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義経のこと(1)

「スピード命」の戦いこそが、モンゴルの戦い。チンギス・ハーン存命中の短期間であれだけ領土を拡大できたのも(その後もっと広がりますが)、あの騎馬軍団あってのことです。結局西洋と東洋とつなげちゃった。何千年という人類の歴史で、他ロシアとアレキサンダー(一瞬ですが)くらいしかやってないわけですから、これは人類史上の最大の事件なわけです。補給が不可欠な近代戦ではこうはいきません。
モンゴルは補給とか関係ない。前線に大量に羊を連れてきて普段の遊牧もやってますから、その乳をのんで肉を食べて、毛を着ればいいわけで「人⇄羊」で生活システムが完結してしまってるわけです。それでも足りなければ略奪です。人が多いから支配している土地が飢えると思えば、殺します。集団で生きるシステムが冷徹なまでに完成されてるのも遊牧民の特徴です。

いずれにせよ、その強さのベースには騎馬の集団戦法があるのですが、ここで問題なのはいつそれに目覚めたかということですね。匈奴というのが何百年も前にありましたが、13世紀頃に突然、世界史上に最強軍団として登場してきた理由はなんだったのか?「こうやれば世界征服できるじゃん」と気づいた男がいるはずです。

それを考えるにつけ、私はチンギス・ハーン=義経説というのに強烈な興味を覚えるわけです。チンギス・ハーンはいきなり歴史に登場します。義経はいきなり歴史から姿を消します。源義経という武将は、これは疑いようもなく軍事史上最高の天才ですね。ナポレオンよりもすごい。
その彼が重視したのが、スピード。騎馬の集団戦法だったのです。(続く)

義経のこと(2)https://note.com/mazetaro/n/n942ae5d3a290

(2005.1.15初出)

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