見出し画像

'23 ポーランドマーケットの見通し

外部環境を確認する

1.金利
 現在の政策金利は6.75%。ポーランド中銀は、政策金利を4会合連続で据え置いています。
加えて1/5には中銀のグランスピー総裁が年末利下げの可能性を示唆するコメントを出しています。
https://bit.ly/3QmFngg

ポーランド10年債利回り

 10年債利回りは11月から下降トレンドに入っています。5日のニュースを受けて直近のレンジを下抜けており、金利環境は良好と言えます。

2.インフレ率

ポーランドのインフレ率推移
出典:TRADINGECONOMICS

 ポーランドのインフレ率は直近16.6%でコンセンサス予想17.3%を下回っており、11月から2ヶ月連続で低下傾向です。
グランスピー総裁はインフレ率は年末に1桁になる見通しと述べており、こちらも環境は良好といえるでしょう。

マネーフローを抑える

1.国別のマネーフロー
 まず、各国のドル建てETFの比較チャートを見ていきましょう。

以前の投稿(https://bit.ly/3IApmBs)にて、グローバルマネーフローとして高PERから低PERに資金が流出している旨をご紹介しました。

新興国・途上国のETFチャート比較

 チャートを確認してみますと、12月以降の値動きはPERの高い国ほど調整が深いことが分かります。
新興国・途上国内でもポーランド、エジプトのようなPERの低い国は調整幅が浅くなっていました。
当時のマーケットの材料は、FRBの利上げがまだ長引くかもしれないという懸念が中心でしたので、金利環境がPERに直接影響を及ぼしていたのだと思います。

2.ポーランド市場へのマネーフロー

EPOLと銀行株3銘柄のチャート

 上記のチャートでは、EPOLと時価総額の大きい銀行株3銘柄を比較しています。
 再三になってしまい申し訳ないのですが、EPOLの40%は金融株が占めており、このセクターがETFのパフォーマンスに大きく影響します。
チャートを見てみますと、金融株は3銘柄とも200日移動平均線を上抜けた後に調整をこなし、その上で直近は出来高を伴ってレンジを上抜けていますね。
しっかりと資金が流入している証拠だと思います。

年前半と年後半で異なる景色

 2023年前半のマーケットのテーマは利上げの停止とリセッションです。
現在そうであるように、金利環境が依然引き締め基調の局面においては、PERがより低い銘柄に資金が集中しやすいと思います。
ポーランドなどPERが低い国には追い風です。新興国・途上国においてはトップクラスのパフォーマンスになると予想しています。

 年後半に差し掛かると、この傾向は恐らく変化してくるでしょう。

ここから先は

363字
投稿の内容についてより深く知りたい。という方にお勧めです。

東欧・メガトレンド投資情報

¥150 / 月 初月無料

マガジンでは、通常記事の追加チャプター部分と東欧の個別銘柄決算情報を閲覧できます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?