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23年2月FOMCの焦点について(1/31追記)

本記事(1/30記載):

 本日Wall Street Journalで公開されたNick Timiraos氏の記事を元に、今週のFOMCの焦点について考えていきたいと思います。

 ポイントは以下の部分です。
”利上げによる景気減速のスピードが2023年のFRB政策を決定する。利上げのペースを緩やかにすることで、FRBはその効果を検討するための時間を増やすことができる。”

 今回FOMCで話し合う内容としては、利上げが経済成長の抑制やインフレ率の低下として現れるまでにどれくらいタイムラグがあるか。が焦点だと述べられています。
1.タイムラグが長いならもう十分利上げをしたので、じわりと効いて
  くるだろうということでこれ以上引き上げることはなく、再利下げの
  時期も早くて構わないということ。
2.タイムラグが短いなら、すでに今まで利上げの効果が表れているので、
  インフレを抑え込むために今後も利上げを続けるか、再利下げを
  遅らせる必要があること。

 これ自体は別段タカでもなく、ニュートラルな内容だと思います。
しかしながら、現在マーケットは1.のシナリオを前提に動いています。
CME FedWatchでも現時点では年内に再利下げすることが期待されています。

FRBの利上げペース
出典:CME FedWatch

 ですので、この記事を受けて2.のシナリオを織り込み、株価上昇スピードも少し落ちるのではないかと思います。
そういう意味で、今回の記事はマーケット関係者に「少し落ち着いて」と言葉かけをする意味合いのものだったのかなと思っています。
 後は、FOMC後の会見次第でしょう。
利上げ停止時期と再利下げ時期の言及があるかどうかが気になるところですね。

1/31 追記:

 昨日米国市場は下落しましたが、その裏で金利織込みはどのように変化したのか。見ていきましょう。
金曜日と昨日のFedWatchの表を載せていますが、赤丸の部分の数値に注目してください。

CMEFedWatchの1/27→1/30の金利織込み変化

 全体的に引き締め方向にシフトしていることが分かりますね。
具体的には5月まで25bp利上げ。その後利上げ停止。11月から再利利下げという形へ向けて織込まれてきています。
今はまだ中央値までは変わっていませんが、本格的に5月も25bp利上げとなり、利上げ停止や再利下げが後倒しになってくると株への影響も大きくなるかもしれません。😥


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