見出し画像

持つが故の苦悩

今日は、ボスが私の名前を失念(笑)。

「え~と、下の名前は…?」

漢字で書かれた私の名前に「美」の文字が…。

残念ながら、間違いです。

実は、この文字、私の母が絶対に子供の名前に入れたくなかったもの。

私の名前は父に考えさせたものの、「美」の文字は絶対に入れないでくれと注文を付けたのでした。

その訳とは…?

「もし、美しくない子に育った困るやろ~?」と母。

(あっ、そう…)

妙に冷静ではないか?

ちなみに、母は幼い頃から、大変美しいとの評判を得ていました。

若い頃は、独身男性を息子に持つ世の母親達から追いかけ回された過去が…。

会社帰りに後を付けられ、その後、実家に押しかけられたりする始末。

「お宅のお嬢さんを、ウチの息子の嫁に…」

このお母さん達に共通していたのは、皆、商売をやっていたということ。

中には、旅館の女将もいたそうです。

ばあちゃんは、これらの申し出を断り続けていました。

「綺麗からくれ!と言うのがアカンのや…」

「看板娘にしようという魂胆やろ~?」

母本人は、この事に全く気が付いていませんでしたが…。

美貌に恵まれた母自身は、反省の日々。

「なんか、そういうものに頼って生きていたことは否めんわな…」

「努力を怠ったことは、確かやわ!」

母の発言が、全く心に響かない私(笑)。

(オイラ、悩める程の美貌は持ち合わせていないモンね~)

光と影が極端につきまとう人生を歩んで来た母は、それでも言いました。

「やっぱり、美しさは、あるに越したことはない!」

(そうですか…)

なんとも、良く分からない境地に居る母なのでした(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?