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夏のホラー淫ク☆リレー企画'23 「ハギャぎーの原罪」裏話

前回に続いて今回は2023年のホラーリレーについて書いて行こうかと思います。
※2024/3/31書き忘れていた部分を追記(反省点(他人の目も通しておく))。解説ってすぐに書かないとリアリティが薄れてくるな~。

前回の反省点から

前回はいくつか反省点を残していたわけですが、当然今回はそれを踏まえて作る必要がありました。具体的には以下のような反省があります。

  • 単純でわかりやすく

  • 再生時間は短く

  • 周りに合わせる必要はない

  • 締切より余裕を持って早く動画を完成させる

  • 他人の目も通しておく

そうして至った発想が雁木ホラーでした。雁木兄貴のネタなら今の人でも知名度も人気が高くてわかりやすく、しかも再生時間も短くできる(というかしなくてはいけない)。
全体的に長くなりがちなリレー動画の中で、追うのに疲れた視聴者の為にも私はその休憩になるような短い動画を出す係に徹したわけです。
スタンダードなホラー淫夢を作ろうとしても劣化レインコートや劣化ケツホルデスにしかならないのは目に見えてますし、そういうのはもっとそういうのが得意な投稿者に任せておくべきでしょう。
私がやるべきはむしろそういった作風に画一的にならないよう不純物として、ホモ特有の反骨精神片手に彼らに中指立ててヘイトを受ける役回りです。
前回もそういった想定は無かったわけではないですが、実際に参加してみて改めてそれを実感しました。

わかりやすさの為、特殊な部分以外は無難に仕上げるべきだとも思っているので、ホラー演出は例によってレインコート兄貴から学んでます。特に楽園広告回の影響を受けています。現実に残された野獣の視点と言うのが発想の源です。
これまでギャグとして見ていたものは、実は全く違うと気付くことでさっきまで笑っていた内容も恐怖に代わる事を狙いました。
BGMが「本当は…本当は…本当は…」で画面が切り替わるのも、本当の状況へと視点を切り替える事をBGMで暗に示したわけです。
ふざけるところは雁木リスペクトでとことんふざけて、怖がらせる部分は短くても思わずゾワッとさせるよう全力で怖がらせるよう作るようにしました。
結果、雁木+レイコという誰もが知るネタの組み合わせで、わかりやすさと意外性の両立を狙ったわけですが、最近レインコート兄貴本人が雁木みたいな事始めてるんだよなぁ…

ボツ案

ちなみにハギャぎーを思いつく前にもう一つアイデアがあったのですが、それは面白味研究会辺りが主役で、彼らが何気ない日常を過ごしそのまま終わるという一見すると全くホラーに見えないが、実はJOKER姉貴は途中から偽物にすり替えられているという、妖精の取り換え子にヒントを貰った、考察して初めて恐怖を得られるタイプでした。よく考えないと怖さが見つけられないというのは、ある程度形式だった狭いホラーを求めている原理主義的な批判に対する意趣返しとして考えたものですが、わかりにくい上、その後すぐにハギャぎーの原罪を思いついたので没になりました。
ただオチを見ると今まで怖くなかった場面が急に怖く見えるようになるというコンセプトは共通しています。

雁木作品について

さて完成した感想ですが、作ってみて実感したのは雁木兄貴の表現力の高さです。雁木リスペクトは初挑戦だったので、特徴を掴む為、彼の動画を改めて見直していました。彼の作風は目茶苦茶さが売りだと思われていますが、その実奇抜なのは設定や表現方法だけで、ストーリー自体は起承転結のハッキリした極めて無難なものに仕上げていることがわかりました。
急展開かつ早すぎるTNPであってもなんだかんだ見れてしまうのは、奇抜な部分以外は無難に仕上げる雁木兄貴の基礎能力の高さの賜物なのだと感じました。
今でこそ雁木的な動画ばかり投稿している雁木兄貴ですが、昔はもっと多様な動画を投稿しており、その積み重ねにある確かな基礎が彼の動画の面白さを支えているのだなと思います。
しかしそうなると苦労するのは、そんな彼の積み重ねを丸パクリするこっちの方です。
元々短い動画故、手早く作ってさっさと企画者に渡してあげたかったところでしたが、思いの外雁木感を掴むのに時間を取られてしまいました。
それでも正直満足いくほど掴めたとは思っていませんが、反省点にもあるように合作は締切こそ最優先事項なのでそんな事に時間を取っても仕方ないので、そこは妥協しました。
また雁木兄貴らしさとして感じたのはBGMのチョイスです。雁木動画はよく聞く定番BGMというのもありますが、1回しか使われない使い切りBGMというのも多く使用しています。
これを再現するというのも厄介でした。何せ今まで雁木が使ったことがない雁木っぽいBGMを選び出さないといけないわけですから。
今回は諦めてなんかそれっぽい耳障りの良い音楽選びましたが、例によって東方への風評被害も期待して東方ボーカルの採用が多くなりました。

2010年代中頃に聞いてた曲たち紹介|雁木真理 VEVO (note.com)
↑こういうのはリレー前には出してくれよな^~頼むよ^~

反省点(他人の目も通しておく)

最後の反省点ですが、おそらくこれが一番重要だと考えています。上記で色々想定してきましたが、これでも全くトンチンカンな考察になっている可能性は十分あります。実際「街を徘徊する妖怪」はそうなってしまいました。
そこで知り合いの投稿者にこっそり添削をしてもらいました。
(主に動画内容で)非常に困惑した感じでしたが、それでも有益な意見をかなり得られました。
例えばサブミナル要素は添削の意見を受けて追加した要素です。
実際に投稿してみると、サブミナル要素で内容を把握できている様子だったので、これがなかったらかなり分かりづらくなっていたのだろうと思います。

気付かれてはいないようですが実は開幕2F目にも野獣が狂う前の状況をサブミナルで入れてます。

内容解説

サムネ、タイトル

元画像

サムネとタイトルは「タコピーの原罪」を雁木風に直したものです。雁木兄貴のサムネは無作為のようでいて、実は元ネタがありそれを再現しているというものが度々あるので、それも自分なりに組み込んだ形です。
ただし、パチンコが話の発端になるという点はタコピーの原罪と同時期に話題になっていた「連チャンパパ」を意識しました。
これは淫夢特有のノンケに対するズレた認識程度の物で特に深い意味はありません。

前半のふざけた描写

前半は野獣が周りに巻き込まれていくわけですが、唐突に遠野が野獣を誘ったりと、よく見ると話の流れに違和感を覚えるかと思います。
実は野獣は動画が始まった段階で、完全に他責的になってしまっており、自分がまき起こした騒動を自分以外の誰かのせいで起きてしまったと認識していました。
だから、遠野が射的に誘っているのも、実際は野獣が遠野を連れまわしています。
この辺はネタばらしとして、切り替わる直前の野獣を呼びつけるKMRと、切り替わった時の野獣に呼びつけられたKMRで露骨に示しています。
また他責的になったことで野獣の目には、なんの変哲のない一般人も悪人に見えてしまっていました。
つまり殺し屋は本当に無関係な一般通過爺で893やボディビル部(雁木作品の代表的な悪役)も騒ぎを聞きつけてやって来た通過爺の娘(原発姉貴)と近所のお姉さん(くりーふ姉貴)だったわけです。
この辺りもKMRが惨状を目の当たりにした場面で先程まで登場してたキャラとは異なるメンバーが被害を受けている事で示しています。

野獣が狂った原因

タコピーっぽいからと言うだけで採用したTRPC兄貴

最初にTRPC兄貴が頭に入っている描写がありますが、端的に言えばこれが原因です。
ただ、これが悪霊的なものなのか寄生虫的なものなのか宇宙人的なものなのかとか、TRPC兄貴が操っているのかとか野獣の本性を呼び覚ましているだけなのかとか細かい設定は想定していません。単に得体のしれない何かが影響しているという程度の表現に過ぎません。

終わりに

改めてリレー企画の方々には感謝を申し上げます。再生時間3分以上とか、声優男優以外は出さないとかいくつか規約を破ってた気もしますが、こんな動画を特に文句も言わず快く受け付けてくださりありがとうございました。(なおホラー淫夢タグは付けてくれなかった模様)
リレー企画に関して色々な意見があるようですが、私は好意的に見ています。(動画を見てるとは言ってない)
勿論完璧だとは思いませんが、かつての私達がやっていたような合作動画に対する反省を踏まえた一つの答えなんだと思います。
そもそも完璧な最善手なんて目指すことはあっても実現できるものではないですし
仮に私の中で文句が出ても、その時は口動かしても仕方ないので、私は私の出したいMADを投稿するだけです。

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