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~マントル細胞リンパ腫闘病記~ 11.内服薬治療入院(2021年5月24日~2021年6月10日)

2021年5月24日 (月) 入院

10時前に着いて、売店でボディソープと洗濯洗剤買って、病室階のナースステーションへ。
今回、ベッドは壁側。ガックリ、窓側が良かったんだけど。
同室は爺さんばっかり。この病棟の平均年齢は78歳だと。
で、今日担当の看護師さんの採血。一年目なので、3年目の看護師さんがペアレントで付く。初めて入院した時には初々しかった看護師さんが、3年目ともなると、後輩の指導もするんだねえ。
採尿もして、心電図と胸部レントゲン。
レントゲン後に階段を一段飛ばしで上がったが、5階分でギブアップ。後は息を切らしながら普通に上がる。アカン、なまっている。
昼前にシャワー。
14時から骨髄液の採取。1年目の若い先生が、担当医の先生に見てもらいながらやった。可愛い女医さん。
一番痛いのは、麻酔の最初。薬を注入してから麻酔が効いてくるまでが辛い。あとは骨盤に針が届いて、骨髄液を取る時も。骨には麻酔が効かないので、結構痛い。骨髄液を採ったら先生達はサッサと退場。後始末は看護師さんがやる。「あとはお願いします。」とも言わず、看護師さんを見下したような、ちょっと引っかかる態度だった。

5月25日 (火) 内服薬開始

イムブルビカ服用開始。
朝食後、看護師さんの目の前で飲む。重要な薬なので、看護師さんの確認が必要だそうだ。大きなカプセルを4錠飲む。結構大変だ。定価が1カプセル約1万円だと。高~!
副作用は、出血や不整脈やら色々、帯状疱疹もある。鼻血は沢山出るらしい。さて、副作用は出るかな?
で、食べ合わせがあって、グレープフルーツ類は、薬の効果を増幅するのでダメ。セイヨウオトギリソウは、逆に薬の効果を低下させるので、これもダメ。でも、少々のアルコールはOK。これはラッキー。
この薬は、何年後かには体に耐性が出来て、効かなくなるそうだ。
しかし、現代の医学は日進月歩なので、そのころには新しい治療法が開発されているだろう、これに期待しよう、という位置付け。
数年はこれに頼ることになる。
たのんまっせ!

イムブルビカカプセル(長さ:21.7mm、直径:7.6mm)、でかい!

・イムブルビカについて
イムブルビカは、分子標的薬のひとつで、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)の働きを抑制する。
BTKは、免疫細胞の一つであるB細胞を活性化する。
マントル細胞リンパ腫は、B細胞が癌化する病気なので、イムブルビカで癌化するB細胞の増殖を防ぐ。
簡単に言えば、B細胞が癌になるなら、大元のB細胞を無くしてしまえばええやん、って薬。
よって、イムブルビカを服用すると、B細胞がない身体になるので、感染症等に注意する必要がある。


5月27日 (木) 女医さんとお話

窓側の人が退院したので、すかさず窓側へ移動。やっぱりイイわ、外の景色が眺められるのは。明るいし。
階段一段飛ばしは、月曜日以上に出来た。少しずつ鍛えていこう。
女医先生は、インターン一年目で、まだ何を専攻するか決めてないそうな。2年やって大学病院に戻るとのこと。学生時代は、バスケ部だった。色々話してくれて、おじさんは嬉しいぞ

5月28日 (金) 会社にバレる

便が少しずつ固くなってきた気がする。初めの硬めの蓋が出たら、あとはスルスル出るけど。前みたいに柔らかくはなくなってきた。
女医先生の説明。骨髄にまでマントル細胞が浸潤しているかは、まだハッキリしない。月曜日にははっきりしているだろうから、説明に来るとのこと。
会社から連絡あり。総務部長と保健師に入院してテレワークしてることがばれてしまった。すぐやめろと言ってきたそうな。ばれてしまっては、仕方ない。
でも、入院しているから業務ができないわけではない。病状によっては、仕事もできる訳だから、会社も柔軟に対応してほしい。

5月30日 (日) 発熱

ちょっと風邪気味か。昨夜は皮膚がピリピリ痛くなったし。今朝もまだ右脇がピリピリ痛む。扁桃腺が腫れている感じで、喉の調子は良くないし、頭少し痛いし。とりあえず、うがい薬をもらった。
便は、硬めだけどスルスル出て、いい感じだ。薬はいらない。
体温37.5度、やっぱり風邪かな。
昼間に37.6度まで上がった体温は、夕方には36.9度まで下がった。
午前中いっぱいひたすら寝たのが良かったようだ。気分もかなり良くなった。
扁桃腺は、まだ腫れてる感じがある。
午後、女医先生が来てくれる。今日は救急対応だと。
忙しい合間を見に来てくれて嬉しいぞ。

5月31日 (月) 副作用に注意

朝一採血。女医先生が来て、副作用は今週から注意が必要だと。先生は今日まで。可愛いかったから残念。明日夕方に、次の先生を紹介に来るそうな。
風邪はまだ完全に治ってない。飲み込むと左扁桃腺あたりがちょっと痛い。

6月1日 (火) 熱は下がらず

朝から喉が痛くて、37.6度あった。
そしたら、検査するから痰を出せとか抗生物質を処方するからとか、いろいろうるさい。
痰は、培養して細菌を確認するんだそうな。少ししか出なかったけど、大丈夫かな?
女医先生の後任紹介。インターン一年目のホヤホヤで、まだ男子学生って感じだ。
夜、就寝前は、37.0度。まだ、喉は少し痛い。
看護師さんが、夜勤の時は家でシャワー浴びてから出勤するからと、イイ匂いさせてた。

6月2日 (水) 血液検査結果

朝一採血。
白血球数は5,000*10*2/μl近くまで行った。逆に血小板は、8.6*10*4/μlまで下がる。また、炎症度合いが0.02から5日間で1.28まで爆上がり。体内で免疫細胞が戦っている証拠だそうな。
咽喉の痛みは、朝が一番辛い。今日も身体がだるくて、体温は37.7度。なかなか治らない。
仕事は、密かにGmailでやり取り。会社貸与の携帯には、電話もかかってくるし。
これからどうなるか分からないから、有休の消化はなるべく避けたい。

6月3日 (木) 熱が上がる

喉の痛みは和らいできた。体温も37.1度と下がって来たし。イイ感じだ。
イイ感じだったのに、9時に計ると38.1度!即、解熱剤が出てきた。先生は、続くようなら点滴にすると言う。それは勘弁願いたい。
夕食後の体温計測で38.1度。解熱剤をもらう。なんかやばい感じ。
不思議なことに、喉の痛みは小さくなった。解熱剤が鎮痛薬を兼ねてるからか?
就寝前38.0度、なかなか下がらない。

6月4日 (金) 発熱の原因は?

朝一体温は37.9度、相変わらず下がらない。解熱剤をもらって楽になった。
今日は、1日雨らしい。さっきは煙るくらい降ってた。窓から眺める雨の風景は、心休まる。
9時、先生の診察。発熱の原因としては、感染症、薬そのものへの反応、がん細胞が一時的に血液中に増えたための3つが考えられるが、どれかは分からない。とりあえず、月曜日までは解熱剤で対応することに。
尿検査とレントゲンもする。
午後、この検査結果を先生が説明に来てくれないので、看護師さんが結果を見てきてくれた。尿、レントゲンとも異常なし。痰も何も出ず。感染症では無いようだ。
ただ、抗生剤が効かないので、種類を変える。これで2,3日様子を見る。今日の血液検査の結果も看護師さんが持ってきてくれる。先生、どうなってんの!
体調は最悪。少し動くとしんどくて寝てしまう。病院食も完食するのが精一杯。
夕食後、38.2度。9時20分、37.3度。薬が効いて楽になってきた。

6月5日 (土) 熱が下がる

昨夜は寝汗をかいた。おかげで朝一体温は37.1度。かなり楽になった。
ただ、腰や頭が重い。
喉の腫れた感じと痛み、口の中の苦味は、まだあるけど、楽になった。変えた抗生剤が効いたみたい。
昼食前、ふと足を見ると、小さな赤点が下肢に出来ている。昨日のシャワーでは、なかった。これも副作用か?

小さな赤班がいっぱい

昼過ぎの体温は36.8度で、平熱に戻ってきた。
同室の人間が皆退院して、4人部屋を独り占め状態になる。
だからと言って、いつもと変わりはないが、静かなのは、いい。

4人部屋を独り占め

6月6日 (日) 平熱に戻る

今朝の体温は、36.5度。薬のおかげだけど平熱に戻った。体が楽だ。薬だから、口の中はまだ苦い。
昨夜は、なかなか寝付けなかったけど、朝は7時20分まで良く寝た。
足の斑点は変わらず。
午前、先生の診察。足の斑点は、血小板数が普通2*10*4/μlくらいまで下がって出てくるのもなので、今の数字で出てくるのは、血小板の機能が落ちていると考えられる、とのこと。
不整脈は、自分の手首で脈を診ればわかる。遅い、早い、脈が飛ぶの3種類あると教えてもらった。なるほど。
今のところ熱も下がったので、このままの治療を続ける、とのことでした。

6月7日 (月) 数値は平常値へ

朝一採血、体温36.1度、喉の痛みは無くなったが、頭痛が少しある。不快だ。
先生の診察。血液検査の結果が平常値に戻りつつある。この調子で行けば、今週末にも退院できる。 
一時的な熱だったので、薬の反応では無い。原因は、感染症かリンパ腫の増加などちらか、だそうな。
足の赤点は、少し茶色くなってきた。

6月8日 (火) 先生の説明

 36.4度、いつもの頭痛が少し。頭痛は午後には消えた。
16時、先生の診察と言うより話。
下肢や手先に赤点が出るが、これも血小板の機能が落ちでいるから。
また、熱の原因は、2つ考えられる。
感染症は、免疫力が低下しているので、尿、痰ともに何も出なくても、発熱することがある。
もう一つは、B細胞が血液中に大量に出たことによる。
とりあえず、明日の血液検査の結果待ち。
退院して、2カ月後くらいに、浣腸でやる簡易な直腸内視鏡検査して、確認する。

6月9日 (水) 頭痛は続く

朝一採血。今朝は採血で起こされるまで爆睡してた。で、いつもの頭痛で始まる。体温36.7度。

6月10日 (木) 退院

朝一の体温は、36.6度、今朝もいつもの頭痛。
9時半に晴れて開放。支払いを済ませて、ロビーで妻を待つ。
病院で朝2回、帰宅してからも1回排便あり。だんだん柔らかくなる。今度は、下痢の副作用か?

以上で、11.内服薬治療入院は終わりです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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