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夏野菜は突然に

実家に帰ると、茄子、ししとう、胡瓜があふれかえっている。トマトもいろづきはじめた。ほんの10日ほどまえに「ようやく夏野菜がとれはじめた」とおもったばかりなのに、気がついたらたべきれないほどになっている。毎年、こんなぐあいだ。夏野菜はいつも突然にやってくる。
母の菜園からもらう野菜、母のたべるぶんがなくならないようにと気をつかうときもあるのだけれど、いま、この夏野菜の大波のまえでは、もらえるだけもらってかえったほうが母のためだ。なにせ、毎日収穫しなければならない。根こそぎもらってきても、つぎにいったらまたあふれているにちがいない。だからどっさりもらってきた。ピーマンはたべきれないから、おとなりさんにおしつけた。「食べ助け」というやつだ。とてもひとりではたべきれない。
さて、どうやってたべるかとおもいながらいつものように帰宅前に母のパントリーを整理してたら、6年すこしまえに賞味期限のきれた「麻婆茄子の素」がでてきた。ということは、メニューは麻婆茄子にきまった。

ふくろにかかれた作り方をみると、この調味料は2人前だ。なので、半分だけ使う。指示どおりなら人参もいれることになるのだけれど、ピーマンをできるだけたくさんいれたかったから、人参は省略した。冷蔵庫にはあったんだけど。

残りの調味料は、謎の菜っ葉(たぶん、去年の白菜に花がさいたあとのこぼれだねからでたもの)と豚肉の炒め煮の味つけにした。

チャードといい、こぼれだねシリーズもまた、遠慮なくもらってくる野菜たちだ。しばらくこういうメニューがつづくんだろうな。

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