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2月2日(金)メディア日記

 日航機と海保機が衝突事故を起こして2日で1カ月経った2日の各紙朝刊はいずれも事故をあらためて検証した。読売新聞は同日の社会面に「海保機の男性機長(39)が事故後の聞き取りに、管制官から『ナンバーワン』と聞き、指示を復唱して滑走路内に進入した。許可を得たと思い違いをしたと説明したことがわかった」と報じ、出発順1番を意味する『ナンバーワン』の文言が誤進入の一因だった可能性が強まった」と報じた。同日の朝日新聞は2面に「アナログ管制 探る安全」と見出しを打ち、管制官による監視体制の強化や事故防止のシステム強化が急務と指摘した。毎日新聞は2面に国は再発防止の検討を始めているが、「有識者委、夏ごろに中間報告」と書いた。

 警視庁公安部は、死亡した藤沢市の桐島聡容疑者(70)とみられる男性の自宅を2日午前、家宅捜索した。TBSの昼ニュースは、10人以上の公安部捜査員がぞろぞろ自宅に入る姿を放送したが、捜査員の上半身はすべてボカシをかけていた。続くテレビ朝日のニュースの映像は公安の捜査員は部屋の中での動く映像のみ。NHKの昼ニュースは、これは驚きだったが、自宅の庭を捜索する数名の公安警察官を空撮で放送した。NHKはボカシなしだが捜査員はマスクをかけ顔はほとんど判別できない。
 筆者の先入観に異を唱える人がいるかもしれないが、刑事警察と違って、公安警察はどうも戦前の特高(特別高等警察)の後継組織としてスタートしたイメージを払しょく出来ていない。公安は思想的問題や社会運動などを取り締まり、昔からエリート意識が強いというのが一般的な見方。自民党の裏金問題で派閥事務所を捜索した際、東京地検特捜部の面々にはボカシをかけなかった。今回撮影で公安警察が強くボカシをかけるよう要求したのは、尾行と監視するために面割れを防ぐためだろうが、それほど面割れを不安視するなら最初から家宅捜索の日時などをメディアに公表しなければいい。

 岸田首相の首相動静によると、小池百合子東京都知事は2日午後5時15分から同47分まで、首相官邸で岸田首相と32分間会談した。首相官邸はツーショットの写真も公表した。小池都知事はこれより前に自民党本部で茂木幹事長とも会見した。小池知事は記者団に「子育て政策について意見交換した」と説明したが、誰もそんなことを信じていない。「衆院補選の話だろう」「小池さんが立候補して国政に戻ってくるのでは?」「宣戦布告か」「出馬の噂を否定したのか」と臆測が飛び交い、永田町は騒然とした。

 NHKニュースによると、アメリカで、SNS上の有害なコンテンツから子どもを守る対策が不十分だという議論が起きる中、2日、議会上院がSNS運営会社5社の幹部を呼んで公聴会を開いた。議員からは運営会社の責任について厳しい追及が相次ぎ、インスタグラムなどを運営するメタのザッカーバーグCEOが謝罪に追い込まれる場面もあった。中には、過激な投稿を長時間繰り返し見すぎることで心の健康を害したり、だまされて自身の性的な画像を送ってしまったりといったケースもあり、議会でも規制強化に向けた議論が行われている。

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