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MB(メディシンボール)トレーニングの目的

陸上コーチのMBです。

私のペンネームの由来であるMBのトレーニングについて解説する。

MBの由来・歴史

MB=Medicine Ball(メディシンボール)
トレーニング用に使用される2-10kg程度の重さのあるボール。由来は薬の代わりになるボールとして、医療現場のリハビリテーションとして、100年以上前から使われているトレーニング用具である。

Hippocrates is said to have stuffed animal skins for patients to toss for medicinal purposes.Similar large balls were used in Persia in 1705. The term "medicine ball" dates back to at least 1876, in American Gymnasia and Academic Record, by Robert Jenkins Roberts Jr. The first known photograph of a medicine ball in the United States was taken in 1866 and shows Harvard athletic instructor Aaron Molyneaux Hewlett surrounded by his equipment.

Wikipedia

Exercise Ball(エクササイズボール)、Med Ball(メッドボール)、Fitness Ball(フィットネスボール)と呼ばれることもある。

陸上のトレーニングをしていれば、一度は投げたり、補強で使ってみたことがあると思う。

MBトレーニングを推奨する理由


MBトレーニングを多用するようになった理由として、2015年にコーチとして勉強するためにアメリカに渡った際に、師事していたコーチのHarry Marra氏が積極的に利用していたからだ。

彼は当時の十種競技世界記録保持者で五輪王者のAshton Eaton選手と七種競技五輪メダリストのBrianne Theisen-Eaton選手を指導していた。彼らは日々のトレーニングのルーティンとして必ずMBを利用しており、大会等でも必ず持参してウォームアップやエクササイズとして使っていた。

渡米する前もトレーニングとして利用していたが、前方や後方に投げたり腹筋運動で使っていた程度だった。また、明確な理由もなくトレーニングを行なっていた。しかし、彼らのトレーニングを見てレベルアップするには非常に有用なものだと気づくことができた。

MBトレーニングの目的

①基礎筋力の強化


MBのトレーニングはウエイトトレーニング等と比べると負荷が軽い。また、ボールを使ったトレーニングはバリエーションが多い。

②瞬発力の向上


MB利用の用途は他に、MBを前方や後方に投げて距離を測り、走跳投能力に必要な瞬発力の指標(股関節伸展パワー)と利用することがある。

全身を使って重みのあるボールを遠くに飛ばすということは、ボールに対して一度に大きな力を短い時間で加えられるということになる。


③上半身と下半身の連動(コーディネーション)


スポーツの動作は基本的に単一の筋肉で動かすのではく、さまざまな筋肉を同時に使い、四肢を同調(タイミング)させて動かす動作がほとんどだ。特に下半身で生み出した大きなエネルギーを上半身に伝達する能力はとても重要。


④上半身の筋力アップ


欧米人に比べて日本人は上半身や背中周りの筋力が低いと言われている。先天的な骨格の違いもあるが、生活様式やトレーニングの違いも大きい。以下の写真はドイツの行った時にトレーニングルームの倉庫の中だ。

大量のメディシンボールが置かれていた。軽いものから重たいものまだバリエーションが多かった。聞けば、年代に合わせて重さを変えているとのことだった。幼少期から重さのある道具を扱うことによって、上半身も強化されていたと予想できる。

これからもどんな競技種目にも使えるMBのトレーニングを普及させていきたい。


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