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メダリーガー向けフラットマッチ入門書②

どうもこんにちは。さいむぉんです。
前回記事より大分間が空いてしまいましたが、第2回フラットマッチ入門書投稿していきたいと思います。そもそもお前誰やねんとか、フラットマッチって何なの?という方はまずは前回記事をお目通しいただければ幸いです。

本記事の目的

前回の記事では主にフラットマッチ特有の仕様について説明しましたが、今回はフラットマッチ特有のプレイングを解説していこうと思います。
フラットマッチで安定して勝つためにはプレイングのやり込みは絶対に必要な大事な要素です。にも関わらず、今までフラットマッチのプレイングについて体系的にまとめた記事は存在せず、個々人の経験や資質に依存した断片的な情報によって何となく雰囲気で語られてきました
今回本記事で私が構築してきたフラットマッチ特有のプレイングを解説することにより、フラットマッチを楽しむプレイヤー全体のロボトル技術の向上と、技術向上による戦略性の拡大に繋がれば嬉しいなと思います。特に過去作をやり込んでいたり、メダリーグをやり込んでいるプレイヤーほど感覚の違いからか気付かないうちに効率が悪いプレイングをして安定性を欠いたロボトルをしてるケースをよく拝見します。そういう方ほど本記事の解説を参考に、自身のロボトル技術の向上に役立てていただければ嬉しく思います。

画面の見方を覚える

効率的なプレイングをするにはまずは正しいゲーム画面の見方を覚える事が大切です。ゲーム画面より対戦で必要になってくる情報を適切に取得し、それらの情報から最適な行動を選択していけるようになりましょう。いきなり核心から入りますが、このゲーム究極的には画面からの情報を正しく読み取る事が一番大切です。特に大切な情報ですので、この章では基本的な内容を1から順に説明していこうと思います。内容によってはそんな事もうやってるわwと思われる方もいらっしゃるかとは存じますが、そういう方は既知の情報は都度適当に読み飛ばしながらお付き合いいただければと存じます。

開幕の画面の見方

フラットマッチではロボトル開始前の30秒間、相手のセッティング情報を確認する時間があります。初手の行動と今後のロボトル方針を決める大事な時間ですので、慣れない内は時間いっぱいじっくり考えることをオススメします。ちなみに開幕のスタンプ挨拶ですが、私は自分の行動を全部決めてから挨拶する事が多いです。開幕に挨拶するとセッティングを確認する時に画面にスタンプ残って邪魔なんですよね。下記に開幕画面の画像を添付します。

元動画:https://youtu.be/qOmvbPnXKo0

大切な情報から順に色分けしてみました。赤枠必ず把握すべき一番大事な情報で、黄枠も赤枠よりは優先度は落ちますが基本的には見落としてはいけない情報です。青枠は大会などで偶に見る必要が出てくる程度で優先度は低い情報です。開幕の30秒で赤枠、黄枠の情報を3体分把握し、余裕があったら青枠を把握して自分の行動を決めていきましょう。文字に起こすといっぱいやる事があるように見えますが、慣れたらパパッと流れ作業で対応できるようになってきます。
また以下に把握した情報から、自分の初手行動を決めていく際の指針について簡単に解説いたしますが、本記事では応用的な初手の読み合いは省き、一番基本的な指針を紹介していきます。
赤枠の情報で一番注目すべき情報は相手の装備に症状パーツがあるかどうかです。特にトルネード、フリーズ、フラッシュ、コンフュージョン等の通すとヤバイ症状がある時には初手にぼうがいクリアを選択するようにしましょう。フラットマッチではスキルレベルが50に統一される仕様上、ぼうがいクリア搭載率がメダリーグなどに比べて高く、そもそも特に相手が症状パーツを装備してない場合も多いので、そういう場合は無駄にぼうがいクリアを発動して1手無駄にしないように気をつけましょう。
またフルチャージ等の個別の強パーツについても初手に読み合いと対策が発生しますが、それらは一旦応用的な読み合いに位置づけ本記事では省かせていただきます。全てに説明いれると一生終わらない危険性がある。
黄枠の情報は赤枠のように特に注目すべき情報があると言うより、全体的に把握しておく必要がある情報です。ここでも相手のMFに全体症状系の攻撃がある場合、ぼうがいクリアを発動させる必要性が出てきます。ただ、症状とは言ってもMFの仕様上使用するためにはCGを溜める必要があり、発動まで若干の猶予があります。そのため赤枠の症状のように初手にぼうがいクリアを発動させる必要性が無く、厳密に言及すると1ターン目にぼうがいクリアを発動すると自編成のメダロットにゴースト等のCG系パーツを装備していた場合チャージ等の火力バフが遅れて、自陣の火力の準備が遅れたりしますがうっかりぼうがいクリア貼り忘れると面倒な上に致命的なので初手に撒いておくのもありです。また自陣の編成と相談して、MC機を使用している場合はロックラッシャーを搭載している相手機体、ディスターバンスやフリーズを使用している場合は相手の脚部特性等に注意して行動を選択しましょう。
メダルの性格についても、フラットマッチではMFがいつ発動されるかという情報が重要になってくるため覚えておくと活きてくる場面は多いです。
青枠の情報は優先度の低い情報ですが、対戦慣れしてきて大会等で初手の行動順に大体の見当が付いてくると、脚部とメダロッターの組み合わせによって行動を選択したりします。また、前回のフラットマッチ紹介記事で解説した通り、パーツによる攻撃のダメージ量は攻撃を受ける側の補助スキルの合計値を参照して計算される仕様上、格闘と射撃両方のスキルを兼ね備えた所謂両刀メダルは回避率と防御力が低く機能停止しやすいためねらい目だったりします。
以上初手行動を決めていく際の指針について簡単に解説いたしました。文章にすると長くなりましたが、一番大事な情報だけを簡単にまとめると相手が症状使ってきそうだったらぼうがいクリアを撒くという当たり前の事をできれば初手については大体問題はありません。初手の行動指針についてはパーティ編成段階からある程度予測や計画が立てやすい部分なので、特別な知識が無くても対戦していればその内慣れて対応していけるようになりますのでご安心ください。
次の章以降から序盤~中盤の画面の見方と行動指針について触れていきたいと思います。ここからがフラットマッチ特有のプレイングが必要になる楽しくも難しいところで、過去作やメダリーグをやり込んでるプレイヤーほど感覚の違いからか特にリスクリターンが合ってない行動を選びがちな部分です。そのため、本記事で私が一番皆様に習得して欲しい技術が詰まった箇所でもあったりします。

ダメージ期待値

序盤~中盤の画面の見方と行動指針について説明する際に必要になる前提知識として、少しダメージ期待値の説明をしたいと思います。何か聞きなれない単語来たぞ?と言う方に期待値について説明しますと、期待値とはとある多数の施行を行った時に得られる数値の平均値の事です。何言ってんだこいつ?ってならないで!もっと端的にざっくり説明しますと、ダメージ期待値とはメダロットが攻撃を行った時に出る、回避、かすり、防御、ヒット、クリティカル全部の確率&ダメージをひっくるめて平均的にどれくらいのダメージが出るのか?を表す数値の事です。
かすり回避の確率はゲーム内ではマスクデータのためそんなん分かるの?とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、今回は例として検証勢の袴矢さん(@hakamaya63)や佐藤功さん(@Hkousun)が下記記事やツイートで研究、発表している攻撃結果比率を求める計算モデルの式をお借りして説明していきたいと思います。

実ダメージについても袴矢さんが防御時のダメージを求める素晴らしい計算モデルの式を発表されていますが、今回はかすり、ヒット、クリティカルのダメージも必要なためワンコア協力者と計測した実データを用いて期待値を求めたいと思います。計測したデータはかすり、防御、ヒット、クリティカルそれぞれ4回ずつと少ないため、データとしての信頼性は少し落ちますが、まぁざっくりどれくらいのダメージが出るのかが分かればOKとします。
今回期待値を求める攻撃側の条件はCG60のレンジャーバレル(成功1002,威力1868,ゴーストショット)で防御側の条件はフィランソロピー(射撃耐性1337,回避1395)補助スキルLvは計100といった実戦でもよく見るものにしました。ちなみにですがCG60ぐらいのゴースト系の攻撃は防御orヒットした時に装甲強化チップ×2込みの腕パーツを丁度破壊できるくらいのダメージ量が出るので、私もゴースト系で攻撃する時はこれぐらいのCG量で攻撃することが多いです。それではまずは下記に袴矢さんの式で求めたダメージ期待値を掲載します。

表1:袴矢さん式による攻撃結果比率
表2:袴矢さん式によるダメージ期待値

袴矢さん式による攻撃結果比率では回避7.84%、かすり26.47%、防御64.15%、ヒット1.23%、クリティカル0.31%となりました。今回の条件だと袴矢さん式ではフラットマッチでは回避+かすりで35%ぐらいになりヒットとクリティカルは確率的に全然出ない事が分かります。袴矢さん式を基にしたダメージ期待値は約3122ダメージとなりました。計測した実データでは防御とヒットのダメージ差が出ていませんが、これはゴーストの特性である防御無視が働いてるものと思われます。防御とヒットの確率を考えるとゴーストの防御無視ってめちゃくちゃ強いな。続いて下記に佐藤功さんの式で求めたダメージ期待値を掲載します。

表3:佐藤功さん式による攻撃結果比率
表4:佐藤功さん式によるダメージ期待値

佐藤功さん式による攻撃結果比率では回避10%、かすり30%、防御60%となりました。佐藤功さん式ではヒットとクリティカルの比率がありませんが、これは袴矢さん式でも共通する考え方なのですがクリティカルに先行してまず回避判定、続いて防御判定が計算されてから最後にクリティカル判定が計算されるという仕様になっていると推察されており、回避判定と防御判定の発生率の高さに吸われてヒットとクリティカルは全然出ないため発生率の検証が難しいと考えられているためです。佐藤功さん式を基にしたダメージ期待値は約2927ダメージとなりました。式の傾向として全体的に佐藤功さん式の方が袴矢さん式よりダメージ期待値が低く出るようになっているようです。ちなみにですが攻撃側の前提条件に用いているレンジャーバレルはゴースト系のパーツにしては成功の値が高いパーツで、例えばメダルイーターのゴーストショットであるアーム(成功925,威力1903)を前提条件に用いて佐藤功さん式で攻撃結果比率を求めると回避20%、かすり40%、防御40%になりダメージ期待値もゴリっと下がったりします。どうやら佐藤功さん式を参照して仮想敵をフィランソロピーと仮定した場合、成功950付近に期待値の差が発生するようですね。かすり回避は公式ではマスクデータなのによく見る条件で絶妙に恐ろしい調整入れてるのなら頼むからそういうのはやめてくれうのへえ
以上、ダメージ期待値の説明と実例の紹介を行いました。ダメージ期待値がどのような感じのものなのかざっくり把握できましたでしょうか?ダメージ期待値についての考え方は、以降の章でも度々必要になってくる大事な前提知識です。本記事では一先ず実例を参考にCG60ゴーストで約3000前後のダメージ期待値があって、ついでに頭の片隅にクリティカルが約5800ダメージ出ていた事を覚えておいてください。

序~中盤の画面の見方

ダメージ期待値についての解説を終えたところで、序~中盤以降の画面の見方を解説していこうと思います。最初に序~中盤で意識すべき立ち回り方を説明しておきますと、序~中盤では何より相手に効率よくダメージを与えて、尚且つ自分も無駄なダメージを受けないように意識する事が大切です。それでは下記に実際の序~中盤の画面の見方を表した画像を添付します。

元動画:https://youtu.be/TB6nmgaqsJA?t=1095

序~中盤で何より見るべき画面上の情報は相手メダロットの向きと位置及び充填速度の情報です。序~中盤はこれらの情報から自メダロットがパーツ攻撃を行うか否かの判断を行っていきます。
先ほどダメージ期待値の解説で実例として紹介したCG60のゴーストはダメージ期待値が約3000前後という事が判明したと思いますが、プレイングによりこのダメージ期待値を伸ばす事ができます。具体的には先に挙げた相手メダロットの情報から攻撃タイミングを判断して、相手メダロットの冷却デメリットを攻撃することによりダメージ期待値を伸ばしていきます。
メダロットSでは強力なパーツ攻撃には大抵何らかの冷却デメリットが設定されており、例えばダメージ期待値の解説の際に実例紹介で用いたゴースト系のパーツ攻撃では、攻撃後に回避不能及び防御不能になるという冷却デメリットが存在し、この時に攻撃を受けると必ずクリティカルになり大ダメージを負ってしまうというリスクが存在しています。先ほどの実例紹介によるダメージ期待値の計算では回避、かすり、防御、ヒット、クリティカルの確率を加味して約3000前後のダメージ期待値がでましたが、必ずクリティカルするという条件下ではダメージ期待値は約5800ダメージまで伸びます。
先ほど序~中盤で意識する立ち回りとして、相手に効率よくダメージを与えて、尚且つ自分も無駄なダメージを受けないように意識する事が大切と説明しました。フラットマッチでは相手に効率よくダメージを与える方法はいくつか存在しますが、プレイングにおいては相手の冷却デメリットを狙う事がダメージ効率を考えた場合一番重要な要素です。また無駄にダメージを受けない方法につきましても冷却デメリットの攻防が重要になってきます。即ち、今度は相手にこちらの冷却デメリットを攻撃させない事重要になります。
繰り返しになりますが、先ほどの実例紹介でCG60のゴーストで冷却デメリットを狙わない普通の攻撃を行うと期待値約3000ダメージ、回避不能と防御不能になった冷却デメリットを狙ったダメージ期待値が約5800ダメージだった事を思い出してください。つまりこれは同条件下においては、相手に冷却デメリットを攻撃されるタイミングなのに、気にせず自分が先に攻撃を行っていると必ずダメージ期待値で先に攻撃した側が負ける事を示しています。先ほどの実例紹介を例に取ると、60~65%の確率でこちらの攻撃が通り約4200ダメージが通っても5800ダメージで殴り返されます。35~40%の確率でかすり回避が発生して0ダメージもしくは1400ダメージしか通らなくても5800ダメージで殴り返されます。メダロットSは3vs3のゲームなので2体なら11600ダメージで殴り返され、3体なら17400ダメージで殴り返されて機能停止します。このように同条件下において冷却デメリットを攻撃される状況で攻撃を行うと、リスクリターンで必ず負ける仕組みになっている事がお分かりになると思います。一応例外としてよく発生する事例を挙げますと、こちらの攻撃が当たれば相手のパーツが壊れて攻撃をキャンセルできるという状況なら、60~65%の確率で0ダメージ、35~40%の確率で5800ダメージで殴り返されるという状況になり相手のダメージ期待値が約2000~2300ダメージになり期待値的には勝てます。ただこれも35~40%で5800ダメージで殴り返されるというリスクが高すぎて、自分が不利な状況なら別ですが自分が有利な状況でハイリスクを負ってまで狙いたいプレイングでは無いと思います。相手の冷却デメリットを攻撃して効率的にダメージを与える事が勝つために必要なプレイングだとしたら、自分の冷却デメリットを攻撃されないように立ち回る事は簡単に負けないために必要なプレイングだと言えます。
以上、相手メダロットの向きと位置及び充填速度の情報から冷却デメリットの攻防を行う事の重要性を解説しました。それでは具体的には相手メダロットがどのような向きと位置、及び充填速度の時に攻撃を行えば冷却デメリットの攻防上有利になるのか説明したいと思います。以下に冷却デメリットの攻防上、有利になる攻撃タイミングを表した画像を添付いたします。

元動画:https://youtu.be/TB6nmgaqsJA?t=1095

前提として、こちらの充冷速度は相手と互角もしくはそれ以上の速度を維持してるものとします。これは充冷速度が高い方が冷却デメリットの攻防上有利になるため、充冷速度で大きく負ける編成を実例に用いるとプレイング入門に向かないためです。
基本的には相手がコマンドラインからアクティブラインに移動してる時が冷却デメリットを攻撃するチャンスになります。そして、画像で示した赤枠部の範囲で充填速度的に相手がパーツ攻撃を実行していると判断できた時が相手の冷却デメリットを攻撃するタイミングとなります。充冷計算の仕様上フラットマッチにおいてはチャージの充填速度がパーツ攻撃の充填速度より大きく速いため、何か充填速度がめちゃくちゃ速かったらチャージしてて、遅かったらパーツで攻撃してると判断してください。またこのタイミングで攻撃を行う事には2重のメリットが発生しており、相手メダロットの冷却デメリットの攻撃に成功した場合、基本的にはその相手メダロットからは位置関係上冷却デメリットを攻撃されません。そのため、基本的には画像に示したタイミングでパーツ攻撃を行う事は、フラットマッチ対戦においてめちゃくちゃ価値が高い行動であると言えます。ただ、赤枠部の範囲ならいつパーツ攻撃しても良いのか?と言うとそこは話が違いまして、フラットマッチではチャージが充冷計算の仕様上、パーツ攻撃より大きく速度が速くなるため、充填速度的に相手がチャージを選択していると判断できる時に赤枠部内でかつ青枠部ではない範囲の時にパーツ攻撃を行うと、こちらがアクティブラインに到達する前に相手が速攻でコマンドラインに戻り、逆に相手に冷却デメリットを攻撃されるリスクとなりますのでご注意ください。
青枠部で示した範囲は相手がチャージを選択してると判断できる時に、こちらがパーツ攻撃を行ってもこちらの冷却デメリットを攻撃されない範囲です。もしこちらのパーツ攻撃がかすり回避等になって全然リターンが取れなくても、こちらが冷却デメリットを攻撃される事も無いため、ローリスクミドルリターンな攻撃タイミングとなります。ただ、青枠部でざっくり範囲を示しましたが、チャージ行動は相手の充冷速度とこちらの充冷速度によって結構幅が出てくるところなため、おおよその攻撃タイミングの目安として考えていただけますと幸いです。
4か月前に投稿した前回記事でもチラっと言及しましたが、フラットマッチ対戦においてチャージローリスクしっかりリターンも取れる強い行動です。前回記事にてフラットマッチではパーツ攻撃はメダリーグよりダメージが低くMFはメダリーグとダメージ据え置きであると説明しました。そのためソニックショット横一閃一斉射撃カラタケワリといったダメージ系のMFにおいてはまさに必殺技のリターンが発生しています。またダメージ系のMFが高威力な事により、基本的に3~4回チャージしたらMFが撃てると考えるとチャージがそこそこダメージ期待値もある行動になります。そのため、チャージを使用する事に様々なメリットが発生しており、フラットマッチ対戦においても特に重要な行動となっているため、下記にざっくりとメリットを箇条書きにして説明します。
①冷却デメリットが発生しないローリスクな行動である。
②ゴースト系パーツの特性に関連したCG上昇による威力バフや、ダメージ系MFを考えた時に確実にリターンを積める行動である。
③一番充冷が速い行動であるため、攻撃タイミングの調整ができる。
以上3点のメリットがあります。そのため、フラットマッチではチャージ行動が多発しやすく、相手と自分のCG情報を把握する事も重要になってきます。先ほど、序~中盤の画面の見方としては相手メダロットの向きと位置及び充填速度の情報をガン見してくださいと説明しましたが、相手のCGが溜まってきたかもと思ったらたま~にCG情報も見て把握しておいてください。画面の見方としては、相手メダロットの充填速度等の情報が9割ぐらいの力で把握するとしたら、CG情報も1割ぐらいの力で把握してください。
序~中盤は基本的に相手メダロットの向きと位置及び充填速度をガン見しながら、チャージのようなローリスクな行動でタイミングを見計らって、本章で説明した攻撃チャンスでパーツ攻撃を行うという行動がリスクスターンに見合った効率的なプレイングとなります。
今まで効率的な攻撃タイミングを説明してきましたが、一応こういう時に攻撃するとリスクリターン合って無くて危ないよという攻撃タイミングについてもざっくり簡単に説明しておきます。以下に危険な攻撃タイミングを示した画像を添付いたします。

元動画:https://youtu.be/TB6nmgaqsJA?t=1095

相手がアクティブラインからコマンドラインへ移動してる時は、基本的にリスクリターンが合ってない攻撃タイミングです。更にメダロットSは3vs3のゲームのため、もし上記添付画像に挙げたタイミングで攻撃すると3体に冷却デメリットを攻撃されて最悪機能停止します。一応相手がアクティブラインでの行動を終えたばかりで、脚部が壊れてめちゃくちゃ冷却が遅くなっている時や、こちらにめちゃくちゃ充填が速いパーツ攻撃がある時などは攻撃が間に合いますが、基本的には相手の行動を確認してから冷却デメリットを攻撃しても間に合わないと思ってください。
ただ全ての場合で冷却中は攻撃してはいけないのか?と問われるとそれは違いまして、要はリスクリターンを考えて行動を選択しようという思想が根底にあり、例えば相手がアンチエアを装備していてこちらに飛行脚部の機体がいる時や、相手がオーバーチャージを装備していてこちらのCG的に叩かれそうな時などは、冷却中のデメリットの攻防より悠長に構えてパーツを破壊しない事の方がリスクがヤバイのでパーツ破壊を狙って攻撃しにいったりします。編成や試合展開で普通にやり合ってもめちゃくちゃ不利で負けそうと判断した場合なども、薄い勝ち筋を求めて相手が冷却中でもリーダーっぽい機体をヤマカンで集中攻撃する時もあります。
フラットマッチで安定して勝つためには、冷却デメリットの攻防を理解して実践する事が、長期的な視点で見た場合に絶対に必要だと感じますが、ミクロな視点で見た場合多少の例外も存在しており全てのパターンを列挙するのは不可能なので、そこら辺は実際の対戦を通して都度体で覚える方法が良いのかなと思ったりします。(入門書なのに体で覚えろって大丈夫か?)

以上、序~中盤における画面の見方と行動指針を解説しました。画面から取得すべき情報や冷却デメリットの攻防の重要性を何となく把握できましたでしょうか?序~中盤におけるプレイングは対戦をやり込まないと非常に意識されにくく見えにくい部分で、特に過去作をやり込んでいたりメダリーグをやり込んでいるプレイヤーほどリスクリターンに合ってない行動を選択しやすい部分です。ここは余談なので読み飛ばして貰っても問題ありませんが、メダリーグなんかは冷却デメリットの攻防なんか悠長に構えてる暇はなく、正面から一気に攻撃を叩きこむ事がダメージ期待値上機能停止に至るほどリターンが高い行動で全くゲーム性が違いますし、過去作をやり込んでる方なんかは編成のギミックメタゲームを考える事が凄く上手い方が多くて、試合に負けた時の敗因分析や対策においても編成で対処しようという思想が強過ぎるように感じまして、ここら辺のゲーム感覚をフラットマッチ対戦に持ち込んでしまってプレイングミスを起こしやすいのかなと思ったりします。私がプレミした時は画面上の情報処理をミスって脳がバグった時です。
この章で記載した内容は実践が難しく感じる方もいらっしゃると思いますが、フラットマッチ対戦は1行動辺りに時間制限があり、処理しなきゃいけない情報も多いのでプレイングミス自体は発生しやすく、私も偉そうに解説しておりますが試合を見返したらバンバンプレミしてる時もありますし、今までフラットマッチにて相当なロボトルをこなしてきましたが常に完璧なプレイングをするメダロッターには出会った事も見た事もありません。なのでプレイングミスを過度に恐れることなく、長期的な目線でロボトルが上達していけばいいやと軽い気持ちで対人戦に挑んでいただければなと思います。一応まだ対人戦はハードルが高いと言う方のために冷却デメリットを叩く感覚を身に着ける練習メニューを用意しました。下記に動画を掲載します。

一応こちらの機体はそこそこ充冷が高い物を使用し、メダルはメダリーグで使う予定の無い腕狙いのメダルをスキルレベルをALL50にしてください。充冷についてはより実戦に近いものが良いと思いますし、腕狙いのメダルを使用するのもパラレルデウスの脚を破壊すると、相手がめちゃくちゃ弱体化して冷却デメリットを攻撃する練習にならず消費スタミナが勿体ないからです。また、こちらがチャージを繰り返して相手パーツを破壊しないと相手のCGゲージが溜まらずハイパービームの火力が低くなり簡単に勝てますが、このメニューは勝つ事が目的ではなく、冷却デメリットを攻撃する感覚を少しでもCPU戦で体感できたらなと思って用意した物なので、攻撃タイミングが来たら攻撃するようにしてください。相手のパラレルデウスはチャージを使用しないため実際の対戦とは異なりますが、パーツ攻撃による充冷の感覚は実際のフラットマッチ対戦に近いものを感じるので、対人はまだハードル高いけど少しでも感覚を覚えたいという方は是非試してみてください。ただ、私も冷却叩きの感覚は実戦で身に着けてきた技術なので、やっぱり慣れてきたら対戦会などにも来ていただければ嬉しいなと思います。

中~終盤の画面の見方

中~終盤の画面の見方も基本的には序~中盤と一緒です。ただ画面の見方は一緒でも行動指針は変わりまして、序~中盤とは情報に対するリスクリターンの判断が変わってきます。序~中盤ではダメージ期待値に基づいてリスクリターンを判断してきましたが、中~終盤になるとお互いのメダロットの装甲が削れてくるため、例えば期待値約3000ダメージの行動でもそれがヒットしたら機能停止に至る行動なのか、冷却デメリットで期待値約5800ダメージ受ける行動でも機能停止に至る5800ダメージなのかと言った、機能停止するか否かまたは機能停止に近い状態になるかといった基準で情報を判断していく必要があります。攻撃がヒットしたら相手が機能停止し試合に勝てる可能性がある状況での期待値約3000ダメージの行動は、序~中盤では冷却デメリットが殴られる状況なら装甲の削り合いではリスクリターンが合ってない行動でしたが、中~終盤では60~65%で試合に勝てる可能性があるリターンが高い行動になります。また冷却デメリットを攻撃されて期待値約5800ダメージを受ける攻撃タイミング状況でも、そのメダロットが全く無傷で5800ダメージ食らっても問題ない場合リーダー機じゃなくて機能停止してもリスクを許容できる場合があります。序~中盤も中~終盤も根底にある思想はリスクリターンにあった選択を行う事ですが、中~終盤は装甲が削れてきて機能停止という勝敗に関わるリスクリターンの基準が変わる要素が発生してきますので、基本的なプレイングとしてはこちらのリーダー機は負けないためにローリスクな選択肢を選択し続け、リーダー機以外の機体は状況によってハイリターンを取れる選択肢も選択していく事が重要になります。
CG情報に対する判断につきましても、このゲームではダメージを受ける度にCG+5%パーツが一つ壊れる度にCG+20%ほどCGゲージが溜まる仕様になっており、ダメージ系MFのリターンがめちゃくちゃ高いといった性質もあるので、試合展開によっては終盤になると高リターンのMFが発動されやすい状況にもなります。そのため、相手のCG情報の管理を怠ると有利な試合展開をしてても逆転される可能性もあるためご注意ください。
また自分のCG情報の管理につきましても注意が必要です。ダメージ系MFは必ず命中し高威力という性質があり、また充冷計算の仕様についてもMF発動脚部が壊れてても脚部残存状態として充填計算されますので、基本的にフラットマッチだとどんな状況でもそのメダロットの最速行動になります。そのため相手を倒しきれる状況なら無駄にパーツ攻撃を選択してかすり回避の勝負をしたり相手に攻撃チャンスを与えたりしないで、キッチリMFを発動して勝負を決めるように意識しましょう。

以上、中~終盤における画面の見方と行動指針を説明しました。基本的な考え方はリスクリターンを考えて行動を選択しましょうという序~中盤と共通する思想なので、序~中盤のプレイングが習得できればその延長線上にあるプレイングかと思います。序~中盤の項でも説明しましたが、このゲームはプレイングミスが発生しやすく、最後まで諦めずにロボトルしていれば相手がプレミして逆転できたり、また油断してこちらがプレミすると逆転されたりといった事も多いです。私も当初は自分の負け筋が見えたら早々に諦めてしまう事が多かったのですが、このゲームでその姿勢は厳禁で、この記事をお読みの皆様も、どうか最後まで諦めずに知恵と勇気を振り絞りロボトルに励んで欲しいです。 

例外の戦法

色々長々とプレイングについて解説しましたが、本記事はマクロな視点で見た場合に必要なプレイングを解説しており、一部ミクロな視点で見た場合解説したプレイングだけでは括れなかったり、また編成単位でも対策を講じないと対処しきれない例外と言える戦法も存在します。例えばフルチャMFトルネアンチコンフュイリュージョンCアブソといった戦法が例外に当たり、これらの戦法は個別に編成による対策や特別なプレイングが必要になるため、いつになるかは保証できませんが次回以降の記事で触れて行こうと思います。
ただ私は対策自体は必要になるものの、やはり対策を講じる順番はプレイングが最初に来てプレイングで対処しきれないと判断した場合にようやく編成による対策が必要になると考えてまして、例えばイリュージョンに対する対策をプレイングで行おうと思ったら、相手より先に3体分のMFを溜めて、パーツ復活の機会を与えない間隔で一気にソニックショットや横一閃を3連発してヘッドショットに賭けたり、相手がチャージ行動に失敗したらイリュージョンが発動されないという特性を利用して、相手のCGが100%になる直前にソニックショットを行ってパーツ破壊によるCG増加でチャージを失敗させてからオーバーチャージゴーストやACGショットでタコ殴りにするといった方法での対策がありますが、やはりタイミング難しすぎて安定してプレイングで勝つのは無理があるなと判断したら編成による対策を行っています。
簡単にプレイングによる対策例を挙げましたが、ここら辺は私も煮詰めきれてない部分が沢山ありますので、是非皆様の方でも情報発信していただけると嬉しいなと思います。私も次回記事までに色々な対策を用意しておこうと思います。

続・フラットマッチ対戦環境を整える

現在ツイッターではフラットマッチでの対戦交流が盛んで有志による毎週の対戦会、毎月の大会が開催されています。フラットマッチへの参戦を考えている方はツイッターで以下の方達をフォローしておくと何かと捗るかと思います。前回紹介した情報も含みますが、もうガチ対戦は引退されたり対戦会は開催されてない方等もいらっしゃったので情報を更新しました。
対戦の様子を配信してる方もいらっしゃるので、いきなり対人戦するのが怖いという方は配信で試合の雰囲気を感じたり参考にするのもお勧めです。

さいむぉん(@meda_saimwon
私の事です。毎週金曜日or土曜の22:00~22:45に対戦会を開催してます。対戦内容は後日動画にまとめています。時々配信してくださる方もいらっしゃるのでその時は都度紹介してます。対戦会を配信してくださる方や同じ時間帯に対戦会を主催していきたい方がおられましたら、調整しますので私宛までご連絡ください。 ※指定したプレイヤーのみ一部使用パーツに制限あり

ロボトルカップ(@ROBOTTLECUPMEDA
毎月月初にレギュレーション大会を開催されてます。
中の方はぶんちゃんさん(@Eclair_Fallon67

超ロボトル祭(@ChoRobattlesai
過去作の大会も開催されていて、時々メダSの大会を開催されてます。
中の方は複数いらっしゃるようです。

続・メダロットS検証勢

文中でも何人か紹介させていただきましたが、メダSはやり込むにあたって必要になる情報の多くがマスクデータであるため、フラットマッチ対戦をやり込むにあたってメダS検証勢の動向を追うのはマストになります。発表しているブログ記事を読めば分かりますが、このゲームの規模に対してありえないぐらい質の高い検証作業をされています。この記事の内容も検証勢の方の研究がなければ絶対に成立してないので、誰か一人でも欠けてたらヤバかったなと思う次第であります。検証勢が血のにじむ努力で発見した仕様を是非ロボトルに応用しましょう。

袴矢さん(@hakamaya63

luxさん(@medarotter_lux

佐藤功さん(@Hkousun

まばさん(@mabaneko

ここからは少し余談になりますが、メダロットSにてマスクデータが多すぎる問題はゲームをやり込むにあたっての障害になってるなぁと思いますね。例えば格闘ゲームなんかでは公式側で対戦をやり込むにあたって必要なフレームデータや攻撃判定の情報をプレイヤー側に提供している事が多くプレイヤーがゲームを攻略したりやり込みやすい環境が用意されてたりするんですが、メダSは検証勢の研究を見ると軽くビビるほど複雑な情報を普通にマスクデータにしてて、そもそもプレイヤー側がゲームをやり込むにあたって必要な情報を得る作業の負担が異常に高くてゲームをやり込みにくい状況になってるなぁと。メダSは本当に偶然質の高い検証勢に恵まれていたのが幸運な状況で、いなかったらヤバかったぞと感じる次第です。今更ダメージやかすり回避の情報を公開できなくても、ブロウアウェイとかサクションみたいなパーツ単位の効果発生率の情報ぐらい公開してくれてもバチ当たらんぞと思いますね。強かったら販促にもなりますし。
以上、約15000字でした。この入門書にあるまじき異常な文章量を最後までお読みいただきありがとうございました。

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