疑心暗鬼が高まった。

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