文化庁のあれ 申請後記

文化庁の文化芸術活動の継続支援事業A-①、無事交付決定しました!
同人活動の方で申し込んだため確認番号がないので約2か月かかりました。
これでもうやきもきしながら修正連絡を待たなくて良い…
以下は備忘録であり、詳細な申請のやり方等は説明していません。

私は演劇をやっているので、この支援事業が開始された当初は演劇で申し込むつもりでした。
申請には直近2年で2回以上の活動実績がいるのですが、脚本の提供が1本、出演が1本という非常に微妙なかんじ。
しかも脚本と役者で名義が違う。
確認番号とるのって役者?脚本?好きなほうでいいの?脚本なら脚本で2回以上実績ないとだめ?
結局よくわからなかったため、断念。
そんな折、同人活動でも申請できるよという話をききました。
ちょうど演劇仲間の方でも申請の仕方わからん!もうむり!ってなってる人が多かったので、ダメもとで申し込んでみてやり方を周囲の人に説明出来たらもうけもんかな、ってかんじで申請してみることに。

同人活動で申請する場合、事前確認認定団体がないので確認番号がとれません。
イラストレーターさん等で日本美術家連盟さんの確認番号がとれたという情報もあったのですが、私が作っている同人誌は短歌なので無理そう。
というわけでまず確定申告からやりました。
毎年医療費控除だけはしていたので、白色申告で更生の請求を提出。
100均やハンズや世界堂で買った物資は一切のレシートが残っていなかったので、Amazonで買ったものだけを経費計上したところ、なんと20万以上の赤字でした。
うそ、Amazonだけで?ハンズと世界堂いれたらどうなっちゃうの???
部数は少ないし装丁を盛るのが好きなんで1冊の単価がだいたい3000円から5000円くらいだから赤字なのはわかってたんですけど、ちゃんと計算するとひでえな。もっと残業して金稼がんと。幸い仕事だけは山ほどある。

確定申告(更生の請求)の控えと直近2年の活動実績を準備し、申請。
A-①だったので申請自体はそんなに難しくなかったです。
イベント中止になっちゃったからウェブで活動するよーあとイベント出るから感染対策するよーそのためにこれとかこれとか買うからいくらかかるよーみたいなことを書いて、必要書類を添付して送信するだけ。
ただ60分でタイムアウトしてしまうということと、書類が上限2M×3しか添付できないのは大変でしたね。
活動実績にお品書きやサークルリストをいれたので全然おさまりきらず苦労しました。画質下げまくってなんとかなりました。

申請したのが第3次募集が開始してすぐだったのですが、そこから約1か月音沙汰なし。
確認番号をとって申請した演劇の仲間たちは修正連絡や採択の通知がきていたので、やっぱ無理だったんかなと思っていたところに修正連絡。
・確定申告の控えの提出
・コミケ等の売上の提出
え、更生の請求の控えじゃだめなの?
問い合わせたところ、募集案内に記載されている書類以外は受け付けませんとの回答。
マジかよ。
ていうか更生の請求の控えは確定申告の控えと同義では?
もしかして、更生の請求が何かわかっていない?
というわけで、確定申告したあと更生の請求したからこれが最新の収入の証明だよという文言を添えて、イベント売上と再度更生の請求の控えを提出。

お次はわりかし早く1週間後にまた修正連絡。
・コミケ等の売上の提出
いや前回提出したやんけ!!
前回提出した書類を前回と同じ文言で要求してくるということは、いったい何が求められているのか。
ちなみに全文は「・本事業は「不特定多数の観客に対し対価を得て公演・展示等を行う者及び公演・展示等の制作に携わっている者」を対象としています。つきましては、過去2017年度以降に参加されたコミックマーケット等での売り上げをまとめていただき、添付(書式自由)にてご提出をお願いします。」
私が出ていたのはコミケではなかったので、それが「コミックマーケット等」だと認識されていないのではないか。
相手はお役人、即売会のことはたぶん全然わかっていない。
ゲーム機全般をファミコンと呼ぶおばあちゃんだと思って対応しよう。
というわけで、コミックマーケットってのは即売会で一番でかいやつで、活動実績に載せたのは主催者が違う別の即売会だよ、だからこの売上であってるよといった文言と、主催サイトのリンクを貼って、前回提出した売上データを再度提出。

で、また1週間後くらいに修正連絡。
・活動実績が申請者本人によるものだと証明する書類の提出
名前が載っている公演チラシや主催者からの参加依頼とのことだが、さていったいどうすれば。
最初に本名で申請したので、本名とサークル主が同一人物である証明が必要ということだと思うけど、活動実績として送ったイベント申込履歴やカタログじゃ足りないんか。
主催者から発行される書類ってサクチケくらいしかないけど…と思ってサクチケみたら、サークル参加証として名前住所サークル名スペース番号に主催連絡先まで1枚の用紙に記載されている。やったー!
というわけで、サークル参加証を申請時に提出したイベント申込履歴と合わせて提出。
この時点ですでに10月末。

事業実施期間も終了し、新規募集も決定したが、自分の申請は約1か月ほど連絡がない。
このときが一番しんどかった。
事業実施期間内に物品を購入しないとならないので、補助金が出るかわからない状態でPCとか即売会用の感染対策用品を買うのは胃が痛かったですね。
まあまあの金額だったので懐も厳しかった…
でも画面が常に虹色なノートPCをだましだまし使っていたので、新刊を作るには絶対にPCを買っておかなければならなかったんですよね。
当初はこの頃にはもう結果が出ていると思ってました。
新しいPC、イラレもインデザもサクサクですごい。10年前のノートとは大違い。

そして11月末、ようやく交付決定通知が出ました。
審査中になってからは3日くらいで出たのでここのスピード感にはちょっと驚き。
安心してイベントに臨むことができました。
パーテーションやアルコール、非接触決済端末!
交付決定が出るまでの長い1か月の間にちゃんと買っておいて本当に良かった!

先日実績報告も済んだので、おそらくまた何度か修正をし、交付額が確定したらようやく振り込まれます。
年内の振込は無理かな…振り込まれたのが来年になったら来年の確定申告に含めないといけないのかしら。
今年の活動の補助金だから今年の確定申告に含められるのかしら。
おしえてえらいひと。

結局私は同人活動で確認番号なしで申請しましたが、演劇仲間ではA-②の補助金で公演が打てた人、申請の段階で断念した人、多くの修正に心折れた人、そもそも金がなくて申請できなかった人、色々いました。
この補助金は使った額のうちの2/3または3/4を補助してくれる制度です。
ざっくりいうと、30万使ったらから20万補助するね、ということです。
補助金額の下限が10万円なので、最低15万くらいは使わないとなりません。
交付決定して前払い振込後に物品購入等をするにしても、いくらか持ち出しが必要です。
私の周囲には小劇場で活動している方が多く、バイトしながら演劇活動をしている人がほとんどです。
公演中止になり、バイトも入れず、いつできるかわからない公演の稽古をし、明日中止になるかもしれない本番を迎える彼らは、補助金を申請しようにも先立つものがないから申請できない。
そういうの、なんとかならんのかなあと思います。

文化芸術活動の振興に貢献している人たちが心安らかに活動できる日が来ますように。

拙作があなたになんらかの爪痕を残せましたら幸いです。