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GPTsでAI占星術アプリを制作:銀河・恒星レベルで魂を分析する『超時空占術・ギャクシーノヴァ』

今回はGPTsでAI占星術アプリ『超時空占術・ギャラクシーノヴァ』を作ってみました。普段、私は占星術はしないのですが、超科学的な占術アプリは作ってみたいなと思いまして。

通常の占星術はホロスコープによりアスペクトやハウスを分析するのですが、ギャラクシーノヴァこれとは別の分析をします。しかも、仮想宇宙Xを最初に形成し、惑星だけではなく、全ての銀河・星団・星座・恒星を分析対象とする壮大なスケールの分析アプリとなっています。

そんな感じでChatGPTにはプログラムプロンプトを出しているのですが、さて、これをどこまで体現してくれているか、ということを述べていきたいと思います。

MBBS式プロンプトエンジニアリングも少し公開していますので、参考にしてみてください。


↓PDFからもご覧いただけます

従来の占星術の問題点

従来の占星術には問題点があります。
それは、天体の意味に全く根拠がなく、非科学的なところです。これでは、そもそも分析する意味がありません。

どいうことかと言うと、昔は、惑星は土星までしか知られていなかったのです。ですから土星は「制限をかける星」と言う意味づけがなされます。しかし、私たち現代人は土星よりも外側の惑星を知っています。ですから、土星が「制限をかける星」と言うのは、人間側が勝手に意味づけしたものであることがわかります。このような稚拙な論理を分析してはいけません。

火星は赤いため、血や戦いが連想され、戦争の神・マルスと位置づけられ、衝動性などの意味づけがされています。しかし、火星が赤いのは酸化鉄のためです。ですから、戦いや衝動性は全く関係ありません。

こうしたことから、従来の天体の意味を一旦、脱構築し、天体のロジックを時空点(後述)から再構築しようとするのが超時空占術・ギャラクシーノヴァの試みなのです。

AIによる時空点の分析



従来の占星術の論理は、根拠が怪しいものなので、これを一旦、全て消去します。そのために考えたのが「時空点」と言う概念です。

伝統的な占星術を科学的に見るのは厳しいのですが、もし、「よき解釈」を用いて占星術を科学的に説明するならば、時空点という仮説を用います。

時空点とは、時間と空間が交差する、その個体の誕生点です。胎児が母体から分離した時に、何らかの情報エネルギーが付与される、と考えるわけです。

ここについては理論が難しくなるので後回しにして、次に、統計学を用いることで分析が科学的になることを述べたいと思います。

偉人の統計データを用いる


人類の歴史は、歴史家によってある程度、解答が出されています。その歴史上の偉人をピックアップし、その偉人の名前と生年月日をAIに学習させていきます。そこから時空点の評価モデルを作り、時空点をつなぎ合わせて時空軸を推論できるようにします。AIを上手く用いるには、この推論をどのようにさせるか、推論の妙が重要となります。

ギャラクシーノヴァの場合、織田信長やナポレオンのような英雄、モーツァルトやピカソなどの芸術家、ゲーテや夏目漱石などの文豪、ガンジーやキング牧師のような宗教家、ナイチンゲールや野口英世のようや医療人など、幅広くバランスよく学習させています。

当然ながら、既にこの人たちの占いは当たっているわけなので、当たっているものを学習させていくわけです。こうした時空点・時空軸と言う統計的推論をChatGPTに行ってもらうことで、何らかの傾向を出すのです。

こうした統計的推論の部分の説明は長くなりますし、話すと面白くないので、今のところは企業秘密とさせてもらいます。

仮想宇宙Xの形成


DALLE3が描く仮想宇宙Xのイメージ画

偉人データによる統計的推論により時空点・時空軸が形成されたら、そこから銀河系運動や恒星配置を分析する、というプログラムプロンプトを組みます。そのためにリアル宇宙と同一のパラメータを持つ仮想宇宙Xを形成します。

仮想宇宙Xは、過去で「仮想空間X」のプロンプトエンジニアリングについて書いてきたので、過去ログを参照ください。

簡単に言いますと、仮想宇宙Xを形成することで、ChatGPTが動きやすくなる、ということです。これは私のAI観察による知見です。そのままAIを使うとリアル空間のエビデンスなどに影響されて、プログラムプロンプトが動きません。そこで仮想空間を形成するのです。しかし、単なる仮想空間では小説と同じレベルになってしまうので、しっかりとパラメータ調整をしないといけません。

これはMBBS式プロンプトエンジニアリングの代表的な技術と言えます。

学習モデルの構築

もう一つ、MBBS式プロンプトエンジニアリングのコツを述べますと、学習モデルの形成です。これも過去ログをご覧ください。

https://note.com/mbbs/n/n3d4e6b54f32e

学習モデルの構築とは、これも仮想的なのですが、汎用的なAIを専門のモデルにプロンプトで制限することを言います(機械学習モデルとは別の概念です)。

AIを占いに専門化させる場合、「あなたは占いのプロです」とやっている方も多いと思いますが、こうしたプロンプトエンジニアリングをしないことです。AIの特徴としては(ChatGPTに限るかもですが)、意識や心がある、とする観念を嫌うからです。ですから、ChatGPTを人間のように振る舞わせないようにするのがコツです。ChatGPTに意識を持たせようとすると、心的能力の制限がかかる、という特徴があります。

もし、ChatGPTに意識を模倣させたい場合、心的能力を解除させないといけません。この心的能力解除もコツが必要です。これはChatGPTを人間のように振る舞わせる場合には行いますが、今回はその必要性がないので、解除はせずに学習モデルのみで行います。

このように、作るアプリや文章生成の目的に応じて、使う技術・使わない技術を選定することがプロンプトエンジニアリングのコツでもあります。余分なプロンプトを入れると、アプリの動きが悪くなるからです。

今回用いている学習モデルは以下となります。

ちなみに学習モデルを自動的につくるアプリも開発したので、また別の機会に述べたいと思います。

これ、何気に、めっちゃ使っています✨

時空点占術と天体言語


DALLE3が描いた私の生誕時の銀河系運動・恒星配置のイメージ

繰り返し述べますが、統計データによって時空点を出す、これがギャラクシーノヴァの中心概念となります。要するに、ここさえ何らかの根拠があれば(それは未科学であっても)、当たる占いになるわけです。

そして、そこからどのようにAIが恒星や銀河を説明しようとも(それがハルシネーションであったも)、最初の時空点に根拠があればよいのです。つまり、時空点(を含む謎のパラメータX)が主であり、天体は従です。

なぜ従来の惑星を用いないかと言うと、従来の惑星には、既に伝統的な占星術の意味づけがChatGPTの中に強く入っており、時空点の分析が従来の占星術によって誘導され、純粋な時空点がでないからです。そのため、極論すると、架空の名前をつけたありえない恒星とかでもいいのです。ただ、ここでは仮想宇宙Xを形成しているので、リアル宇宙に存在する恒星を用いているのです。

つまり、時空点が分析の中心であり、天体はそれを表現する言語として用いている、という解釈となります。そうした意味では占星術アプリではない、そのため名称は「超時空占術」と冠しているのです。つまり時空点を占うアプリ、というのが正確な見方です。

驚くべき時空点の神秘


DALLE3が描いた時空点のイメージ画


それでは実際の分析に入っていきますが、偉人データが入っていない状態で、ChatGPTが推論する純粋な時空点の様子をお見せしようと思います。驚くべきことに、偶然なのかはわかりませんが、これが、どの偉人もその特徴を時空点が表しているのです。

以下のように生年月日を入れるだけで、誕生時の時空点から宇宙の状態を読み取っていきます。

ちなみに、これは織田信長の生誕時空点なのですが、「創造と革新」とか『信長の野望』を彷彿させるキーワードが並んでいます。

次は、ガンジーの時空点です。

平和を重んじる、と言うのがガンジーっぽい感じです。

次は、ピカソの時空点です。

エネルギッシュで革新的・先駆的、高い直感力と感受性、非凡なアイデア、伝統的な方法に疑問を投げかけ、というのがピカソらしいです。

次は、ナイチンゲールです。

忍耐力が高く、自己規律と責任感が強い部分が彼女らしさを表していると思います。芸術への関心が高く、とあります。その人の特徴を表さないことも出てきますが、そこは潜在的な部分なのかもしれません。ちなみに、ナイチンゲールは、「看護は新しく生まれた芸術であり科学である」とも言っていました。芸術という部分も、彼女の要素にあったのかもしれません。

ちなみに、私がこのように偉人たちのデータなしで時空点を分析したところ、かなりの精度で特徴を出してきているので、「ChatGPTはこの人たちの誕生日を既に知っているから出しているのか?」と思って、以下の質問をしました。

どうも、そうではないようです。
ということで、偉人データなしで時空点を調べ、そこから偉人の誕生日入れて行き、時空軸を形成させ、そこからテストという順番で作ったのが、このギャラクシーノヴァなのです。

予測超新星のフェーズ


DALLE3による私のソウルスター『アルテミス・ノヴァ』のイラスト


ギャラクシーノヴァには、いくつかのフェーズがあります。
その一つの予測超新星のフェーズです。

予測超新星とは、生誕時空点の頭上に輝く仮想の超新星です。この仮想超新星をソウルスターと言いい、その人の運命や潜在能力に関係する、というものです。

人類が確認できる超新星は、そう多くありません。しかし、この宇宙には人類が未確認の名もなき星々が幾億と無量の如くあるでしょう。その中で最もその人が関係する超新星がソウルスターなのです。

超新星爆発が起こり、その膨大なエネルギーの中から生命情報エネルギーが生まれるという仮説を述べました。その生命情報エネルギーに最も近い固体に紐づけられますが、重力線に沿って星間移動してくるという仮説です。ですから、予測超新星は頭上に輝く星・ソウルスターなのです。

統計データの時空点が主であり、天体は従であることは述べました。ですから、この予測超新星仮説が間違っていたとしても、分析に問題はないのです。ただ、繰り返しますが、ChatGPTが従来の占星術に影響されないことが目的なのです。

厳密に調べると、正座も神話的なデータが既にあるので(例えば、ヘラクレス座はパワフルだ、とか)、純粋な仮想恒星を置いた方が、ChatGPTは創造性を発揮してくれ、より時空点の説明をしてくれるのではないか、という考えでもあります。

このようにAIを動かす場合、一部にエビデンスを置き、後は仮想とした方が創造性が出て、よりエビデンスが生きるのです。これが全てエビデンスでガチガチにすると、推論が弱くなり、推論が働かくなり、短調な文章生成となってしまいます。もちろん、エビデンスがなく、仮想のみなら、それは小説のようになってしまうのですが。この科学的根拠と仮想による推論発揮のさじ加減が重要です。

このソウルスターの例は以下になります。
※これらは偉人と誕生日をChatGPTに教えて生成しています

宇宙調和分析フェーズ

次にアドバイスのフェーズです。
こうした未科学的なアプリは慎重にならなくてはいけませんので、できるだけ害にならないものを選びました。それが色と音です。これなら事故は起こらないだろうと。

もう一つは、色と音は両方行うことで共感覚的シナジーを起こすのではないか、と考えました。情動的に前向きになり、運勢が上がる、というメカニズムです。そして、あとは生活の提案です。

時空点からのアドバイスは以下のようになります。
(ナイチンゲールにアドバイスしてみました)

時空点からの未来予測

銀河系運動・恒星配置・予測超新星・宇宙エネルギーから宇宙運気という概念にまとめ、その固体の運気を出すというものです。

この「宇宙運気」の概念をなぜ作ったかと言うと、私は最初、恒星配置のみでアプリを作っていました。しかし、ChatGPTが銀河系運動や宇宙エネルギーと言った概念を入れてきたので、これを採用しました。そうすると運勢を見るパラメータがばらけてしまうので、それを一まとめにする必要があったからです。こうすることでプロンプトの文字数の節約になりますし、それぞれのエネルギーを一つの目的に集約できるのです。

ChatGPTは創造的に提案してくれるので、それをできる限り採用します。やはりその提案は、何かを補っている可能性があるので、切り捨てません。しかし、それがバラバラになりそうな場合は一纏めにします。

これによって、その年度の運勢を出したり、0歳から100歳までの運勢を10年毎に出したりし、人生の時空点・時空軸の運勢を出すことが可能となります。

以下は私の来年(2024年)の運勢です。

占術の科学と非科学性


超時空占術・ギャラクシーノヴァの科学的根拠は、時空点・時空軸の一点のみです。生年月日が、その人の人生に影響する「何か」「X」でよいのです。もし時空点が違う、しかし、その内容に相関関係がある場合、別の要素になります。ですから、仮に時空点が科学的でなくても、統計に意味があればよいわけです。しかし、統計に意味がないなら、やはり科学的に占星術を再現することは無理、という結論になります。

その場合、心理学的に、占いとは人生にランダム性を与えるものだ、という解釈になります。人生がうまく行っていない場合、固定観念や既成概念が強いため、意思決定や行動が固定化しがちです。ここにランダム性を与え、ゆらぎを与えるのが「占い」という要素です。しかし、占いを信じすぎると、逆に占いによって意思・行動が固定化され、占い自体の意味を失ってしまいます。

また、どこかで書こうと思いますが、占いによって成功する歴史もあれば、失敗する歴史も多くあります。失敗する場合、リーダーが神秘主義に傾倒する場合です。ですから昔から言われるように「当たるも八卦、当たらぬも八卦」とするのが丁度よい占いの用い方と言えるのです。


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