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マイルCS2022全頭考察

マイルCS2022出走馬の全頭考察です。
評価は☆~★★★★★の10段階で評価しています。※[]内の数字は過去15年で集計

最終結論はMラジブログに上げますので、よろしくお願いします!もし記事が参考になったよor面白かったよと思っていただけた方は、いいねや拡散して頂けると泣いて喜びます。では行ってみましょう!


1.マテンロウオリオン SM系 評価:★★★

ダイワメジャー×キングカメハメハのSM系。父は全要素を満遍なく保有するS~SM系の種牡馬で、母父は量が豊富なM系の種牡馬。同馬は母母がレディパステルということもあって、精神面での下支えもある配合。前走スワンS6~9着馬は[1-0-0-13]。唯一巻き返したのはエーシンフォワード。エーシンは1人気8着から13人気への人気急落だったこと、また芝1600mでの重賞連対実績、OP戦勝利実績を持っていた。マテンロウもマイル重賞実績やマイルG1での連対経験があり、巻き返す可能性は低くはないだろう。シンザン記念のように延長で前に行く位置取りショックを仕掛けられる形が理想的。あとは馬場次第。外差し馬場だと物理的に不利な可能性がある。

2.ウインカーネリアン SC系 評価:★★

スクリーンヒーロー×マイネルラヴのSC系。父はパワー、体力のあるS系の種牡馬で、母父はC系の種牡馬。同馬は条件戦からいきなり皐月賞で4着したように、メンバーの強弱は関係なく、むしろ強い相手のアップ戦を好むチャンピオンタイプ(まあセカンドクラスっぽいが)。11~25週の休み明け組は[1-1-1-10]。同馬は非ノーザンファーム産ということもあり、休み明けよりは叩き良化型。ここ3連勝の内容が全て似たようなスローを前受して押し切るワンパターンの競馬なので、今回に向けては苦→楽にはならない。マイネル、ウインには毎回使い詰めのローテについて酷評しているが、今回に関して言えば、富士やスワンSを使って後方から凡走するなど、なぜ前に行く布石を打たなかったのか不思議でならない。坂コースの阪神マイルという舞台は合うが、逆に言えば持ってる武器はその適性のみ。タイミングが悪い。

3.ダノンザキッド S(LC)系 評価:★★★

ジャスタウェイ×DansiliのS(LC)系。父はハーツクライの闘争心を受け継ぎつつ、ハーツよりもまとまったSM系の種牡馬。母父はハービンジャーの父であり、欧州ダンチヒのM~LM系の種牡馬。ジャスタウェイ産駒はハーツよりまとまっているイメージがある割に、ヴェロックスやロードマイウェイなど、一度不振期に入ると戻ってこられない馬が多い。同馬も不振期までとはいかないが、均衡っぽい戦績を刻んでいる。前走毎日王冠3着馬は[0-1-0-1]。2着に入ったのはインディチャンプ。毎日王冠は3角3番手で軽く差しに回る短縮ショッカー馬だった。ダノンも3角3番手で、今回軽く差しに回る位置取りショックが期待できる局面。人気もようやく落ちて、生涯最高オッズはほぼ確定。昨年も人気落ちで3着に巻き返しており、似たような雰囲気を感じる。体力、パワー型で、今年の高速馬場超スローの安田記念では良さが生かせなかった。今のある程度時計の掛かる阪神はかなりフィットしそう。逆にここで巻き返せないようだと、いよいよG1ではもう無理かもしれない。

4.シュネルマイスター S系 評価:★★★★

Kingman×Soldier HollowのS系。父、母父共によく分からない血統だが、父はInvincible Spiritの直仔ならダンチヒらしいスピードに特化したS系か。父からパワーを受け継ぎつつも重たさはなく、速い上がりにも対応しているのはノーザンファーム産らしい。前走スプリンターズS組は[2-1-1-8]。マイルG1実績を持ちつつ、延長で前に行く形を取った馬と相性が良い。また、2走前は1600mでバウンド式の形か休み明けが良い。このローテを見ていくとあらためて2003年のデュランダルの異常さが浮き彫りになる。シュネルは前走内伸び外枠差し損ねからの延長内枠替わり。今回は軽く前に行く形がベスト。ルメールなら十中八九それをしてくるだろう。

5.サリオス SC系 評価:★★☆

ハーツクライ×LomitasのSC系。父は体力が豊富なSM系の種牡馬で、母父は代表産駒にデインドリームがいる欧州のニジンスキー系の種牡馬。同馬は完成度の高いSC系のハーツクライ産駒で、2000m以下での混戦を得意とするタイプ。一時期の不振は抜け出した感じで、本来の姿を取り戻しつつある。しかしながら、ここ数戦のパフォーマンスの良いレースは少頭数だったり、外枠のスローだったり、3歳時のイメージとは大分異なる。これは馬がL化しているということだと思う。L化した馬が1200mというスピードレースを契機にSを付与され、不振期を脱したというところか。今回馬群を縫っての休み明け接戦激走後なので、反動は大きいだろう。短縮で馬群に入ると、以前に比べ嫌気が差す可能性は十分考えられる。

6.ソダシ S系 評価:★★☆

クロフネ×キングカメハメハのS系。父はパワーのあるS系の種牡馬で、母父は量、体力が豊富なM系の種牡馬。クロフネ産駒は牝馬だと、裏にC要素を保有するタイプも多く、同馬もマイル以下ならしぶとい走りを披露している。前走府中牝馬S組は[1-0-1-10]。数字自体はイマイチも、異端臨戦になりやすく、そこまで悪いローテではないとは思う。ソダシは芝のマイル戦[4-0-0-0]というトロットサンダーもびっくりの戦績だが、さすがに今回は過去4戦よりマイナス材料が多いか。というのも札幌記念がかなりの苦を味わっただけに、直接マイルCSなら本命候補だった。前走での2着は全て出し切ったとは言わないまでも、中途半端に走ってしまったのが余計で、今回に向けての布石が弱くなってしまった。馬場が重くなるのも相対的にマイナス。

7.ジャスティンカフェ LS系 評価:★★

エピファネイア×ワークフォースのLS系。父は量、体力が豊富なLS系の種牡馬で、母父は体力のあるC系の種牡馬。同馬は湘南Sの内容からとにかく量があり、揉まれない速い上がりの差し競馬がベストというタイプ。そのため、東京芝1800mという広いコースの少頭数で差しが届く馬場だった前走は、ほぼほぼベスト条件。今回は短縮で中枠に入るので、前走より上積みはなく、楽→苦は確実か。ただエピファネイア産駒の初G1という鮮度はあるため、激走後でも阪神JFのサークルオブライフのように、耐えてしまう可能性はある。母父は道悪特注種牡馬なので、雨が降って馬群がバラけるような競馬が理想。馬群が密集するような展開なら、いっそ出遅れて大外を回すくらいの方が良い競馬ができるだろう。

8.ロータスランド CL(S)系 評価:★★☆

Point of Entry×Scat DaddyのCL(S)系。ロベルトの3×4が入っていて、なかなかSもありそうな配合だが、走り自体は優等生。また、母父のScat Daddyはヨハネスブルグの系統で、SやLの強そうな種牡馬だが、母父ではカレンブーケドールを輩出しており、Cも供給している。前走スワンS6~9着馬は[1-0-0-13]。この組は人気より凡走しつつ、マイル重賞実績のある馬を狙いたい。ロータスランドは阪神マイル3勝というコース実績に加え、関屋記念も勝利しているため、巻き返す要素は結構持っていると言える。ただ、近走短縮の方が反応が良いので、その点は気掛かり。上がり性能ではやや劣る分、思い切って番手を取るような積極的な競馬をしたい。

9.ピースオブエイト SM系 評価:★☆

スクリーンヒーロー×Oasis DreamのSM系。父は体力のあるS系種牡馬で、母父は英国で活躍したダンチヒ系の短距離種牡馬。血統的にはS主導の馬か。今まで同馬のことを一度も強いと思ったことはなかったが、小倉記念の内容が良かった。初めての短縮+多頭数の揉まれる競馬ながら5着に踏ん張る強い競馬だった。ここで一定のポテンシャルを証明したとは言えるだろう。というわけで、富士Sでは◎だったのだが、見事な三浦クソ騎乗でそれ4となったのだった(めでたくなしめでたくなし)。中途半端に走ってしまったので、苦→楽のカードは使えない。ここは揉まれて負けて、次走延長で前に行く位置取りショックを仕掛けたい。

10.セリフォス M系 評価:★★☆

ダイワメジャー×Le HavreのM系。父は体力、量、パワーなど全ての要素を満遍なく保有したSM系の種牡馬。母父はC系プールヴィルの父だが、母父だとデゼルなどがいて一気にLっぽくなる種牡馬(笑)。ダイワメジャーにしてはCもあってバランス型だが、ベースは疲労に弱いダイワメジャーなので、休み明けのローテがベスト。富士Sでは外伸び馬場にも乗じて追い込んで1着。前哨戦ホースの雰囲気もあり、ここは嫌いたい局面。ただ、1人気1着、3歳馬という鮮度は保有していること、やや外目の枠を引いたことで、不気味な存在ではある。押さえなら。

11.ソウルラッシュ L系 評価:★★

ルーラーシップ×マンハッタンカフェのL系。父は体力のあるL系の種牡馬で、母父も量、体力が豊富なL系の種牡馬。個人的には同じルーラーシップであるカレンシュトラウスの強い版(笑)。前走富士S2着馬は[0-1-0-9]。富士S組は人気より好走した馬の相性が悪く、富士Sで人気>着順の馬は[0-2-0-36]。しかも複勝回収率は8%という有様。ソウルも富士Sで3人気2着と走ってしまったので、ここの呪縛に入ってしまう。外枠+道悪は条件的に合うだろうが、前走の最後まで競って2着した内容は反動が大きそう。ここは軽視の方向で。

12.ホウオウアマゾン LS系 評価:★★★☆

キングカメハメハ×アグネスタキオンのLS系。父は量が豊富なM系種牡馬。種牡馬としてはディープと似たタイプだが、キンカメの方がL、体力寄り。母父は体力とSやしぶとさを付与する種牡馬(父としてはL系だった)。同馬は戦績見ても連続好走が利かないL主導のタイプ。苦→楽の推移に敏感で一つ前のレースでどれだけ苦を味わっているかが鍵を握る。前走は出遅れて逃げられず敗退。今回延長で逃げられなかった逃げ馬が使える。G1戦では凡走が続いているものの、基本前哨戦で頑張ってしまったのが主な要因。それでも昨年のマイルCSでは5着だったり、そこまで負けていない。1人気から13人気の人気急落+逃げのショックが加われば。

13.エアロロノア LM系 評価:★★☆

キングカメハメハ×ロックオブジブラルタルのLM系。父は量が豊富なM系の種牡馬で、母父は短距離向きのS系の種牡馬。ロックオブジブラルタルは昔ながらのスピード優勢のS系ダンチヒといった感じで穴で面白い。安田記念では超スローを後方から最速上がりで0.2差、前走も伸びない内から抜けてきて5着と、近走の内容は悪くない。阪神マイルはベストの舞台なだけに上積みは期待できそう。激戦は向かないので、平均スローくらいで外差しの展開になれば。

14.ベステンダンク S系 評価:★

タイキシャトル×スペシャルウィークのS系。父は体力、パワーのあるS系の種牡馬で、母父はSやCを与える種牡馬。近走掲示板に載っているレースは全て阪神芝1600mで、やはり父の産駒らしいパワーを保有し、坂コースで逃げて平均的に脚を使う競馬が合う。今回の舞台は合うとはいえ、もう10歳。今はスピードの衰えもあり、1800mくらいがベストか。次走中頭数のダウン戦1800mで。

15.ダノンスコーピオン SM系 評価:★★★★

ロードカナロア×Sligo BayのSM系。父はSやLの強いタイプが多く、同馬も走りを見る限りあまりCは感じない(今井さんの表記の仕方だとnotLでNL系笑)。前走富士S3着馬は[0-0-0-8]。相性は良くないが、この8頭中7頭は人気より走ってしまったタイプなので、仕方ない。ダノンは2人気3着なので、凡走した形を取れたのは良い。NHKマイルCは前哨戦勝ち馬と相性が悪く、そういう意味でアーリントンCから連勝した内容は、それだけでポテンシャルを証明したと言える。前走も早めに動いて差された内容なので負け方も綺麗だった。ある程度ペースが流れて軽く差しに回る形を取れれば。

16.ハッピーアワー L系 評価:☆

ハービンジャー×ディープインパクトのL系。父は量、体力が豊富なL系の種牡馬(種牡馬時点ではM系になっているが、断じて認めん笑)で、母父は量が豊富なM系の種牡馬。この配合にはプレサージュリフトやケイティクレバーがいて、ダウン向きのL系というイメージ。まあ、ハッピーアワーの場合はリズムが悪すぎてそれ以前の問題だが。ダートや逃げやマクリなど、活性化を注入したい。

17.ファルコニア M系 評価:★★☆

ディープインパクト×Hawk WingのM系。父は量が豊富なM系の種牡馬。全兄にトーセンカンビーナがいるように、ディープにしてはパワーがあり瞬発質戦というよりかは持続質戦を好むタイプ。前走京成杯AH組は[0-0-0-8]。唯一掲示板に載ったのはミッキーグローリー。奇しくも同じディープインパクト産駒。ファルコニアは1800m以下に限れば、[5-3-4-1]でこの4着以下の1も4着という超堅実型。また、マイル戦も[1-1-2-0]と全て馬券内に好走している。メンバー中唯一のディープ産駒で、ディープの初G1戦という鮮度持ち。もう少し内枠が欲しかったところだが、他馬の破綻があれば相対的に浮上できる。ポタジェ的なポジション。

まとめ

☆ダノンスコーピオン
☆シュネルマイスター
☆ホウオウアマゾン
☆マテンロウオリオン

期待したいのは上記4頭。穴馬候補が多すぎるので、絞るのが難しかったです。ホウオウとマテンロウを挙げたのはショックがあるかなと思ったのが主な理由です。ホウオウは逃げ、マテンロウは追い込み→先行という脚質的に振れ幅があって、その点でロータスやロロノアあたりよりは、面白味があるかなと考えました。地味~に気になっているのはセリフォス。完成度だけで勝負するタイプなら、富士Sは3~4着くらいに終わっていると思うので、ストレス、疲労は残ってしまいましたが、1着は違和感を覚える内容でした。あらためて想像よりは強い馬だということを再認識しましたね。

以上です。
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