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上場DgS2021年度は増収減益続出/ウエルシアHD、ふく薬品(沖縄)を子会社化

5月、6月に決算を迎えるコスモス薬品、クリエイトSDHD、クスリのアオキHD、GenkyDrugStoresの2021年度の業績が出揃った(ツルハHDとサツドラHDは8月号で解説)。各社前期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、実質増収減益となったが、今期(2022年度)の予想では増収増益を見込んでいる。ウエルシアHDが沖縄のDgSを買収。九州エリアでの地盤づくりを本格化している。

《略号の表記一覧》
DgS=ドラッグストア、SM=スーパーマーケット、CVS=コンビニエンスストア、HC=ホームセンター、GMS=総合スーパー、SC=ショッピングセンター、DS=ディスカウントストア、HD=ホールディングス、M&A=合併・買収


コスモス薬品 売上高7,554億円、1,244店舗体制に

コスモス薬品の2022年5月期決算は、売上高7,554億(前期7,264億円)、営業利益297億円(前期331億)だった。前期から「収益認識に関する会計基準」を適用したため、増減の発表はしていないが、実質、増収減益となった模様だ。

期中の新規出店は、関東地区に38店舗、中部地区に25店舗、関西地区に15店舗、中国地区に8店舗、四国地区に8店舗、九州地区に26店舗の合計120店舗と旺盛な出店政策を進め、同時に6店舗を閉鎖した結果、5月末の店舗数は1,244店舗となっている。

次期は、売上高8,135億円(前年同期比7.7%増)、営業利益300億円(同0.7%増)、の増収増益を見込んでいる。

クリエイトSD HD DgSを上回る調剤薬局の出店で増収減益

クリエイトSDHDの2022年5月期決算は、売上高3,507億円、営業利益181億円となった。同社は前期から「収益認識に関する会計基準」を適用しているが、旧会計基準に照らした増減率では、売上高4.7%増、営業利益2.7%減の増収減益だった。

DgSの新規出店として、30店舗を出店し、スクラップ&ビルドにより1店舗、契約期間満了により2店舗の閉鎖を行った。調剤薬局の新規出店では、調剤専門薬局を2店舗、DgSへの併設調剤薬局を48店舗開局した。調剤専門薬局の閉鎖は1店舗。期末店舗数はDgS686店舗、調剤専門薬局37店舗、併設調剤薬局274店舗の合計311店舗となった(ほか、SM事業5店など)。

2023年5月期は、売上高3,713億円(同5.9%増)、営業利益169億7,000万円(同6.6%減)を見込んでいる。

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