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第2章 現状と問題点
1. おひとりさま[8](個人化)
核家族化が進み、少子高齢化も進む昨今、おひとりさまビジネスは拡大している。厚生労働省の「国民生活基礎調査」から七割を超える世帯で児童がいなくなっており、4分の1がおひとりさまであることが分かる。また生涯未婚率という別の側面でも男性2割、女性1割が、生涯おひとりさまであることが分かる。そして「80歳以上になると、女性の83%に配偶者がいない」[9]。おひとりさまが他人ごとではないことが実感できるであろう。
そして消費行動もおひとりさまという単語から個人化・個別化しているのがうかがえる。一時期問題になっていたが、家族で食事をとる際、食べるものがそれぞれ違う「個食」になっていた覚えはないだろうか。また食事に限らず、携帯電話のキャリア、家電のメーカーなど家族でそろえていてもよさそうなものであっても個人の趣味嗜好が大きく反映されているのではないだろうか。
現在、日本の外食チェーン店やその多くの店が個人化・個別化が反映され、男女問わずおひとりさまで利用しやすい環境ができている。例えば、ひとり鍋に一人カラオケもあり、個人での行動が意識され、おひとりさまビジネスとして発展していっている。一方で個人主義の海外では男性一人でもおひとりさまで外食することがない[10]とNHKの調査で発見した。海外でおひとりさまが少数派なのは、安全性が問われているのではなく、世間体を気にしてのことだそうだ。
そんな中なぜ今、セラムン世代がターゲット層として着目されているのかに焦点を当てる。現在展開されている雑誌や商品はいずれも彼女たちが働いているおひとりさまであることを前提とした商品ばかりである。セラムン世代の真ん中である28歳は厚生労働白書の2012年の初婚年齢平均が29歳である点から、未婚であると推測される。また女性の分岐点だともいえる。そして「実家暮らしで毎月お小遣いは15万円、ブランド品に高級な服に化粧品、旅行も数か月に1度は行って……、という優雅なライフスタイルは、おひとり女子の典型パターンです。」[11]と言われている。セラムン世代の場合はそれがセラムン商品に代わっていく。コラボ商品もサマンサタバサ(バッグ)、クレアボーテ(化粧品)等とこのおひとり女子の特徴に合わせた展開である。この形態が確立されたのも彼女たちの功績だ。戦う女の子の要素を引き継いだプリキュアシリーズで、化粧品が発売された直後にTwitterで「#バンダイさんカモはここに居ます」「#セラムンコスメはよ」[12]とアグレッシブに商品企画を自主的に投稿する現象を起こし、実現に至った。その後は公式側が彼女たちにアイデアを募集することもたびたび見受けられる。そしてそれ以外の復刻した玩具を自分の給料で大人買いしていくのである。実際に彼女たちが大人買いした商品である「PROPLICA」シリーズの第1弾「ムーンスティック」が、日本おもちゃ大賞2014のハイターゲット・トイ部門大賞を受賞している。そしてセラムン世代だけではなく、個人化が進む現代は多少横暴ではあるが、どの年代の女性も「女子」というくくりでまとめてしまうことができる。「『女子』とは年齢制限がなく、異性の目を気にせず、経済的に余裕のある、自由で行動的な女性」[13]だ。女子であるときは、誰しもが母でも恋人でも娘でもないおひとりさまの行動をするのである。また消費において購買をする際、細々としたものの意思決定をたくさん持っているのは女性である。

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