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勝率の現実 ~天鳳名人戦を題材として~

(2018年9月3日午後4時ごろ、4を追加)
(2018年9月4日午前3時ごろ、意味不明の部分がいくつかあったので文章を訂正)

目次
1 はじめに
2 勝率の確認
3 天鳳名人戦における勝率・対戦相手特定なし
4 天鳳名人戦における勝率・対戦相手特定あり


1 はじめに

 少し前、天鳳位と平均的特上民が80試合打った場合の直接対決の結果、あるいは、1試合当たりの勝率とn試合打った場合に勝ち越す確率の関係を調べた。

 私は直接対決の勝率という概念を用いた。
「直接対決の勝率」を求めることができるということは、「対戦相手全員に対する勝率」も求めることができる。
 今回は、この「勝率」というのが具体的にどの程度の値をとっているのか、天鳳名人戦を題材にして見てみたい。


2 勝率の定義
(この部分は必要なければ読み飛ばしてよい)

「勝率」の定義を確認する。
 麻雀を1試合を打ち、任意の2人を選び、順位が上な方を勝利、下の方を敗北とする。
 そして、対戦相手全員に対して勝敗を調べ、その勝った割合を(全体)の勝率とする。
 無論、対戦相手を特定すれば直接対決の勝率も求められる。

 例えば、A、B、C、Dが麻雀を打ち、トップから順にA、B、C、Dとなったとする。
 AはB、C、Dに勝っているので、勝敗は3勝0敗となる。
 BはC、Dに勝ち、Aに負けたので、2勝1敗となる。
 同様に、Cは1勝2敗、Dは0勝3敗となる。
 この結果から、AからDの勝率は求められる。
 同様に、AVSBの勝率なども求められる。

 ちなみに、全員に対する勝率Pと平均順位Jの関係は

J = 4 - 3P

となる。
 勝率100%なら平均順位は1.0だし、勝率50%なら2.5、勝率0%なら4.0になる。
 

3 天鳳名人戦の勝率・対戦相手特定ナシ


 早速、勝率を見てみよう。
 第2期~第7期の天鳳名人戦の出場者の全体の勝率は次のとおりである。

画像1

 勝率の多い人をピックアップすると、

小林先生     53.0%
石橋先生     53.7%
独歩       53.7%
就活生@川村軍団 54.8%


となった。
 表を見ると55%以上勝っている人はいない。
 そう考えると、選抜されているフィールドで55%勝つということがいかに大変かが分かる。
 勝率55%と書くとピンと来ないかもしれないが、勝率55%というのは平均順位2.35に相当するので、その大変さが分かってもらえると思う。

 また、比較的多数の試合数を打ち、好成績を修められている小林先生・石橋先生について、今回の結果がかなり運のない結果であったと考える
 しかし、たまたま53~54%に低迷していると考えても、この勝率が60%行くということは考えづらい(統計的、有意水準5%で考えて)
 そういう意味で、選抜されたフィールドで60%勝つというのは絶望的ということが分かる。
 無論、勝率60%というのは平均順位2.2に相当するので、平均順位から考えれば大変なことはすぐわかるが。


4 天鳳名人戦の勝率・対戦相手特定あり


 では、特定の対戦相手の場合についてはどうであろう。
 早速データを見てみる。
 なお、50回以上直接対決を行っているものを呈示する。

画像2

 こちらは試合数が少ないので、「ほー、こんな感じか・・・」という感じに「結果を見て、楽しむ」程度にとどめるのが妥当ではないかと考える。
(石橋先生とASAPINの直接対決の成績だけは離れているが)

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