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父トシハルの教え①「オンリーワンになれ」

父トシハルはやたらと「1」にこだわるひとだった。(数秘も11らしい)

「オンリーワンになれ」
「なんでもいいからその分野、その仕事で一番になれ」
「人の少ない分野をいけ」
「人が選ばない分野や仕事なら一番になれる」

機械の設計もオンリーワンにこだわった。真似するようなことがなかった。その機械の果たす役割を見定めて、設計を0からおこし、とにかくシンプルでオンリーワンの設計にこだわった。

勝負は好きだったが、ゲームには一切興味をもたなかった。ギャンブルは恐ろしく弱かったらしい。仕事は、どちらかというと自分との戦いだった。自分と戦い続けた人だった。今ちょっと休戦中かな。。。

父トシハルは夕方になると酒を飲んでは早く寝て、夜中に起きだし、その辺のメモ帳に設計の主幹となる部分をかいてかいてかきまくる。

常に何かを生み出そうと頭の中が動いているそんな感じ。

主幹の部分がきまればあとは早い。ドラフターに向かって一気にかきあげる。
「俺はCADは使わん!」と最後まで手書きで図面をかいた。
そのほうがスピードが速かった。とてもせっかちな人でもあった。

自分しかできないことがわかっている人でもあったからそれ以外のことには一切手を出さないようにしていた。

1980年代にパーソナルコンピューターがでてきたときも、これからはコンピューターの時代だといいながらも「おまえたちがやれ!おれはやらん」と一切やらずコンピュータを買って私たち兄弟に仕事をさせた。私たちはテストなどがあっても仕事優先。。。

今思えば、限られた時間の中で世の中にないものを生み出すのにあれもこれも手を出していたらいいものができるわけがない。

父トシハルは自分しかできないこと、情熱を傾けられることに集中し徹底的にやりつづけたのだと思う。

勝つべきところをわきまえていた人とも言える。

人がやらない分野で徹底的にやったら誰でも勝てる!ということ。

やみくもに勝とうとはしない。最小のパワーで最大の効果を生み出そうとしていた。最小のパワーといってもそこに惜しみなく徹底的にエネルギーを注ぎ込んだ。

私が高校生大学生になってからは、父からは勉強を邪魔された記憶しかない。
夜勉強しているところに起きてきて、化学のことなどいろいろ聞かれたから。だからこそ父に邪魔されない時間をみつけて、自ら勉強しなければならなかった。

そのためにはポイントをつかむ必要があった。それは今も役に立っているなと思う。子供の勉強の邪魔をする親ってなかなかいないと思うけどそうやって私たちは育ったので勉強が嫌いな人がいない。

とにかくはっきりものをいう人だった。それは時に人を特に身近な人を傷つけたし、離れていく人も少なくはなかったが最大の魅力でもあった。

一度あったら忘れられない強烈な印象を残したようだ。

父が言いたかったのは、こんなことだったんじゃないだろうか。

自分にしかできないこと、自分だからこそ勝てることを見極めて、そこに遠慮なく徹底的にエネルギーを注ぎ続けたら、誰でもオンリーワンの自分になれる。

自分を磨いてオンリーワンになれ!

ってことなんじゃないかな。と今になって思うのです。

あなたにとって自分にしかできないことってなんですか?私もなんだろうな。模索中です。

つづく

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