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突然ですが大腿骨折ったことありますか?わたしはあるよ、モトクロスのレースで。

ついに緊急事態宣言が解除されましたね〜。
みなさまいかがお過ごしですか?柳本曙光です。
わたしは相変わらずな日々を過ごしています。

昨夜、引きこもり過ぎて寝付けないからなんかnoteでも書こうかなと思いアプリを開いてみると、「#応援したいスポーツ」というテーマで記事を募集しているのを発見したのでちょいと一発書いてみることにしました。

さて、わたしがこの記事でご紹介したいスポーツは、言わずもがな

モトクロス

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です。

このカッコいい写真はわたしですσ(・ω・)(笑)
自分で言うなって?たまにはいいじゃんけ。

モトクロスとは、
すごく簡単に言うとこんな感じで未舗装のオフロードコースをバイクで飛んだり跳ねたりしながら走るモータースポーツです。
子どもの頃からバイクに乗っていて、気付いたらこの世界にもう20年もいます。びっくりだー。

一応全日本選手権にもそれなりの期間参戦していて、全く大した結果を残すことなく今はモトクロスコースでレースMCのお仕事をやらせて頂いています。

モトクロスの魅力、って
非日常感!とか選手とファンとの距離の近さ!とか、本当に色々あると思うんだけど、なんかもっと単純に、

めちゃくちゃ「中毒性がある」スポーツなんじゃないかって、最近考えてます。

タイトルに書いた通り、わたしはモトクロスのレース中に怪我をしました。転んだら大腿骨が折れちゃったんですねー。(笑)
モトクロスって基本的に怪我が多いスポーツだけど、幸いなことにわたしは10歳から27歳まで怪我をせずやってこれていました。派手な転び方をしても無傷なことが大半で、自分は怪我をしない人間だと勝手に思ってたくらい。

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そりゃそうよ、こんな風に転けたってなんともなかったんだから。

でも怪我をしてから本当に全ての見方が変わって、怪我から復帰する全てのライダーがとんでもなくすげえんだって思うようになりました。

だってさ、
ギプスしといて治るくらいの怪我ならともかく、

まず手術ってめちゃくちゃ怖い。

あと当たり前だけど骨折ったら痛い。

(わたしの場合、折れた瞬間はなぜかそうでもなかった)

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最早レントゲン写真が怖い。

怖くねーよw
って経験者の人で思う人もいるだろうけど、
わたしはどうやら全身麻酔で具合が悪くなるタイプらしいので(元々貧血気味なのが原因っぽい)出来れば金輪際手術をしない人生を送りたいと思っている。

自分は怪我をしない人間だと思ってたくらいだから当然怪我に対する知識も全くなくて、大腿骨が折れた時も「手術して終わったらもう治ってて普通に歩けるんだろうな〜」なんて呑気に思いながら手術室へ運び込まれました。

…全くそんなことなかった。
入院中リハビリの先生に歩く練習をしていきますよって最初言われたとき「歩く練習って何?赤ちゃんかよ(´^∀^`)」って思ってたけど

赤ちゃんだった。

いやほんと、マジで一歩も歩けなくて
歩くどころか手術の次の日なんてベッドから起き上がるだけでノックダウン。その次の日にようやく車椅子に乗れて(乗っただけで終了)、その次の日くらいに死ぬ思いでトイレで用を足せたレベル。そりゃ歩けるわけねーよな……
結局1ヶ月半入院して、4ヶ月くらいは家の近所の病院に通院しながらリハビリしてました。27歳にもなって、歩く練習をしなくてはならない日が来るなんて想像もしていなかったよ。

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これが足の中に入ってんのよ?怖くない?すごいよね、医療の進歩って。この髄内釘(ずいないてい)という恐ろしくデカいチタンを足にぶっこんだおかげでこの程度の入院とリハビリで済むらしいです。髄内釘がない頃は足をずっと吊り上げて固定して半年くらいは入院する必要があったとかなんとか。
そりゃそーだよね、大腿骨って人間の骨で一番太い骨だもんね。なんで折れたんだろう_(:3 」∠)_

んで、これをわたしが手に持っている写真があるということは

これを抜く手術もやらなきゃならないって訳よ……!!!!

抜釘(髄内釘を抜く手術)はしなくてもいい場合もあるらしいけど、わたしは生活に支障が出てしまったので怪我の時と抜く時で2回手術をしました。本来この抜釘手術は怪我の当初と比べると大したことない手術らしいのですが、わたしは手術した日の夜、出血が多くてベットが血の海になって男の看護師さんの前でケツ丸出しにしながらパンツ履き替えさせてもらったよ。普通に大変だったよ。

抜釘手術からももう一年以上経っているので、今はもうすっかり普通に歩けるし生活に困るようなことはありません((o(。・ω・。)o))

ところで世の中の人々の中で、骨折を経験したことがある人ってどのくらいの割合でいるんだろう?

ざっくり調べてみたらどうやら3割とのこと。
うーん、多いのか少ないのか分からないなあ。

モトクロスライダーの中の認識としてなんとなく、「鎖骨骨折からが怪我」みたいな雰囲気があるよね。わたしもそう思っちゃう。アバラが折れたくらいだったら病院に行かないなんて人もいるし、複数回骨折したことある人とか、オレ前十字靭帯ないんだよね〜(!?)みたいな人がわんさかいる。
モトクロスってそのくらい怪我と隣合わせのスポーツだったりします。そんな競技の世界にずっといるから、人が骨を折るシーンとかもよく見るんですよね。ちょっともうそういうのに慣れてしまっているというか。自分も折ったし。(笑)

マヌケな話ですがこの間壁に手をぶつけたら手の甲の骨が折れたんだけど、やっぱり怪我したって感覚ではなかった。

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中指骨骨折というちゃんとした(?)骨折ではあったけども…怪我したー!とは思わなかったなあ。
じゃあ何なの?って言われると答えづらいけど、「手の骨が折れた」というただそれだけ、みたいな。なんか別にそれを「怪我」とは認識できない脳みそにもうなってしまっているらしい。

そんな一般の人からのズレを認めつつも、わたしは割と普通の人間だなと思うんですよ。なぜなら、

大腿骨を折ってから、バイクに乗れなくなったから。

これはあまり人に話してこなかったけど、もう怖くて本気出せないんですよね。また怪我したらどうしよう、同じことを繰り返したらどうしようって思うと、もう乗れないの。イメトレすると絶対吹っ飛んで骨折るの。そんな気持ちで乗って怪我したら絶対後悔するので怪我してからバイクに乗る機会は一気に減ってしまいました。
それでもコースに居ればバイクに乗らせてもらえる機会がたまにあって、そういう時は怪我する前に乗っていたマシンよりも小さいマシンに乗らせてもらっています。

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これは雨の日にバイクに乗って楽しそうなわたしσ(・ω・)

…ん?バイクに乗れなくなった、のに、小さいバイクなら乗れるんだな……?小さくてもバイクはバイクだし、怪我のリスクはゼロではないよなあ……????

そう、なにがすごいって、
なんだかんだ言って本気は出せないものの、なんだかんだ言って結局乗ってるんですよね。わたしも。(笑)だって楽しいんだもん、モトクロス。怪我も手術も怖いけど、乗ると楽しくなっちゃうのよ。

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これは泥まみれなのに歯茎が異様に目立っているわたしσ(・ω・)

たまにふと我に返って、
なんでこんな泥まみれになって笑ってるんだろう…って思うけどね、それでも乗っちゃうの。

モトクロスの中毒性、恐るべし。

なのです。

と言いつつわたしは自分の限界を超えてしまわないように、無理をしない範囲で楽しむ程度です。
ですが全日本選手権に出ているライダーでも、草レースに出ているサンデーライダーでも、怪我から復帰して、怪我をする前のスピードや体力を取り戻してまた戦っているライダーはたくさんいます。そういう人を全員、本当に心から尊敬します。わたしには出来なかったから。でもそれは、わたしがダメなのではなくて、復帰出来る人が凄いということなのです。

みんなふつーーに復帰してくるけど、それが簡単なことではないと、身をもって経験して分かりました。そんな人がたくさんいるスポーツなのです。それだけ魅力があるスポーツだと思うので、この記事をきっかけにして少しでもモトクロスを、モトクロスライダーを応援してくれる人が居たらいいなあと思っています。だって本当にすげえんだから。

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これは退院してすぐの全日本選手権を観戦しに来て、予備の骨をもらったわたしσ(・ω・)

https://sportie.com/2020/02/hikaru-yanagimoto

そんな(?)わたしが真面目にモトクロスの魅力を語るインタビュー記事がこちらです。↑↑↑
とても素敵な記事なので、少しでもモトクロスに興味を持ってくれた人はぜひ読んで欲しいなと思います☺︎

深夜のテンションで変な視点からモトクロスを語ってしまいました。お蔵入りにしようか迷ったけど、読んでいるあなたがいるということはこれを世に放ったということです。大丈夫かなこれ…応援したいスポーツというお題に沿って無さすぎる気がするんだが…怒られませんように…(誰に?)



#応援したいスポーツ

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