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数理的麻雀戦術研究からは

 ここ数日、色々あったが、私は四麻の数理的麻雀戦術研究からは基本的に引退し、他のことに従事した方がいいように思う。
 他のこととは

1、数理的麻雀戦術を理解するための広報活動
2、麻雀研究それ自体の広報活動
3、麻雀データの作成に関する諸活動

である。

 1の具体例は、「麻雀研究とは何か」みたいな文章の起案である。

『科学する麻雀』(とつげき東北著、講談社現代新書、2004)にはこんな記載がある。
 私はこの文章を何度引用したことだろう。

(以下、『科学する麻雀』の103ページより引用)
 筆者が望むのは、筆者の理論・方法論・思考法がすべて盲目的に信仰されるようなぶざまな状態ではない。ましてや誤差の問題を無視して「理論だから」と振りかざすような輩は論外だ。どのような要素にどの程度の誤差があるかを真剣に考えつつ、理論の限界を明らかにしながら理論を発展させてゆく「科学的な態度」こそが必要なのだ。
(引用終了)

 これに同意する方々は少なくないものと確信しているが、「そのために何をするか」となると戦術論の根拠たるデータがどのように出されたのかを理解していくしかない。
 よって、「麻雀研究とは何か」について説明していくことがこの思想の実現に必要不可欠となる。


 2の具体例は、「麻雀研究をしたいけどなにから始めたらいいですか」という質問などに応対することである。

 これには牌譜の書式の説明とか牌譜ダウンロードの方法の説明なども含む。
 あとは、麻雀研究に関する基礎的な話題の提供も含む。


 3の具体例は、天鳳名人戦の牌譜解析結果や他の天鳳で行われたリーグ戦のデータ提供である。

 無論、牌譜解析技術を捨てるつもりはない。
 また、今関与している書籍についてはやり遂げる。
 だが、麻雀文化の発展に照らして考えると、こちらの仕事も大事かなあ、という気がしている。


 先日、爆打に代わる新たなAIが公式に天鳳に参加されることになった。

 また、ディープラーニングを使ったAIを作ろうと試みている方々もいる。

 私はこういう人と張り合う必要はないのかなあ、という気がする。
 それくらいなら私は、データに対する誤解を解く、データを出す人を増やすための活動、データの使い方を増やす方法(それは戦術のための活用法に限られない)にシフトした方が良いように思う。


 もっとも、秋刀魚の戦術研究は誰もやってないので、誰かが新たに始めるまではいろいろとデータを集めて、『科学する麻雀』や『「統計学」のマージャン戦術』レベルの戦術を組み立ててみようとは思っている(既に組み立てており、本の原稿としては完成している、その結果は福地の仕事の進み具合如何により現実化するだろう)。
 あと、この決意表明は私のメンタルによって一瞬で180度ひっくり返るので、1週間後に何を思っているかは知らないが。


 では。

もし気が向いたら、サポートしていただければありがたいです。 なお、サポートしていただいた分は、麻雀研究費用に充てさせていただきます。