2019年のAdobe SNEAKSについて

Adobe MAXの中で最も未来を見せてくれるのはこれですよね。SNEAKS。

これについては深津さん、山川さん、ドリキンの鼎談動画で詳しく語られてたけど、ぼくもちょっとコメントとか追加情報をメモしておこうと思います。

Project All In

撮影済みの写真に、後で別の人物写真を合成するというもの。

こういう後から差し込む合成、映画では「フォレストガンプ」あたりが手法として有名でしょうか。写真だと日本で知られているのは「さだまさしコラ」ですかね。

ロックの歴史上重要な写真にことごとく映り込んでいるさだまさし。こういったことが手軽にできるようになる、そんな技術です。

Project Sound Seek

backspace.fmの最初の1年は僕が編集を担当していたので、自分のあーとかえーとかは手動で削除していました。そうしたのは途中からかな。そのせいで編集が1週間くらいかかるようになって、ドリキンにはだいぶ迷惑をかけたんだけど。それがとても楽になるという技術。

あーとかうーしか言えない人は何も残らないですね。ということで、このマンガ面白いです。もう単行本出てるのか。

Project Sweet Talk

1枚絵からリップシンクさせるという技術デモですが、同種の技術は既にあります。

日本のベンチャー、モーションポートレートはこんな技術を持っています。

1枚の顔写真から正確に多くの顔の特徴点を検出し、その特徴を弊社独自のアルゴリズムで、自動で3次元顔モデルを生成し、豊かな顔表情アニメーションを行わせます。(特許技術)

12年前の記事です。ソニーの木原研究所由来の技術だそうです。僕もiPhoneアプリの、このときからのユーザーで、カミサンの写真に喋ってもらったりしています。

Project Pronto

後付けでAR的エフェクトを出せるという技術。これはスナチャ、インスタ、TikTokでよく使われそうな感じですね。

Prontoは、「急いで」「すぐに」という意味で、チェーン店のプロントはそこに由来。あと、イタリアでは「もしもし」と電話で使う意味があるようです。

Project Image Tango

GoogleのProject Tangoが失敗したことへのあてつけ? 知らないということはないでしょう。でも、ARとは無関係の技術のようです。

元データと教師データを掛け合わせて新しいものを作るというもの。FM音源の作り方に似てる感じ。その掛け合わせのアルゴリズムはおそらく何種類かあるのでしょう。

で、名前の由来ですが、英語にはこんな慣用句があります。

ダンスのタンゴでは、2人1組で踊ります。つまり、タンゴを踊るには2人がいる。ここから転じて、2つの要素の掛け合わせで新たな作品を生成できるということなのでしょう。

実はトッド・ラングレンにそういう曲があるのです。

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