必殺、フェイタルフェイント

架空の物語ではよく見られる「必殺技」だが、現実世界ではなかなか実現しない。

いわゆる超常的な能力と言うものの見える化であり、最初に必殺技と言う表現技法を考えた人間はすごいと思う。

現実世界でモノを言うのは「得意技」である。「定跡」と言い換えてもよい。思考を省略する役に立つ反面、新たな可能性の模索を放棄してしまう可能性もある(ゆえに私はあまり定跡を覚えようとしなかった。最近やっと覚え始めたが)

忍者マンガの「ムジナ」では現実的な必殺技として「跳ね頭」が出ている。

必殺技そのものに「とんでもない威力がある」というのではなく、「必殺の状況を作り出す」必殺技である。おそらくこれが「フェイタルフェイント」に該当するのだろう。

現実問題への対処においては存在すらしない「とんでもない威力の必殺技」よりも「必殺の状況を作り出す」という思考の方が断然役に立つ。

相手の想定外である故、対応策を知らない戦法の優位性は先日の将棋大会で存分に堪能した。(自分で編み出した先鋒でないのは残念だが)

将棋に限らず他のことでもこの「フェイタルフェイント」な発想を突き詰めていきたいと思う。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。