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3月5日(火)メディア日記

 朝日新聞は5日朝刊1面トップに「茂木氏側 3.2億円資金援助 使途公開基準緩い団体に」と報じた。見出しだけでは意味がよくわからないが、同記事によると、自民党の茂木幹事長の関係政治団体から、住所と電話番号、会計責任者が同じ別の政治団体に、2022年までの10年間で約3億2000万円が移されていることがわかったという。資金が移った団体は国会議員の関係政治団体ではないため金の使途の大半がわからない形になっていた。
 この記事は、朝日の独自ネタではなく、4日の参院予算委で立憲民主党の蓮舫議員が問題視して、政府に対応を求めたものだ。予算委を取材している全メディアはこの内容を承知しているわけだが、大きく記事にしたのは朝日新聞だけだった。

 4日の参院予算委で立憲民主党の辻元清美は、辺野古基地建設の総工費見積もりにについて質した。政府は当初、総工費を3500億円以上と見積もっていたが、埋め立て予定地に軟弱地盤が見つかり地盤改良工事が必要となったため、2019年に約9300億円と再試算して総工費を大幅に引き上げた。
 木原防衛相は答弁で、「総工費約9300億円のうち、昨年度までに半分近い約4312億円を支出済みだ」と答弁した。辻元は「まだ2割も工事が終わっていないのに予算は半分、使った。破綻している」と指摘。改めて総工費を試算し直すべきだと強調し、計画の抜本的見直しを迫った。
 一方、琉球新報によると、2019年に玉城沖縄県知事は、埋め立て工事にかかる工費が2兆5500億円に膨らむとの試算を政府との集中協議で示していたことを明らかにしている。政府は辺野古建設がさらに底なしの予算に陥ることは認識しているはずだ。政府は再試算して、全国民にいかに辺野古基地建設が無謀無駄であることを知らせるべき。参院予算委での辺野古基地建設の総工費問題を記事にしたのは新聞では4日朝刊の朝日新聞だけ。テレビニュースはどこも放送しなかった。

 5日の新聞各紙は、「公正取引委員会が日産自動車に対して、下請け業者のへの支払いを一方的に減額したのは下請法違反(減額禁止)に当たるとして、再発防止を勧告する方針を決めた」と報じた。30社以上を対象に数年間で約30億円を減額していたことがわかった。もっとも反応したのは東京新聞。3面に本記、18面に「大手の買いたたき慣例化」、社説に「日産の減額強要 下請けいじめの悪質さ」と書き、下請け中小の自動車部品メーカーに対する応援記事を書いた。

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