推理の構築手法

監査でも推理小説やTRPGの謎解きにしても仮説立案や推理力は役に立つ(最近のTRPGルールは情報収集部分が簡略化される傾向にある。演出による推理に若干感じるご都合主義の匂いを消したいなら推理力を少しだけ身に付けると良い)。私の考えでは仮説立案や推理とは論理学であり、算数(数学まではいらない)だ。大過去から過去。過去から現在。あるいは大過去から現在。横軸を時系列、縦軸を変化数値にしてポイントを置く。2つの点を時系列順に結べばその延長に仮の未来が見える。これが仮説や推理になる。更に点が3つ以上になれば変化の傾向も見える。たとえば数値が2、5、7と並べば「増加しているが、増加率は減少」といえる。以前のネタにからめると量的情報収集で過去の点を多数集める作業であり、質的情報収集はそれらを精査して点の位置を定める作業である。また、情報を出す順序による難易度調整は点の順序を誤誘導する技とも言える。事実はABCの順序だとしてCABの順序で情報を渡すと撹乱になる。逆に言えば情報収集の時はその情報の示す事象がいつ発生したかを抑える必要がある。5W1Hはだから重要なのだ。実地で仮説をたててる身からすれば、仮説とは自分の知り得ない事象のうち可能性が高いと思われる有力候補の一つに過ぎない。それを断定まで持っていくには多数の消去法作業が必要なはずだ。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。