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障害者施設の職員研修をお手伝いしました ~糖尿病とその周辺疾患について~


地域医療ジャーナル 2020年12月号 vol.6(12)
記者:hatabo
保険薬局薬剤師

早いもので12月号です。今年は新型コロナウイルス感染症に一喜一憂して、季節感を見失ったまま、メリハリが少ないまま、1年を過ごしてしまった感があります。

先月、近くの施設から職員研修の依頼を受け、1時間ほど講義を行いました。どういう講義かといいますと、「精神疾患の患者さんが合併していることが多い、糖尿病について教えてください」というものです。糖尿病に関するあれこれをレクチャーするにあたって、話を聴いてくださる方たちの背景やニーズに沿った内容をするにはどうしようと考えたところ、日本精神神経学会と日本糖尿病学会、日本肥満学会の3学会合同で作成している「統合失調症に合併する肥満・糖尿病の予防ガイド」【1】というものを見つけました。これを参考に、講義の内容を組み立ててお話をしてきました。

ところで、就労支援B型【2】という施設をご存じでしょうか?知的障害や精神障害など何らかの障害がある方たちの生産活動や、就労につながる訓練の場として利用されるものです。わたしの薬局から3kmぐらいの位置にある施設は、田舎ですが、利用者数が減ることはないようで、要望があってグループホームもできました。これは、利用者本人が高齢だったり、家族が支えきれないケース、あるいは家族がいないケースなど多様なニーズがあったからです。高齢化社会に焦点が集まる中、障害を抱えながら生きている人たちをどう支えるかという視点も忘れてはいけないんだな、という気付きを頂いています。研修のお礼に、利用者さんが作ったかえるの置物を頂きました。とっても可愛いし、カタツムリがいたり芸が細かい。嬉しかったので、写真を載せます。

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話が脱線しましたが、今回は先日のレクチャーの内容をベースに、糖尿病とその周辺疾患について記事を書きます。


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