~9月FOMC 経済予想サマリーレビュー~ もはやノーランディング インフレバトルは圧勝ルート。必殺技でとどめを刺す
9月のFOMCにおいて、四半期に一度の経済予想サマリーが公開されました。
下の表はこの資料において、もっとも重要(というよりほぼすべて)な各指標の予測中央値を表す表になります。
6月予想値(June projection)との変化を見ることで、Fedの姿勢として何が変わったのかを見ていきたいと思います。
・GDPは各年大幅上昇。23年に至っては2.1%と通常の年と変わらない
・失業率は各年予想より低い
・PCEは予想より僅かに高め。そこまで大きくは変わらない
・コアPCEは直近わずかに弱め。そこまで大きくは変わらない
これに対するFedの回答として
・金利をより高いまま長期的に維持する。いわゆるHiger for longer
が示されています。
景気が予想以上に強いことが今回のポイントです。
まさにFRBにとってはまたとない好機です。金利をこれだけ上げても景気が強いなら、引き締めの手を緩める必要はありません。
パウエル議長をはじめとしたFOMCメンバーも、23Q2・Q3の結果を見て「あ、これいけそう。インフレヨユーじゃん。」と思ったのではないでしょうか?
今回の金利見通しの内容は、もはやインフレとの戦いは圧勝ルートに入った、必殺技でとどめを刺す。というFRBの決意表明ととらえることができます。
そして、2026年には金利を除く全てをLonger runと同じ水準、つまり正常値に持っていくということなのでしょう。
投資家としては、次回の経済予想サマリーに期待したいところです。金利予想が今回より低下しているなら、Fedのフォワードガイダンスは成功、金利低下にお墨付きがつくことでグロース株に追い風となりそうです。
最も、次回公開前にマーケットは織り込み始めると思いますが。。。
参考情報:
9月FOMC経済見通し:
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl20230920.pdf
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