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えんとつ町のプペルは名作か?

12/25、映画「えんとつ町のプペル」を見に行ってきました。

この映画は私が今まで見てきたどの映画とも違います。

なぜって。

「関わってしまってる感」が強すぎるから。

2016年に絵本が出た時に「クラウドファンディング」を使い、絵本の予約販売に乗っかり、絵本を手にいれました。

そのあとは、光るプペルの原画展を見に行ったり、講演会に出かけたり。

東京タワー展も行ったし、天才万博にも行きました。

2016年に絵本を見て、2017年には映画化の話が具体化していて、そこからもネット上の情報で色々見てきて……
「えんとつ町のプペル」に対する事前情報がありすぎるんです。

でもオンラインサロンには入ってないし、イベントを主催したりもしてないし、スタッフにもなっていない。

西野さんに近づきすぎたことは一度もなく、私の立ち位置は言うなれば「ただのファン」でしかない。

本を買ったり、YouTubeを見たり、講演会や映画のチケットやグッズを買うだけ。
時間やお金を使うだけ。

「関わって」なんていないんです。

今までのどんなアーティストでも「ファン」は時間やお金を使うけれど「スタッフ」では決してなく、映画やライブに行っても「関わってる感」なんて感じたことはなかった。

それなのに。

プペルは違うんです。
西野さんが絵本を出す前に「クラウドファンディング」で予約販売の形をとったり、クリエーターを分業制でやるといった時もアンチと言われる方々からの心ない言葉も見たし、
「絵本の無料公開」なんて面白いことをするなぁと思ったらまた炎上し、
映画作ります、ディズニー倒すとは言っては炎上し……
なんか一連のやりとりから目が離せず、気がついたらこの映画が出来るまでの4年くらいずっと「待ってしまっていた」のです。

要するに、映画そのもののストーリーよりも「映画が作られるまでのストーリー」の方を見すぎてしまい、「完成品としての映画」を見ないとダメな身体になってしまっている。

それゆえに、実際は何にも関わってないのに「西野さん、お疲れ様😌💓ついにこの日が来ましたね。長かったですね✨」
なんて…脳内お花畑で思ってしまっているわけです。

これは非常にやっかいなことです。

だってもう純粋な映画の評価が出来ない。

脳内が「親バカ」のごとし。
まるで身内が作った映画か、出演してるんかと言わんばかりにたぶん何を見ても「よかったねー💕」になる予感1000%😱

映画の内容のストーリーは
「夢をみて、信じて、信じぬいて、叶う」という至極シンプルなものです。

言っておきますけど、ファンタジーですから。
星は見えるのか?という投げ掛けのオチは「見える」に決まってます。
このオチを見て、聞いて「知らなかったのに!ラスト聞きたくなかった」という方々いますかね?
(いたら本当にごめんなさいね)

プペルで大事なのは「星が見えるかどうかというオチ」ではなく、そこに行き着くまでの「ストーリー」の方だし、様々な登場人物の心の動きに自分を重ね合わせて見たりするのがセオリーなんだろうな、と感じました。

絵本では書ききれていない物語も映画には出てきます。

絵本には動きも声も音も音楽もなかった。

それが映画「えんとつ町のプペル」になり、絵本の登場人物がまさに飛び出してきたように生き生きと描かれていました。

見ていて本当に「わぁっ、動いてる!形になってる」と感動したし、絵の美しさ、音楽の壮大さにも圧倒されました。

さらに声優さんのキャスティングも素晴らしかった。

でも………何がひっかかるって、純粋に他の作品のように「掛け値なし」で見られないことこそが悲劇なのかもしれない。

YouTubeも見すぎていて、西野さんがやってきたプロモーション戦略や、果ては鴨頭さんの顔までちらついちゃって、フラットに見られない(泣)

とはいえ、正直な感想を言うならば「よかった」です。

絵本でも泣いたいくつかのシーンは何度見てもウルウルしたし、泣くつもりはなかったのに気がついたら涙が出てたシーンもありました。

ストーリーも悪くはない……けど、めちゃめちゃ感激したかって言われると、そこまでではなかった。

じゃ私は何に感動してるんだろうなぁ、って考えたら、やっぱり「西野さん、すごいですね!みんなと協力して、こんな映画作っちゃうんですもんね」の方なんですよ。

私ってば、ホント「お土産戦法」の型にどっぷりハマりすぎてるんですよ。
「映画えんとつ町のプペルができるまで展」も、映画公開前に見に行きましたし。

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ちなみに「~できるまで展」はめちゃ見に行ってよかったです。
名古屋は2021.1.6まで。
※行かれる方は、展覧会のイヤホンガイドよろしく“西野さんのvoicyを絶対聞きながら回る”ことをおすすめします。

【STUDIO4℃】さんの美しい仕事ぶりに感激してARTBOOKを予約したくらい。
(見に行った日はまだ発売日前でHMV店頭にはなかったのです)
私は建物フェチなので、細部まで作り込まれた設定にすごく心踊りました💕

だから、成功してると思うんです。
ビジネスモデルとして「共犯者を作る」という西野さんが、こういう型で映画を作って、ファンを増やして、プペルの興行収入をあげていくのは悪くない。
「(興行収入)100億行っても負けだ」くらいに西野さんが言っていて、周りの期待がすごすぎるから不安だ、というのも分かる。
でも西野さんってめちゃめちゃ頑張ってるのが見え見えのすごい活動量なんですよ、実際。いつ寝てるんだ、って思うし。
だから、なんか応援したくなっちゃう気持ちが沸くのは事実です。
だからお土産もいっぱい買っちゃう。
めっちゃ好きじゃん、アタシ(笑)

映画えんとつ町のプペルは
「よかった」
「面白かった」
「すごかった」
なんです。
点数つけたら100点なんじゃないか、と思ってさえいます。良作です。

ただ、120点✨ではなかった。
私は100点を易々と超えてくると思っていたんですよねー
蜷川実花さんのMVも、プペルができるまで展もめちゃめちゃよかったんで。
だから「圧倒的感動」に何が足りてないのかが、まだわからないんですよ。
長年待ちすぎて、期待しすぎてハードルあげすぎただけ?
他のことに気をとられ過ぎた?
そもそも圧倒的感動なんて狙ってなくて、万人受けするように誰が見ても100点を取りに行ってる作品?

というわけで、プペルはもう一度見に行きたいと思ってます。
違う感情が生まれるかもしれないし、冷静に分析が出来るかもしれないので。

「映画えんとつ町のプペル」、西野さんをよく知らない、って方にこそ見て欲しいです。

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