見出し画像

No.72 ヨーデルあれこれ



ほぼ毎日リモートヨーデル個人レッスンが入っています。
年齢的には10代後半~50代までの男女の元気のいいみなさんです。

1) 声楽系はヨーデリングしにくい

劇団四季時代にも共演者から頼まれて少しサワリを教えてあげたのですが
出来ませんでしたねぇ。
声楽を学んだ人は90%の方々が
地声と裏声の切り替えが出来ない上
女性は地声が弱くて綺麗すぎるからです。声楽系男性は裏声になりづらいひとが多いです。
いずれも全員がそうだというわけではありません。

2)ココゾ!という時のビブラート

またここぞという時以外はビブラートは極力かけないで欲しいけど
自然にビブラートが入ってしまう・・そんな人は
ビブラートを止めるという技術が必要ですね。
ビブラートはいろんな種類がありましてどんなカタチでも付けたり止めたり
自由自在に出来るようになる技術も教えています。
私は20代の頃、その技術を学び、おかげさまで いまでは本当に自由自在です。

3)叫んで自身を体感しよう

あなたが出やすい地声の音階で「ヨーッ」と叫んでみましょう。
鼓をかかえて「イヨ~」ではないので気をつけて!(笑)

もっとも・・・
スタジオでの対面レッスンだと思いきり叫ぶことができるけど
自宅だと限界がありますね。
だから自主練の時間が大事です。
スタジオやカラオケボックスなどで本気で「叫ぶ」を体感してもらいます。
「叫ぶ体感」で何を体感するか?
どのくらい大きな声で叫べるか?
力いっぱい叫んだ時、自分の顔は? 唇は? 胸とかお腹は?など どう変化するかを感じてみて下さい。

叫ぶことで身体の中のあらゆる部分に変化が起きるとこんどは
レッスンの中で、ストレートに地声から裏声の出し方を学びます。
再び自主練でそれを練習。
どちらもこれ以上出せない位の音量を使って。
そうしているうちに身体全体が「ボディfor ヨーデル」になりますよ。

4)日常生活の会話で訓練

またはっきりした地声で音量を意識して会話するのも地声を作る訓練になります。
たとえば「ご飯できたよ~」「それ、何時にする?」などのなんでもない会話を相手と離れた距離でしゃべるシチュエーションをわざと作ってみます。
まあ、これはよほど意識しないと出来ない事ですよね。
芝居じみていて
ともすれば相手から「近くに来て話せよ」と言われかねないです。(笑)
さじ加減が必要かな。

身体が出来たら、いよいよ喉の神経1本1本にヨーデル設定を
します。これはちょっと根気がいります。
こんなふうにしてヨーデリングすることをテキストを使ってレッスンしていきます。

5)学問じゃないけど基礎は必要!

私は元々、簡単なヨーデリングは出来ていましたが今は亡きポップスシンガーであり、カントリーヨーデラーのウイリー沖山に指示し
エンタテイメントスタイルでヨーデルを学びました。
ヨーデルは学問ではなく実際に生かされてこそヨーデルソングとして楽しめます。
スイスヨーデルは教えるひとが専門用語をたくさん用い、いかにも難しいことをやっている特別な自分という「特別な学問意識」が強いので個人的にはあまり好きではありません。

と言っても最近Youtubeで文字の高低表示をイラストにして「誰でも簡単に出来る」ショートムービーも人気があるようですが、そこで使っているヨーデルスキャットは何らかのルートで私のブログやサイトを見たのでしょう。
私が20数年前からサイトではじめてネットに書いたのでそれを見たり
生徒の発表会でも見て聞いていてショートでUPしたのかも知れないですね。
私も動画作成を勧められたことがありますが、そんな時間がないんです。
それにレッスンを受けている人でさえ「これで自分のがヨーデリングしてるかどうかわかんないんですけど・・・してます?」と言います。
「あ、ここが難しそうね、じゃ、その音、その言葉だけを練習してみましょう」とこうなるわけです。

6)レッスン中の無駄話に隠されたいくつかの技術が!

アルプスヨーデル、ハワイアンヨーデル、カントリーヨーデル
どれも特徴がありそれを学ぶのはとても楽しいものがあります。
ヨーデルだけではなくヨーデル自体に表現をもたらすための技術が
普通の歌にも使えるので「無駄話」も意識して話すことがあります。

7)ヨーデルのお国柄

ところで同じアルプスヨーデルならばオーストリア系、ドイツ系がありますがドイツ系のほうが楽しいですね。でも起源はスイスヨーデルということでレッスンの中では起源とナトゥアヨーデルにさらっと触れています。

次に誰もがやりたいのがカントリーヨーデルに出てくる
トレモロヨーデルです。
究極は唇のカタチを変えずにヨーデルを歌います。
そしてテンポを上げていきます。
これはカントリーヨーデルの醍醐味です。

アルプス系ヨーデルのテンポのある曲のヨーデルをハ行を使って歌っている動画がありますが、あれば全くヨーデルではありません。
「早口言葉あそび」とでも言っておきましょう。

どこかでも書きましたが「ヨロレイヒー」ではなく「ヨロレイティー」が
通常のフレーズ
なのでこれを覚えてくださいね。

8)「おしえて」を最初に歌った日本人歌手→トミ藤山

それからよく質問されるのですがハイジの「おしえて」のヨーデルはN.S◯◯さんの歌唱はどう聞いてもヨーデリングしていないのです。
あのフレーズを作り、最初に歌った人は日本人でカントリーの大御所「トミ・藤山」さんです。彼女のヨーデルは本物で素晴らしい!

私はご自宅に遊びに行き、本人のライブに何度か行ったことがありリアルで聞いています。
御本人は現在ライブは休止中だけど私もすっかりご無沙汰しています。
気さくな落語好きなトミさん、ステージ衣装をたくさん頂きました。
ご様子を伺いこちらのことも話すため電話しなきゃ・・と思っているのですが私自身が疲労気味なので(笑)その機会を逃してばっかりです。

さてと今回は長文でしたが最後までお読みいただきありがとうございました。面白かったら「スキ」してくださいね~~
またコメントもお待ちしています。
ヨーデルレッスンしたくなったらこちらへ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?