大河ドラマ『太平記』を見る
今日、大河ドラマのアンコールで「太平記」が始まった。
この大河ドラマは約29年前に私が初めて熱心に見た大河ドラマである。
また、大河ドラマで南北朝時代を扱った唯一の作品でもある。
というわけで、興味深い。
ちなみに、当時から記憶に残っているシーン(約30年前のことなので思い出せるシーンはそんなにない)は、湊川の合戦を前にして参内した楠木正成に対して後醍醐天皇が
「正成、今の儀、朕は聞かざりしこととするぞっ」
と述べるシーン(第36話)。
この発言を聴いた後の正成(演じたのは武田鉄矢)の表情の変化は非常に印象的であった。
それから、もう一つ。
こちらは第48話。
観応の擾乱の最中、足利尊氏と恵源(足利直義、尊氏の弟)が大納言の招きで申楽の宴に参加したのだが、その途中、諍いがあって尊氏以外の全員が出て行ってしまう(帰ってしまう)シーンである。
さらに、感動的なシーンとして第41話の尊氏が光厳上皇に対して後醍醐天皇(先帝)への思いを高らかに宣言するシーンがある。
尊氏がその思いを高らかに宣言したその一節を紹介しよう。
(以下、『太平記』41話の尊氏のセリフより引用)
仰せのごとく、吉野に一統が立ち、戦が絶えぬのは先帝ゆえでございまする。されど、尊氏は先帝をお恨み申したことはございませぬ。
・・・某が初めて先帝を拝し奉ったのは、二十歳の時でござりました。そのとき、これほど気高く英明なる御方がこの世にあらせられるのかと、胸震える思いにございました。乱れた世に望みを失うていた某に勇気をお与えくださいました。先帝の下で民を安んじ、美しき都を作らん、それが尊氏の出発点でございました。
その御方に敵と名指され、戦わねばならぬとは・・・。いずれ時いたらば、この尊氏の思い、お分かりいただけよう、そう思うて今日まで、そう思うて今日まで・・・。
(引用終了)
・・・まだ続きがあるのだが、この辺でやめておこう。
このシーンは私の太平記の中で最も気に入っているシーンの1つである。
ちなみに、原作は吉川英治氏の『私本太平記』。
もちろん、こちらも図書館にあるのを借りて読んだ。
先日、この大河ドラマが再放送されることを知った私は録画予約をする。
そして、今日、第一話を視聴した。
懐かしい。
ただ、ひたすら懐かしい。
これからが非常に楽しみである。
だから、これからも見続けていきたいと思う。
ところで、私は最近アマゾンのNHKオンデマンドにも入っている。
NHKオンデマンドでもいくつか大河ドラマを見ることができる。
そこで、興味を持ったものについてはいくつか視聴しようと思う。
特に、古い大河ドラマを見ていきたいと思う。
私が生まれる前、または、私が生まれて間もないころの大河ドラマを。
しかし、大河ドラマというと幕末や戦国時代のものがほとんどである。
南北朝時代や室町時代の大河ドラマが出来ないものかなあ。
なお、室町時代の大河ドラマとして「花の乱」というものがあり、これも機会があるときに見た。
その辺はなかなか難しいのかもしれないけど。
では、今回はこの辺で。
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