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Pipes Of Peace

ロシアのウクライナ侵攻開始から約1ヶ月が経ちました。
第二次世界大戦以降も、ベトナム、コソボ、アフガニスタン、イラク、シリアなど代理戦争、内戦は世界の各所で起こされてきました。しかし、国境が明確な民主主義国家に対し、武力で土地の侵略を行う行為が21世紀に起こされたことが信じられず、言葉に表しがたい衝撃です。そして一般市民の命・家・生活が武力によって無差別に、広範囲に破壊されていることに悲しみと怒りが止みません。

遠い国から、平和を祈ることに何の実効性があるのでしょうか?
青と黄色のライトアップが、爆撃から人命を守れるのでしょうか?

でも3.11の余震に震えていたころ、海外から寄せられた「pray」の言葉がとても温かく感じたのと同じように、この極東から送るウクライナの方々へのシンパシーが伝わることを願って。。。🇺🇦🇺🇦🇺🇦

ジョンとポールの平和願歌を取り上げようとおもます🕊
まずは今回の侵攻開始時に、国連総長によるスピーチにも含まれ、ビートルズファミリーもこぞってフレーズを使った曲「Give Peace A Chance」
侵攻が続く中も、ヨーロッパラジオ局による一斉放送など、音楽のチカラを信じて歌われています。

1969年ジョンとヨーコの平和活動「ベッドイン」の中で、作曲・レコーディング・リリースされた曲。ベトナム戦争への反戦歌として作られました。
ビートルズファン的には解散期だけに、世界平和を歌う前に、友だち(ビートルズ、特にポール)との関係を平穏にできまいかと突っ込みたいところですが、、、

歌詞を一生懸命訳しても韻を踏む単語の羅列でナンセンス、いや上手いことスパイスを混ぜたジョンレノンセンスなんですが、つまるところこんな感じ、

主義・主張なんてなんでもいいけど、
僕らみんなが言いたいのは、平和のチャンスをくれってことなんだよ

権力話も日常話もいいけど、
僕らみんなが言いたいのは、平和のチャンスをくれってことだけ

なんとか論もなんとか構造もご馳走様、
僕らみんなが言いたいのは、平和のチャンスをくれってこと
言い続けようぜ、みんなよく聞けよ、なぁみんなでやろうぜ

民主主義と社会主義の代理戦争になっていたベトナム戦争に対し、お偉いさんが「〇〇主義」を根拠にした戦争なんてバカバカしい、「僕ら」の平穏がほしい、と。
今回もロシア中央権力は何かと言い訳をつけて侵攻を正当化していますが、軍隊訓練のはずが戦地に送り込まれてしまった若きロシア人にも、幼稚園病院といった場所さえ安全が保たれないウクライナ人にも、どうか平穏を返してくれ!というメッセージを、時代を越えて、普遍的に伝えてくれる名曲です。

この曲が歌われなくていい時代が来てほしい。


そして、ポールが平和への想いをこめた1曲はやっぱり「Pipes Of Peace」

第一次世界大戦の戦火の中、クリスマスの日にイギリス軍とドイツ軍がサッカーに興じた、というエピソードに基づいたMV。歌われてる歌詞はこんな感じ。

僕らの愛に火を灯そう
困難なんて消えてしまうから
僕らが求めているのはひとつだけって
きっとすぐに気付くよ

世界中で生まれくる子どもたちに
戦争に勝てるように
使命を達成できる方法を
教えつづけなければいけないんだろうか

子どもたちには戦火より
愉しい歌を教えてあげたい
平和の笛の吹きかたをみせてあげたい

僕にも戦火より愉しい歌を教えてほしい
平和の笛を聞かせてほしい

人類は1日にして滅びるのかな
それとも誰かがこの星を救うのかな
たった1人の救世主が?僕らはどうするんだい?

みんなや僕と同じはずの、戦火の彼らに
平和の笛を聞いてほしい

歌詞とMVに共通するのは、敵や遠い戦地の人たちも、自分と変わらないひとりひとりの人間。戦火を交えるより、音楽を聞いたり、遊んだり、家族と過ごしたりしたい、子どもたちにもそうやって育ってほしい、っていう素朴な想いですね。

キャッチーな大衆ソングはジョンよりもポールが得意としたところですがそうはせず、あえて人肌感を歌い上げているところに、むしろ深みと本気を感じます。

いま困難にあるウクライナの子どもたちはきっと、ロシアへの敵意を抱きながら成長していくのでしょう。親御さんたちがこの傷を残さない努力をされているとも聞きます。権力によって引き起こされた戦争で、命を奪われ、日常を破壊され、心に傷を残すのは、私たちと変わらない、ひとりひとり、、ってゆーか400万人‼️考えられない数の方々です!!!

どうか平和の笛が、音楽が、一時でも心を癒す存在でありますように。

最後に、第二次世界大戦の最中に生まれ、戦後復興時代に幼少期をすごした、ポールの言葉を📖

僕は、最後にはどうにかなるって考えで育った。
悲劇は起こるけど、物事も進む、そこが好きなんだ。世界に声を届けられる、曲を聴いてもらえることをわかってるからこそ、楽観的でいる責任があると思う、そうでいられなくなるまで。
そういう思いが自然に曲に入りこんでる、いつかどこかで誰かが僕の曲を耳にした時に、ポジティブな思いになれたならステキなことだと思うから。

Paul McCartney The Lyrics

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