見出し画像

'23 Springシーズン最終章。「金融不安」シーズン2放送開始。ビッグテック主導でGWラリーへ突入か。

※この記事は4/28(金)に投稿した内容の正式版です。内容が重複するため、以前の投稿は削除してあります。

1ヶ月続いたマーケットの停滞…。最後に見せた不可解な動き

 3月中旬、SVBショックに端を発した金融不安は、3/16のクレディスイス問題をピークに解消へと向かい、アメリカ指数は上昇に転じました。
この間、相場を牽引したのはGAFAを中心としたビッグテックでした。
そしてそこから3月いっぱい相場は上昇を続け、4月に入ると一か月間の横ばいがつづきました。
 4月も終わりに近づいた4/27(木)。アメリカ指数はレンジの下から上まで一直線に上昇する強い動きとなりました。
私は、これがブルマーケット再開の合図ではないかと見ています。

不自然なトップニュース、First Republic Bank問題

 4/25(火)、First Republic Bankの経営がヤバいのではないか、という話がマーケットを賑わせます。
指数は一日中大幅下落、VIXも一日中上昇し続け、指数は直近のレンジを下抜けて引けました。

3指数ともに、4/25-4/26に直近のレンジを割り込んだ水準で引けた

強気相場のバロメーターとして知られるフォロースルーデーも、この日撤廃されました。
 折りしもこの日は、ビッグイベントGAFA決算の第一陣、AlphabetとMicrosoftの発表の日でした。
景気後退が取りざたされる中、本当に業績が悪くなってきているのかどうか、このイベントはマーケット最大の関心事だったはずです。
この日は恐らく上昇するだろうと私は思っていました。
なぜなら、
 ・SVBショック初動でGAFAにそれなりの出来高が入った
  (機関の資金が入っていると思われる。)
 ・4月以降はずっと軟調で、ディフェンシブとシクリカルにずっと資金が
  循環していた。
1ヶ月もの長い期間停滞していた以上、業績悪化は既に織り込まれていると考えたからです。決算は良くても悪くてもビッグテックは織り込み済み。Buy the factになりやすい。と思っていました。
 そこに舞い込んできたFirst Republic経営危機のニュース。
大きく下げる相場。
この日指数は直近のレンジを下抜けて引けました。
これで、「もしかして下げる?」と不安になった方も多いはず。
大口の投資家は、材料難の薄い日を狙ってレンジ下限を割り込んだ水準まで株価を下げ、ロスカットを巻き込んでポジションを作る。と同時に、売り圧力となる弱い投資家を先にロスカットさせておく。
その口実としてリリースされたのが、金融不安ニュースと考えられます。
上手く大衆心理を突いていますね。
アフターマーケットで決算が発表されるや否や、急激に株価が戻りました。

GAFA各社の4/25(火)ザラ場とアフターマーケットの値動き

 3月後半の金融不安相場で、真っ先に買われた銘柄は何だったでしょうか?
GAFAですね。
そのGAFAの、業績悪化折り込み済みとなる決算日に合わせて、金融不安ニュースをリリースしたというのが実際の所ではないかと想像しています。

「金融不安」シーズン2が始まった

 マーケットでメインとなっているテーマをシリーズものの作品に例えて説明します。
「金融不安」シーズン1は大変人気で、おかげで関連商品(GAFA)も飛ぶように売れました。
そんなシーズン1が終了し、その後「景気後退」、「景気強い」という後番組が放送され、それもこの度終了しました。
 今は後釜番組がないので、マーケットから売り買いするネタがないぞという苦情が来てしまいました。
なので、「金融不安」シーズン2が始まったのです。
劇的な新作(ヘッドライン)が登場するまでシーズン2で場を持たせなくては、そんなニュースソース各社の切実な思いが詰まったシーズン2なのです。(恐らく)😅

'23 Springシーズンのローテーション

 相場のローテーションは、ある程度のタイムラインを区切って進んでおり、状況によってニュースソースのリリース時期が決められたり、発表される指標の予想値が調整されたり、同じ数字でも解釈の仕方が変わったりしているように感じます。
いつでも通用する決定的なルールはないと思いますが、今期'23 Springシーズンは概ね下図のようなイメージだと思います。

'23 Springシーズンの相場ローテーション

 次にこのローテーションを指数のチャートで表すと、大体下図のようなイメージになると考えています。

指数の値動きとローテーションのイメージ図
S&P500のチャートに当てはめたローテーションイメージ

 まずは、先導株グループが最初のニュースである「金融不安」によって上昇。この時指数も上昇します。
指数が前回高値に到達し、もみ合いに入る頃になると、「金融不安」は終了し、後番組「景気後退」と「景気強い」が開始します。
この時、まだ資金の入っていないグループにも広く物色の矛先が向かいます。
 そしてしばらくすると、また最初のニュース「金融不安」のシーズン2が始まり、先導株の上昇が再開、相場も前回高値を突破しラリーを開始します。
ある程度上昇すると、指数は上値形成期に入ります。この時再び後番組「景気後退」「景気強い」のシーズン2が開始となり、シーズン1の時に強かった銘柄に再び資金が向かいます。この時期には、MEME株が吹き飛んでいることが多いです。MEME株が吹いたら相場の天井と言われる所以です。

この先どうなりそうか

 これからしばしの間は低金利、ドル安となり、ビッグテック、新興国が強くなる。つまり、3月後半の再現となると見ています。
 3月のSVBショック以降、相場が上昇したのはたったの2週間でした。その後は1ヶ月も横ばいが続いています。
なので、次の下落は少し先になる。Sell In Mayは早くても5月中旬以降かなと思っています。

次回はこれから良さそうな銘柄のグループを考えていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?