「意識せずとも認識しておく」感覚

相方とはよく議論をしながら、論理の基本やウソの見破り方を教え続けている。んで、どんどん吸収した相方に誤魔化しを見抜かれ「アイタタ」な目にあわされる頻度も増えている。

私にとっては良い生徒でもある相方だが、それでも一番身に着けるのに苦労してるのは
「自分の視野や価値観の外の意識」だ。いわゆる「不可知の領域」の話なので、会得に最も苦労するのは仕方がない。

論点を絞って狭い領域にフォーカスした局地戦に比べると、全体を俯瞰する将棋の大局観的な発想が必要だ。「意識はしてないけれどそこに何かあると認識しておく」感覚。

「意識」して集中しすぎると他がつかめなくなる。とはいえまったく認識買いにしてしまうと不意を突かれるので「認識」くらいはしておく。

相方がお化け屋敷で不意をつかれて恐怖におののく、たいして私が指差し確認をしながら歩き、全く動じないという差がそこにある。認識の外(想定外)からくるものには備えができないので「不利」になるわけだ。「見えないパンチ」とでもいえばよいのか。

・・・ただ、お化け屋敷やTRPGを楽しむ分には相方のほうがいいんだろう。また、相方にすれば「認識してしまうともっと怖い」という事らしい。認識してから「怖い」のは「お化け屋敷という場所は驚かせる意図を持った人が作った場所であり、かつ我々をケガさせてはならない場所だから」という現実認識や割り切りの話をしている。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。