初期研修医・専攻医(後期研修医)募集のホームページを充実させるには

初期研修医や専攻医(後期研修医)の募集をされている医療機関や医局・行政機関(以下、医療機関)では、ほぼホームページを使用されているかと思います。

大学病院など大きな病院では「臨床研修センター」のホームページを設置し、きれいなデザインで情報を提供しています。専攻医を求めている行政機関でも、そのホームページ内に専攻医募集のページを用意しています。

人材募集はライバルとの競争です。ライバルとは、全国の研修指定病院だけではなく、専攻医の場合は他科もライバルとなります。救急医学会やプライマリ・ケア連合学会では、医学生や研修医向けの充実したホームページを作成しています。

救急医を目指す君へ(救急医学会)
総合診療医という選択(プライマリ・ケア連合学会)

また、学会では「人材」「募集」に関するテーマ・演題やブースを設けている場合があります。「マイナビ」や「e-resident」などの医学生・研修医のための臨床研修情報サイトも充実し、フェアも行っています。応募者の情報の入手元・入手方法はさまざまです。

ここでは、1年365日24時間働き続ける医療機関のホームページについて、募集ページを作るときの検討事項についてまとめてみます。

1.初期研修医・専攻医募集のホームページで心がけることは

初期研修医・専攻医募集のホームページを作成するにあたり、心がけることをいくつかまとめてみました。

1-1 対象者を明確にする
対象者を全国から求めている場合、他都道府県の対象者は、医療機関のある地域や医療機関のことを知らない可能性があります。対象者を、

・地域や医療機関を知っている人
・地域や医療機関を知らない人

どちらにするのかによって、情報提供の内容に違いが出てきます。

「知らない人」にとっては、地域で連携して研修するプログラムの場合、地名が出てきても地図がなければどこにあるかわからず、その地域の特徴もわかりません(地図がない宣伝をよく見かけます)。地元の医療関係者は△△診療所は□□で有名だと知っていても、知らない人にとっては「△△診療所で研修」だけ書かれていたのでは、その魅力が伝わりません。

また、「知らない人」は「近隣の人ではない」とも言えますので、引っ越しして近くに住むことになります。地域によっては、医療機関が提供する住環境の情報を記載したり(行政機関でよくありますが)、地域の住みやすさ・特徴なども提供する方がよいかと思います。

1-2 宣伝に必要なこと
応募者が研修先を選ぶ場合、「この病院で」「この先生の下で」「この地域で」「地元の大学・病院で」「口コミで」など、あらかじめ決めている場合もありますが、選択肢の中から選ぶ場合もあります。つまり、複数の医療機関を比較・検討し、その上で問い合わせをすることになりますので、医療機関側は「比較・検討されている」という前提でホームページで情報提供を行う必要があります。

ホームページでの情報提供は「自分たちの魅力をアピールする」ための宣伝だと思うことが重要になります。

1-3 検討すべきこと
・地域や病院、プログラムなどで「他よりも魅力的なこと」を伝えること。地域の特徴があればしっかりと伝える

・他との差別化を考えて特徴を伝えること。特徴だと思っても、他と比較して同じような内容・文言になっている場合は、その魅力を伝えられない

・誰に来てもらいたいか、何に興味をもってもらいたいかを考え、伝えること。自分たちの特徴や対象者にあわせた宣伝・文言を考える
(例:総合診療の場合。「精神科に強い家庭医を目指す人へ」「認知症に強い総合診療医を目指す人へ」「僻地で力をつけたい人へ」など、プラスαの文言を足す)

・事実を事実のまま伝えないこと。その事実から、魅力が伝わる詳細な解説、対象者が得すること、魅力的な文言などを考える
(例:「各種勉強会を行っています」。勉強会を行っているのは事実だが、何をどの頻度で行っているか、その評判はどうか、WEBに掲載可能なものは掲載する、WEB掲載が難しくてもタイトルは掲載する、など)

・対象者はいろいろなことを知らない人と思い、知らない対象者にも伝わる内容にすること。前提条件を知らないので、丁寧に伝える必要がある

・しっかりと情報が伝わるように、根拠は?具体的には?だから何を伝えたい?などを、追加の文章として考えること。数字を出せる場合は出す。出せない場合は、具体例やリストを出す
(例:「〇〇が豊富」。豊富を数字で表示できるか、豊富だから何なのか、対象者に何の得があるのか)

・「ビジョン」や「〇つの特徴」などは、他の説明と関連付けて、その魅力が伝わるようにすること。ビジョンや特徴に関する説明自体がないと、その思いは伝わらない(よく見かけます)

・住宅支援、保育所支援、開業支援など、何か支援があれば具体例を示すこと(地方の医療機関や行政が主体の場合)。居住や生活に関することで行っていることが明記されていると良い

・ホームページは1年365日24時間働く重要な宣伝媒体と考えること。紙や学会発表は限られた人しか見ない。雑誌広告は、読まれるのは一時だけ

・毎年状況が変わるので(自身の状況、周りの状況)、毎年、状況にあわせて内容を変えていくこと

2.募集の宣伝の考え方について

大きい医療機関はお金も人手も時間もあるのでしっかりとした宣伝をできるけど、小さい医療機関はお金も人手も時間もないのでしっかりしたものを作れない、という話を担当者の方々から聞いたことがあります。

確かにそうかもしれません。

しかし、多くのお金や人手、時間をかけなくてもできることはあります。ちょっとしたアイデアで内容は充実します。魅力を伝えることができます。

第三者の目で客観的に見て、魅力が伝わっているか、より伝えるためにどうすれば良いかを考え、修正していきます。人員確保は医療機関や地域にとって重要なことです。ホームページや紙媒体などの資料をご自身で客観的に見て、内容が伝えきれていないと思ったら修正が必要です。

募集のホームページを作っているが、魅力を十分に伝えきれていないと思っている・応募者の人数を増やしたい・内容を充実させたい、そんな医療機関の方々のサポートをさせていただきます。

まずは無料でいくつかご提案させていただきますので、お気軽にご連絡ください。

▼メール:info@mc-pub.com
HP:https://mc-pub.com/

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