『記者ハンドブック』を眺めながら。
最近、暇なときに、共同通信社の『記者ハンドブック』のページをめくりながら眺めるのが楽しみです。
『記者ハンドブック』は、記事を書くための決まり事が細かく綴られています。ゴルフや野球のルールブックのようなものです。
新聞の記事というのは、読む人のこと考えて、分かりやすく書かれています。なので、私自身が文章を書く上で、もの凄く勉強になります。
カタカナ語が多い文章を読むと、なんとなくイラッとしてしまいます。そして、無駄に難しい漢字を多用している文章にも違和感を感じます。
パソコンやスマホが普及して、何故か難しい漢字を使う人が多くなったような気がします。簡単に漢字変換されてしまうというのが曲者です。
この「曲者」という字も、新聞記事では、平仮名の「くせもの」と表記すべきものだそうです。
文章の中での「曲者」は、「くせもの」と読めますが、「曲者」単体となると、途端に読みづらくなるのは確かです。
もう一つ例を上げると「欠伸」です。文章の中では「あくび」と読めますが、「欠伸」単体だと、急に読みづらくなります。
それと、〝彼女は退屈そうに欠伸をした〟と書くよりも〝彼女は退屈そうにあくびをした〟の方がしっくりきます。
しかし歴史小説なんかでは、〝家康は退屈そうに欠伸をした〟と書いた方が、頭の中で家康が「あくび」をしている姿を思い浮かべやすくなります。
やはり日本語というのは難しいものなんだと、改めて感じるのですが、難しいからこそ、味があるのだと思います。
『記者ハンドブック』を眺めていると、普段から難しい漢字を使うのはやめておこうという気持ちになります。
因みに「やばい」は、使用を避けるべき隠語だそうですが、10年後とか20年後にはどうなっているか、分かりませんね。
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