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フード&ドラッグ+調剤は、次の時代の乗り物(業態)である

フード&ドラッグはかつて失敗した業態

今月号では、「フード&ドラッグ+調剤」の新業態開発に果敢にチャレンジしている大屋グループ(店名はドラッグストアmac)の伊藤慎太郎社長のインタビューを掲載したが、最近、各地で同業態を開店する事例が増えている。クスリのアオキはスーパーマーケット(以下SM)を意欲的に買収し、フード&ドラッグ+調剤の新規出店を加速している。

また、ツルハも3月に600坪の同社最大規模のフード&ドラッグ+調剤+クリニック(予定)であるツルハドラッグ新田東店(仙台市)を開店した。おそらく次の10年のドラッグストア(DgS)の主力業態のひとつが、フード&ドラッグ+調剤であると思う。

▲仙台市に開店したフード&ドラッグ+調剤タイプのツルハ(約600坪の最大店。開店前に撮影)
とクスリのアオキ

しかし、日本の業態開発の歴史を振り返ると、フード&ドラッグという業態への挑戦は、一度失敗している。1980年代の後半から1990年代の前半にかけて、近隣型のショッピングセンター(NSC)にSMと軒を並べて出店していたアメリカのDgSは、ドラッグ商品と調剤をラインロビングした大型SMに売上を奪われて業績を悪化させていった。

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