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【解説・考察】ノーペイン・ノーゲイン

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※この解説・考察は私なりの個人的な視点で書いた内容です。

ユダヤ人はこれまで多くの迫害を受けてきた民族です。
「失った」ものが多いほど、「叡智(えいち)」という生き抜く術を何百年も掛けて手に入れてきたと言われています。

先に失わなければ何も得られない。
何も失わず、楽して成功することなどあり得ない。
ユダヤ人の子どもたちが、幼い頃から親に叩き込まれる「ノーペイン・ノーゲイン」は、「自己犠牲なくして成功は得られない」という金銭哲学を超えた人生哲学なのである。
石角完爾著者 「ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集」より

例えば自分の懐を傷めない状態で起業したとします。
犠牲を支払っていない状態で事業を立ち上げた場合、果たして成功するのでしょうか。

これは私の実体験ですが、以前お店の独立資金を全額出資したことがあります。

立ち上げて1、2年目は「成功させるぞ!」という強い思いで順調に売上を伸ばしていました。

しかし3年目あたりから、徐々に驕りが出始めてきたのです。

前日遊びで酒を飲みすぎて翌日臨時休業にすることが時々起きました。

地域密着型の居酒屋だったため、そのお店が営業しているはずの曜日に常連さんが訪れると臨時休業になっている。

そしてその「裏切り」を繰り返すうちに少しずつ客足は離れる。

店舗営業スタイルも熟れてきたのか大柄な態度で接客し始める。

気付けばお店は閑古鳥が鳴く状態にまで陥りました。

借金をせず全額出資して貰ったおかげで日銭が入れば何とか運転資金を捻出できるレベルを保っている状態で落ち着き、そこからずっと横ばい状態。

果たしてこれは成功と言えるのでしょうか。

他人(ひと)の金、あぶく銭はどうしても雑に扱ってしまうのが人の心理だと思います。

また「失うもの」は金銭だけではないと思います。

例えば自分の時間単価をUPさせるためにスキルを身に付けるには先に

・お金(本を買う)
・時間(勉強する時間)
・体力(勉強に集中する)

を犠牲にします。

その犠牲にしてきた度合い分の成功を得られるという、一見当たり前のようで見落としがちな大切なことを改めて気付かされます。

失うものは「大切なもの」であり、その大切なものを失う痛みも「先でなければならない」、とユダヤの成功哲学では唱えています。

この哲学を念頭に置いておくと、未だによく騙される人が後を絶たない

「元本保証で月利◯%!」
「すぐに稼げる、誰でも簡単に稼げる」
「○○するだけで月収○万稼げる」

などといった犠牲を一切支払わない安易な金儲けに対して、避けて通れるはずです。



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