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男性用化粧品市場動向レポート[カテゴリー別] 構成比トップはスカルプケア。成長性はフェースケアに注目!

月刊マーチャンダイジング2022年10月号では、成長する男性化粧品売場について特集。本記事では、男性化粧品をカテゴリー別に分類し、各カテゴリーごとに解説をします。

[市場動向]1,500億円の大型市場、サブカテ別構成比の5年推移

男性化粧品は以下の図表4で示すとおり、4つのカテゴリーとそれぞれを構成するサブカテゴリーに分類できる。

これらを合算すると市場規模は1,471億円で大規模な市場を形成。成長性を考えても有望なカテゴリーだ(図表1)。

市場の5年推移を見ると、5年間でほぼ横ばいとなっている(図表2)。2017年対2019年では106.2%で順調に成長していたが、コロナ禍が始まった2020年から縮小が始まり2019年対2020年は94.5%=5.5%減となっている。

直近の販売金額の構成比を見るともっとも大きいのがスカルプケアで556億円(37.8%)。機能性の高いシャンプー、育毛剤など単価の高いアイテムが多いので構成比を押し上げている。図表4にあるように、スタイリング剤はサブカテゴリーの数は多いが構成比はもっとも低い。フェースケアとボディケアはほぼ同じ規模だが、2017年対2021年の5年比で見るとフェースケアが106.5%、ボディケアが102.1%とフェースケアの方が成長性は高い。

▲[図表3] 販売構成比の5年推移

販売構成比の5年推移を見ると(図表3)スタイリング剤が縮小しており、フェースケアが拡大している。スタイリング剤の縮小は整髪習慣の変化に加え、コロナ禍で外出機会が減った影響が大きいと思われる。一方でフェースケアの拡大は肌意識の高まりと「おうち時間」の長時間化で自分への投資が増えた影響が大きい。市場の変化の背景には習慣、意識の変化とともにコロナ禍があることを押さえ、成長性や販売構成比を売場づくりに生かしていこう。

[スタイリング剤] 2017年対2021年比、86.2%。縮小幅がもっとも大きなカテゴリー

市場は縮小傾向が続いており、コロナ禍で外出機会が減ったことからさらに縮小した。しかし、2021年で下げ止まり傾向にある。

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